Atlas of Interventional Electrophysiology + 3d Heart
Model
著者 | : R.Tung, S.Mori & K.Shivkumar |
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出版社 | : CARDIOTEXT PUBLISHING |
ISBN | : 978-1-942909-60-6 |
ページ数 | : 180pp. |
出版年 | : 2024年 |
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- 商品説明
- 書評
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国際的に著名な循環器専門医、研究者、教育者の3名によって執筆された、心臓電気生理学の世界を探求するための画期的なアトラス。
心臓電気生理学の実践をより洗練されたものにするため、心臓の複雑な形状を視覚的にとらえ、構造的・機能的な概念の理解を助ける一冊となっている。著者らは心臓の形態と構造に対する深い理解をもって、透視画像、心腔内エコー画像、3D電気解剖学マッピング、Wallace McAlpineによる画像コレクションを統合し、比類のない実用的な視点を読者に提供する。
各部位が血液の流れに沿って解説され、手技の安全と成功のための局所解剖の重要性を明らかにする。局所解剖のニュアンスを理解することで、医師は心臓内の最も困難な部位にもアクセスできる革新的な経路への洞察を得ることができる。本書は、循環器診療に携わる臨床医にとって欠かすことのできない一冊となるだろう。
好評を得たAtlas of Cardiac Anatomyに続き、Kalyanam Shivkumarの編集によるAnatomical Basis of Cardiac Interventionsシリーズの第2巻である本書は、Amara Yad Projectの第2巻でもある。
日本の読者に向けた著者による推薦文
Anatomical Basis of Cardiac InterventionsのVolume 1、Atlas of CARDIAC ANATOMYの出版から2年、ようやく同シリーズのVolume 2、Atlas of INTERVENTIONAL ELECTROPHYSIOLOGYが完成しました。UCLA Cardiac Arrhythmia CenterのKalyanam Shivkumar教授の監修の下、今回はUniversity of ArizonaのRoderick Tung教授との共著になります。Volume 1は心臓解剖そのものを深く掘り下げ、言わばVolume 2以降の基礎となるような内容にするという概念の下、作成しました。今回のVolume 2では、その基礎的知識をもとに、不整脈診療、カテーテルアブレーション、デバイス治療に関連する臨床心臓解剖に焦点を当てて作成しています。
主にUniversity of ArizonaおよびUCLAの臨床で記録された透視画像、心腔内エコー画像、3Dマッピング画像、心内電位記録などの臨床画像を多数掲載し、それらの理解に役立つ美しい心臓解剖画像を同時に用意して掲載しました。血流に沿って、右房、右室、左房、左室の順番で、それぞれの領域での臨床トピックとそれに対応する解剖を特集しながら提示していることが特長です。Volume 1同様に、心臓解剖画像はUCLA Cardiac Arrhythmia CenterのWallace A. McAlpine Collection、または自分が解剖し撮影した画像、もしくは摘出心のCTから再構成した画像を使用しています。
臨床医が理解しやすいように、心臓は可能な限り変形させず、生理的形態を維持した状態で、臨床現場で使用される方向から眺めて、カテーテルとともに提示するように心がけました。循環器内科医が作成した、不整脈臨床に限りなく寄せた解剖アトラスですので、解剖学者の視点で作成された旧来の解剖アトラスとは異なり、解剖と臨床のギャップが少なく、臨床に直結する解剖学的視点を実感していただけるだろうと思います。それぞれのページの作成に当たっては、与えられた臨床画像をもとに、それに対応する解剖画像をUCLA Cardiac Arrhythmia Centerの画像アーカイブから探索し、良い画像が無ければその都度新規に解剖を行い、撮影し、またはCTを撮って再構成しています。
不整脈領域の解剖は、既存の多くの教科書や論文では、模式図で示されることが非常に多いですが、模式図では伝わらない三次元、模式図では表現できないリアリズムをVolume 2でも追究しました。模式図は一切使用せず、自分も含め、恐らく多くの読者の方がかつて見たことがないであろう唯一無二の解剖画像を多数掲載しています。かつてカテーテルを握っていた自分がずっと見たかった景色、それを共有できる内容となっているので、ぜひ堪能して、心臓解剖の理解を深めてもらえたら、と思います。一枚の美しい画像は、一千語の説明に勝る、という信念で作ったアトラスです。ひとつひとつの画像にこだわり、画像につける注釈にもこだわり、一方で図説はできるだけ簡潔にしています。その図説も決して英語が得意ではない自分が草稿を作っていますので、日本の先生方にはむしろ読みやすいだろうと思います。
ただ心臓解剖だけのために渡米して費やしてきた日々から生まれた渾身の一冊、きっと読者の皆様の明日の臨床の一助になると信じて。
2024年5月吉日 ロサンゼルスより 森 俊平