雑誌

がん看護≪隔月刊≫

がん看護キーワード15~がんの理解に必要な基礎知識~(Vol.27 No.4)2022年5‐6月号

発行年月 : 2022年5月
判型 : A4変

在庫あり

定価1,870円(本体1,700円 + 税)


  • 主要目次
  • 序文

特 集
がん看護キーワード15
〜がんの理解に必要な基礎知識〜
編集:藤田 佐和

●特集にあたって 藤田 佐和
【がんの特性】
●がんの統計 荒尾 晴惠,山本 瀬奈
●がんゲノム 川崎 優子
●標準治療・診療ガイドライン 矢ヶ崎 香
●キャンサーボード 遠藤 和代
●セカンドオピニオン 武田 千津
●がん予防 脇谷美由紀,渡邊 知映
【がん患者と社会】
●情報リテラシー 近藤まゆみ
●高額療養費制度 坂本はと恵
【がん医療と薬理】
●がん治療薬 國友 香奈
●オピオイド 市原 香織
●有害事象 市川 智里
●抗がん薬の曝露 藤川 直美
●臨床試験(治験) 中濵 洋子
【がん患者と栄養】
●栄養障害 深沢佐恵子,佐藤 照子
●栄養支持療法 松原 康美
●連 載
▼臓器別がん 最新エビデンスに基づいた薬物療法と看護の実践 【新連載】
乳がん 勝俣 範之
▼知って安全! エビデンスに基づく抗がん薬の曝露対策と臨床実践 【7】
抗がん薬投与後の患者のリネン類の取り扱い 平井 和恵
▼シームレスに実践 ターミナルケア・グリーフケア 【7・最終回】
これからの家族・遺族支援についての展望
▼善先生のがんなにそれ講座 ~まずは相手を知らなあかんで~ 【2】
なにそれ4「頼りにしてます 異形さまさまやねん!」
なにそれ5「良し悪しも分化次第や!」
なにそれ6「応援してるで 異形成!」 廣瀬 善信
▼スピリチュアルケアを学ぼう! 【新連載】
スピリチュアルケアを学ばれる方へ
〜スピリチュアルケアの現状と課題から対人援助論について〜 古山めぐみ
▼遺族の声を臨床に活かす 〜J-HOPE4研究(多施設遺族調査)からの学び〜 【#5】
遺族精神健康
付帯研究48
付帯研究49 がん患者のdying processにおけるイベントやケアと遺族の精神状態との関連についての研究 矢内 美沙,羽多野 裕
▼がん薬物療法看護のWhat’s Trending! Past ☞ Current ☞ Future 【13】
新規に承認されたがん薬物療法薬 in 2021
〜薬の特徴を知って必要な看護支援を考える〜 菅野かおり
●特別寄稿
「がん体験者の悩み Q&A」ー臨床や患者家族支援への活用ー 石川 睦弓
●リレーエッセイ●“がん看護CNS”奮闘中!〜活動の場の開拓について考える〜【3】
▼第3回 横断的な部署で活動の場を開拓する
目の前の患者さんや家族にていねいに寄り添いながら,組織全体の動きも考える 塩見 美幸
先々を見通して今自分にできる最善を考えて動く 秦  千晴
●My Favorite Medicine!! 私が注目している抗がん薬を紹介します【20】
オシメルチニブメシル塩酸(タグリッソ®) 菅野かおり
●BOOK
ケアを可視化!中範囲理論・看護モデル 〜事例で読み解く型紙〜 〔評者〕田村 恵子

特集 がん看護キーワード15 〜がんの理解に必要な基礎知識〜

特集にあたって

 近年,猛スピードで変化し続けるがん医療の現場において,がん患者・家族にとって意味のある生き方や治療・療養・生活過程を支えていくためには,がん看護の普遍性と専門的知識と技術を有する実践者の存在が重要な鍵となります.がん看護実践者は,多くの悩みや困難をもちつつも,最新のがん医療の動向に関心をはらい,経験と主体的な学習や継続教育によって習得したがん看護の基本的な知識や技術を駆使して,患者・家族の個別化したケアに取り組まれています.

 現在,国や自治体,学会,医療機関・教育機関の研修や書籍や雑誌などにおいて,多種多様なテーマでがん医療・看護に関連する学習の機会が多くあります.そのような状況にあっても,がん看護に携わる看護師,とくに初学者に必要な実践の基盤とは? 標準的ながん看護実践において必要な知識や技術とは? がん看護を病棟に浸透させていくために必要な要件とは? といった問いは尽きないのではないでしょうか.

 そこで,今回の企画は,がん看護に関心をもった初心者から中堅の看護師が知っておく必要のある考え方・知識・技術,すなわち,がん看護実践の基盤となるもの,スタンダードながん看護を実践するうえで理解しておく必要のある項目について,日本がん看護学会から出されているがん看護コアカリキュラム(http://jscn.or.jp/core/doc/core_2016e.pdf)を参考に検討しました.コアカリキュラムは,【A.がんの理解に必要な基礎知識】,【B.がん看護の基盤となる考え方】,【C.がん看護実践の基本】[1.がん患者と家族の理解,2.がん看護実践の基本概念と方法,3.がん治療・療養過程に焦点を当てた看護実践]の3領域に分類されています.

 本号ではまず,【A.がんの理解に必要な基礎知識】に含まれる「がんの特性」「がん患者と社会」「がん医療と薬理」「がん患者と栄養」の中のコアとなるがん看護の重要なキーワードについて,がん患者の理解やケアに基本的知識がどのように関連しているのか,知識を理解することによって看護実践の見え方がどのように広がるのか,知識を用いると看護ケアの質がどのように高まるのかなどをひもとき,がん看護実践の基盤づくり,ケアの質向上に活かすことを意識して企画しました.

 本特集が,がん看護の現場で活躍される皆様のケアの向上に役立つものとなれば幸いです.

編集:藤田 佐和(高知県立大学看護学部)


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