パートナー分析化学T[電子版付]改訂第4版増補
| 編集 | : 萩中淳/加藤くみ子 |
|---|---|
| ISBN | : 978-4-524-40453-7 |
| 発行年月 | : 2023年12月 |
| 判型 | : B5 |
| ページ数 | : 308 |
在庫
定価5,610円(本体5,100円 + 税)
正誤表
-
2025年05月27日
第1刷
- 商品説明
- 主要目次
- 序文

化学的手法に基づく分析化学(定性・定量分析およびその基礎的事項)を中心とした薬学部向け教科書.重要語句と要点を色文字で表示し,ハイレベルな内容は「発展」として区別した,学ぶべきポイントがわかりやすい構成.今回の増補では第十八改正日本薬局方第一追補に対応のうえ,電子版付とした.薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版/平成25年度改訂版)対応.
第1章 序 論
1.分析化学とは
2.分析法の分類
A 分析法による分類
B 分析規模による分類
C 分析対象による分類
3.試薬と水
A 試薬
B 標準物質
C 水
4.分析用器具の材質
A ガラス
B 石英ガラス
C 磁器
D 白金
E プラスチック
5.単位と濃度
A 単位
B 濃度の表示
■演習問題
第2章 定量分析総論
1.定量分析とは
A 化学反応式と化学量論
B 検量線
2.定量分析の種類
A 化学的分析法
B 物理的分析法
C 生物学的分析法
3.分析データの取扱い
A 有効数字とその計算
B 誤差
C 真度と精度
D 標準偏差
E かけ離れた測定値の棄却検定
4.分析法バリデーション
A 分析法バリデーションとは
B 分析能パラメーター
C 分析法を適用する試験法の分類
■演習問題
第3章 容量分析総論
1.容量分析総論
A 容量分析法とは
B 容量分析法の種類
C 滴定終点検出法
D 容量分析用標準液
E 量器と補正
■演習問題
第4章 酸・塩基平衡,中和滴定,非水滴定
T 酸・塩基平衡
1.化学平衡の基礎概念と酸・塩基平衡
A 「」と「」
B 化学平衡と化学平衡の法則
C 酸・塩基平衡の基礎概
2.酸・塩基水溶液のpH
A 酸・塩基の定義
B 強酸と強塩基の水溶液のpH
C 1価の弱酸と弱塩基の水溶液のpH
D 多価の弱酸・弱塩基の水溶液のpH
E 両性物質の水溶液のpH
3.pH緩衝液
A ヘンダーソン・ハッセルバルヒの式
B 緩衝液に用いられる共役酸・塩基対
C 緩衝液の調製方法
4.分子形とイオン形の存在比
■演習問題
U 中和滴定
A 中和滴定とは
B 酸・塩基平衡と中和滴定
C 酸・塩基指示薬
D 中和滴定曲線
E 多塩基酸の滴定曲線
F 加水分解する塩の滴定(追い出し滴定)
G 中和滴定各論
H 電気的終点検出法
■演習問題
V 非水滴定
A 非水滴定とは
B 非水溶媒中の酸・塩基平衡
C 非水滴定
D 水分測定法(カールフィッシャー法)
■演習問題
第5章 錯体・キレート生成平衡,キレート滴定
T 錯体・キレート生成平衡
1.錯体・キレート
2.錯体形成と錯体形成に影響を与える種々の要因
A 配位結合
B アクア錯体
C 安定度定数
D pHの影響
E キレート効果
F キレート環の大きさ
G 配位子の塩基性
H HSAB 則
I 金属による効果
3.錯体の立体構造
A 原子価結合理論
B 結晶場理論
4.錯体の化学式の書き方と命名法
A 錯体の化学式
B 錯体の命名
C 配位子の名前
■演習問題
U キレート滴定
A キレート滴定用試薬
B キレート滴定におけるpHの影響
C 補助錯化剤
D 金属指示薬
E 選択滴定
F キレート滴定曲線
G キレート滴定各論
■演習問題
第6章 沈殿平衡,沈殿滴定
T 沈殿平衡
1.沈殿の生成
A 沈殿の生成と溶解度積
B コロイド
C 水酸化物の生成
D 硫化物の生成
E 共通イオン効果
F 異種イオン効果
G 分別沈殿
H マスキング
I 誘発沈殿
2.沈殿の溶解
A 水酸化物の溶解
B 硫化物の溶解
C その他の難溶性塩の溶解
■演習問題
U 沈殿滴定
A 沈殿滴定とは
B 沈殿滴定曲線
C 沈殿滴定各論
D 酸素フラスコ燃焼法によるハロゲン,硫黄の定量
■演習問題
第7章 酸化還元平衡,酸化還元滴定
T 酸化還元平衡
1 酸化還元反応
A 酸化と還元
B 酸化数
2 ネルンストの式
3 化学電池
4 基準電極(参照電極)
5 平衡定数
6 酸化還元平衡に影響を与える因子
■演習問題
U 酸化還元滴定
A 酸化還元滴定とは
B 過マンガン酸塩滴定
C ヨウ素滴定
D ヨウ素酸滴定
E その他の滴定
■演習問題
第8章 分配平衡,イオン交換平衡
T 分配平衡
A 分配平衡と真の分配係数
B 見かけの分配係数(分配比)
C 溶媒抽出
■演習問題
U イオン交換平衡
A イオン交換平衡と選択性
B イオン交換容量
■演習問題
第9章 定性分析
T 無機イオンの定性分析
1.炎色反応試験法
2.定性反応
A 陽イオンの定性反応
B 陰イオンの定性反応
3.純度試験
A 一般試験法(純度試験)
■演習問題
U 医薬品の確認試験
1.官能基(原子団)の定性分析
A 不飽和炭化水素(二重結合)
B フェノール性ヒドロキシ基
C カルボニル基(アルデヒド,ケトン)
D カルボン酸(ヒドロキサム酸,カルボン酸エステルを含む)
E アミン
F チオール,スルホン酸などの硫黄を含む原子団
G ハロゲン化合物
2.構造特異的な定性分析
■演習問題
第10章 実試料の分析
1.標準分析法
2.分析法の選択
A 分析の目的
B 試料
C 目的成分とその含量
D 分析法の真度および精度
E 共存物質の影響
F 使用機器など
3.前処理法
A サンプリング
B 前処理法
■演習問題
本書『パートナー分析化学T 改訂第4 版増補』は,2021 年11 月に出版された『パートナー分析化学T 改訂第4 版』の増補であり,『パートナー分析化学U 改訂第4 版増補』と対をなすものである.薬学領域における分析化学は,創薬科学,医療薬学,生命科学,衛生薬学のあらゆる分野で不可欠な基礎知識・基盤技術となっている.医薬品の確認試験,純度試験および定量,生体試料中の薬物濃度の測定,ゲノム,トランスクリプトーム,プロテオーム,メタボロームなどのオミクス解析,バイオマーカー解析,環境および食の安全性の評価を行ううえで,分析化学の知識や技能が必要となってくる.
薬の専門家として社会のニーズに応えることのできる薬剤師・薬学研究者の養成を目指した「薬学教育モデル・コアカリキュラム」が2004 年8 月に作成され,2006 年4 月から薬剤師教育6 年制がスタートした.2010 年10 月には厚生労働省から新薬剤師国家試験出題基準が発表された.その後,薬剤師として求められる「基本的な資質」を前提とした学習成果基盤型教育に基づく,「薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成25 年度改訂版)」[改訂コアカリ(平成25 年度改訂版)]が2013 年12 月に作成され,2015 年4 月から各大学で新カリキュラムが開始された.2016 年11 月には改訂コアカリ(平成25 年度改訂版)を踏まえた新たな薬剤師国家試験出題基準が公表された.また,2021 年6 月に第十八改正日本薬局方(日局18)が施行され,これを機に改訂版を企画した.さらに,2022 年12 月に日局18 第一追補が施行されるとともに,多様な場や人をつなぎ活躍できる医療人の養成を目指す,「薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4 年度改訂版)」[改訂コアカリ(令和4 年度改訂版)]が2023 年2 月に公表された.本書は,改訂コアカリ(令和4 年度改訂版)を完全に網羅するとともに,新薬剤師国家試験出題基準(2016 年策定)および日局18第一追補に準拠した内容となっている.また,改訂第4 版と同様に,改訂コアカリ(SBO)対応一覧を掲載し,読者の便宜を図るとともに,「要点のまとめ」として本文中の重要な語句と文章を色刷りとした.さらに,本増補版でも,本文のうち初学者にとって高度な部分を「発展」として表示した.また,例題および章末の演習問題を充実させるとともに,CBT から薬剤師国家試験レベルまで,多岐にわたる問題を配するようにした.さらに,巻末〔付〕には日局18 に収載の医薬品の定量法を網羅した.
本書は,改訂コアカリ(令和4 年度改訂版)の「C-2 医薬品及び化学物質の分析法と医療現場における分析法」中のC-2-1 分析方法の基礎,C-2-2 溶液の化学平衡と容量分析法,C-2-3 定性分析,日本薬局方試験法で取り扱われている,化学的分析法を中心に記述した.化学的分析法は,物理的分析法(機器分析法)の進歩によって,軽視されがちである.しかし,いかに機器がコンピュータ化され,自動化されても,基本的な概念は,化学的分析法に依存している.特に,デジタル化された結果が容易に得られる昨今,その結果に至る過程で分析化学的な誤りがあっても,基本的な知識がないと気付かず,重大な誤謬につながる.また,本書で述べる基本的な思考方法や理論は,薬剤師あるいは薬学研究者にとっては不可欠なものである.したがって,読者各位が,本書『パートナー分析化学T 改訂第4 版増補』の重要性を認識し,姉妹書『パートナー分析化学U 改訂第4 版増補』と併せて,今後の発展の基盤として活用されることを期待する.
終わりに,本書を出版するにあたり,ご尽力をいただいた南江堂の方々に深謝します.
2023 年10 月
編集者一同


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