シンプル理学療法学シリーズ
神経筋障害理学療法学テキスト中枢神経障害理学療法学テキスト 改訂第3版
監修 | : 細田多穂 |
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編集 | : 植松光俊/江西一成/中江誠 |
ISBN | : 978-4-524-25257-2 |
発行年月 | : 2018年12月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 454 |
在庫
定価5,500円(本体5,000円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
理学療法士が遭遇することの多い中枢神経障害について、発生機序、障害の評価、理学療法の実際までを解説した好評教科書「中枢神経障害理学療法学テキスト」の改訂版。一部末梢神経障害、筋障害の内容も盛り込まれているため、今版より書名を変更したが、コンパクトかつやさしい表現、臨床とのつながりを意識させる演習・実習は今版も踏襲している。「平成28年版理学療法士・作業療法士国家試験出題基準」対応。
総論
1 中枢神経障害の全容
A 中枢神経とは
B 中枢神経障害と症状
C 中枢神経障害と理学療法における運動
片麻痺
2 片麻痺の原因,脳血管障害とは
A 発症の原因
B 脳血管障害の理解のための脳の構造と機能
C 脳血管障害とは
3 脳血管障害の診断,急性期治療
A 脳血管障害各病型の特徴
B 脳血管障害の画像診断
C 脳血管障害の急性期治療とリハビリテーション
4 片麻痺患者の評価(1)
A 評価の考え方
B 脳血管障害の総合的な評価
C 片麻痺患者の理学療法評価(機能障害の評価)
D 活動制限・参加制約などの観察と調査
5 片麻痺患者の評価(2)
A 理学療法評価の実際
B 機能的予後予測と理学療法評価
C 理学療法,運動療法の内容と考え方
6 重症片麻痺例に対する回復期理学療法の実際(その1)
A なぜ重症度別の理学療法が必要なのか?
B ADLの必須動作,動作遂行の力源
C 運動療法の実際(重力との関係)
7 重症片麻痺例に対する回復期理学療法の実際(その2)
A 運動療法の実際(筋収縮の関与)
B 運動療法の実際(ADLへの反映)
C 高次脳機能障害,体幹機能障害に対する工夫
D 病棟との連携,社会復帰に向けた諸調整
8 演習1
A グループ討議
B 症例の提示によるロールプレイ
9 軽症片麻痺例に対する回復期理学療法の実際(その1)
A 軽症片麻痺とは
B 片麻痺患者における歩行
C 運動療法の実際
10 軽症片麻痺例に対する回復期理学療法の実際(その2)
A 運動療法の実際(その1)
B 理学療法の実際(その2)
C 社会の要請に応える「理学療法士」であるために
11 演習2
A グループ討議
B 症例の提示によるロールプレイ
12 日常生活における身体機能の活用(生活機能の向上)
A 理学療法におけるADL能力のとらえ方
B 起居移動動作
C セルフケア
13 実習1
A 片麻痺者の動作における特徴
B 片麻痺者の基本動作
C 移乗の最大介助法の習得,車いすの駆動
D 装具,三角巾の装着
E モデル患者による(半他動的)介助歩行の実習
14 片麻痺者にみられる合併症とその対策
A 片麻痺者にみられる合併症
B 合併症の特徴
15 高次脳機能障害・嚥下障害と理学療法
A 高次脳機能障害患者の理学療法
B 摂食・嚥下障害の理学療法
運動失調
16 運動失調とは
A 運動失調の定義
B 小脳の構造と主要投射路
C 損傷部位による運動失調の分類・鑑別
D 小脳の機能特性
E 小脳性運動失調の症状の特徴
F 脳血管障害による回復型と小脳変性疾患による進行型の特徴
G 運動失調の評価
H 姿勢バランスと歩行障害
I 一般的な理学療法評価の考え方
17 小脳性運動失調の理学療法
A 理学療法,運動療法の考え方
B 運動療法の実際
C 他合併症への対応
18 演習3
A グループ討議
B 症例の提示によるロールプレイ
パーキンソン症状
19 パーキンソン病とは
A 疾患概念
B パーキンソニズム
C 薬物療法
D ホーエン-ヤールの重症度分類
E UPDRS
20 パーキンソン病の理学療法
A 目的
B 評価
C 理学療法,運動療法の考え方
D 他合併症状への対応
E まとめ
21 演習4
A グループ討議
B 症例提示によるロールプレイ
その他の神経障害
22 頭部外傷,低酸素性脳症
A 頭部外傷とは
B 低酸素性脳症
23 多発性硬化症,筋萎縮性側索硬化症
A 多発性硬化症
B 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
24 筋ジストロフィー,多発性筋炎,重症筋無力症,Guillain-Barre症候群
A 筋ジストロフィー
B 多発性筋炎(PM),皮膚筋炎(DM)
C 重症筋無力症(MG)
D Guillain-Barre症候群(GBS)
四肢麻痺・対麻痺
25 脊髄損傷の原因,脊髄の解剖・機能
A 脊髄損傷の原因
B 麻痺の種類
C 脊髄の構造と機能
D 脊髄損傷の障害像
26 自律神経と脊髄損傷の随伴・合併症
A 自律神経の構造と機能
B 脊髄損傷の随伴症状
C 脊髄損傷の廃用症候群
D 障害受容過程
27 脊髄損傷の評価
A 脊髄損傷の評価の考え方
B 理学療法評価
C 理学療法評価の実際
28 四肢麻痺の理学療法(急性期)
A 急性期理学療法の目的
B ベッドサイドの理学療法
29 四肢麻痺の理学療法(回復期)
A 回復期理学療法の目的
B 理学療法の実際
C ADL訓練
D 二次的合併症の予防
30 演習5
A グループ討議
B 症例の提示によるロールプレイ
31 実習2
A 四肢麻痺者の基本動作
32 対麻痺の理学療法(急性期)
A 急性期理学療法の目的
B ベッドサイドの理学療法
33 対麻痺の理学療法(回復期)
A 回復期理学療法の目的
B 理学療法の実際
C ADL訓練
34 演習6
A グループ討議
B 症例の提示によるロールプレイ
35 実習3
A 対麻痺者の基本動作
B 対麻痺者の車いす応用動作
C 対麻痺者の立位・歩行動作
36 脊髄損傷者の社会参加とスポーツプログラム
A 補装具の適応と処方
B 生活環境整備について
C 社会参加(就労,就学)と健康増進
付録:演習の解答例
参考文献
索引
序文
本書は、中枢神経障害理学療法ガイドラインモデル「教育学習効果に重点をおいたテキスト」となることを目指し、「シンプル理学療法学シリーズ」の第3巻として刊行され、すでに10年を経てきた。
本書の編集基本方針である、
■学生にとって全体的な障害像をイメージすることが難しい障害領域について、臨床実習や卒後の臨床現場に出る際に備えて学んでおくべき必要最小限の基本的知識、技術項目をわかりやすく構成、解説する。
■障害にしたがった分類で目次を構成し、最も多い脳卒中に関しては病態と理学療法が結びつくよう工夫し、重症例から軽症例まで網羅する。
■片麻痺、四肢麻痺、対麻痺などの錐体路系障害を中心に、典型的な運動麻痺例に対する知識、技術を基本として構成し、中枢神経の構造と機能、その病態生理などを理学療法の観点から簡潔に解説する。
■学生の自習や発展学習への興味を高めるために、演習・実習を適宜盛り込み臨床との関連づけを高める。
といった特色が比較的高い評価を得てきた。
2014年の改訂第2版においては、以下のような改訂を加え、より多くの養成校でお使いいただけるような教科書を目指した。
■好評を得ている「コンパクトさ、やさしい表現」はそのままに教育現場の声を生かす内容として、脳卒中片麻痺、四肢麻痺・対麻痺、運動失調、パーキンソン症状以外の神経障害については、新たに筋ジストロフィー、多発性筋炎、重症筋無力症、Guillain.Barre症候群を解説
■図表、写真を充実させてより視覚的な理解を促す紙面構成
■本文余白を有効活用し(脇組み)、用語解説やコラムを盛り込んだ解説
この結果、さらに多くの学生および講義を担当される先生方から支持を得ることができた.
そこで今回(2018年)の改訂では、本書を採用していただいた先生方から寄せられた的確な意見や批評、改善要望に基づいて、書名を変更し教えやすい構成にした。つまり、本書には中枢神経障害だけでなく、一部末梢神経障害、筋障害の内容も盛り込まれていることから、『神経筋障害理学療法学テキスト』と書名を変更した。また、4色化することにより、より見やすくわかりやすいテキストを目指した。
さらに採用者アンケートでのご意見、「平成28年版理学療法士・作業療法士国家試験出題基準」「理学療法ガイドライン」項目内容への対応をベースに、各章、項目における具体的な改訂に反映させた。
今後も講義される先生方や学生諸君には是非とも忌憚のないご意見・ご批評をいただければと切にお願いするところである。
平成30年11月
編集を代表して 植松光俊