Robotic Surgery for Total Hip & Knee Replacement

この30年間で、人工股関節や人工膝関節における手術技術が発展し、臨床転帰の改善や人工関節の寿命を延ばすことが目指されてきた。現在では、術中のインプラントや軟部組織のデータが得られ、臨床結果と比較することが可能となっている。本書は、ロボット支援技術を用いた人工股関節・人工膝関節の部分置換術および全体置換術における手術手技を、術前および術中の手術計画に焦点を当てて解説している。経験豊富な外科医が様々な術前計画と手術戦略を説明しており、ロボット支援手術がどのように外科医の意思決定プロセスに適合するかを学ぶことができる。またロボットアームによる人工関節置換術の臨床的、経済的なエビデンスについての章も収載されている。本書は下肢の変形や変形性股関節症を治療する際に、軟部組織の緊張をもっとも重要な生理的構造として維持しながら、臨床的・外科的目標を達成する方法を、医師、研修医に伝えることを目的としている。