パートナー薬理学[電子版付]改訂第4版
| 編集 | : 栗原順一/田中芳夫/坂本謙司 |
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| ISBN | : 978-4-524-40428-5 |
| 発行年月 | : 2024年3月 |
| 判型 | : B5判 |
| ページ数 | : 712 |
在庫
定価7,920円(本体7,200円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文

薬学部向けのスタンダードな薬理学の教科書.薬理学にはじめて接する学生がその基本原理を体系的に学ぶことができる.今改訂では新薬・新知見等の各種情報を最新のものに更新し,「第1章 薬理学総論」を大幅に充実させたほか,章末に練習問題を収載するなど,より使いやすい教科書とした.薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版/平成25年度改訂版)対応.電子版付.
第1章
薬理学総論
1.薬理学の定義
2.薬理作用を表すのに用いる用語
3.薬物の体内動態
4.薬物の作用機序
第2章
自律神経系に作用する薬物
1.自律神経系の形態と機能
2.神経興奮の化学伝達
3.自律神経支配と受容体
4.交感神経系に作用する薬物
5.副交感神経系に作用する薬物
6.自律神経節に作用する薬物
第3章
鎮痛作用を有する薬物
1.痛みの生理
2.生体内鎮痛機構
3.麻薬性鎮痛薬
4.解熱鎮痛薬
5.片頭痛治療薬
6.神経障害性疼痛治療薬
第4章
麻酔薬
1.局所麻酔薬
2.全身麻酔薬
第5章
運動神経系や骨格筋に作用する薬物
5−1. 末梢性筋弛緩薬
1.神経筋接合部遮断薬
2.骨格筋の筋小胞体に作用する薬物
3.運動神経に作用する薬物
5−2. 中枢性筋弛緩薬
5−3. 神経筋疾患治療薬
第6章
中枢神経系に作用する薬物
1.中枢神経系の形態と機能
2.睡眠障害治療薬(催眠薬)
3.抗てんかん薬
4.精神疾患治療薬
5.パーキンソン病治療薬
6.脳循環・代謝改善薬,脳血管疾患治療薬
7.認知症治療薬
8.その他の神経疾患治療薬
9.その他の中枢作用薬
第7章
代謝系・内分泌系および骨に作用する薬物
1.ホルモン概論
2.糖尿病治療薬
3. 脂質異常症(高脂血症)治療薬
4. 高尿酸血症・痛風治療薬
5. 甲状腺機能障害治療薬
6. 副腎機能障害治療薬
7.骨粗鬆症治療薬・カルシウム代謝異常症治療薬
8.その他のホルモン関連薬
9.電解質代謝異常治療薬
第8章
皮膚・感覚器系に作用する薬物
1.皮膚に作用する薬物
2.感覚器系に作用する薬物
3.めまい治療薬(鎮暈薬)
第9章
循環器系に作用する薬物
1.循環器系の生理
2.心不全治療薬
3.不整脈治療薬(抗不整脈薬)
4.虚血性心疾患治療薬(抗狭心症薬)
5.末梢循環改善薬
6.高血圧症治療薬(降圧薬)
7.低血圧症治療薬(昇圧薬)
第10章
血液・造血器系に作用する薬物
1.血液凝固・線溶系の生理
2.止血薬
3.抗血栓薬
4.播種性血管内凝固症候群(DIC)治療薬
5.造血薬
6. 輸液製剤
第11章
免疫・炎症・アレルギーに作用する薬物
11−1. 免疫と免疫系に作用する薬物
1.免疫系の概観
2.免疫抑制薬
3.免疫強化薬
4. 予防接種用薬
11−2. 炎症と抗炎症薬
1.炎症反応
2.オータコイド
3.抗炎症薬
4.抗リウマチ薬
11−3. アレルギーと抗アレルギー薬
1.アレルギー反応
2.抗アレルギー薬
第12章
消化器系に作用する薬物
1.消化器系の機能調節
2.健胃・消化薬
3.消化性潰瘍治療薬
4.制吐薬
5.腸に作用する薬物
6.肝臓に作用する薬物
7.利胆薬
8.膵臓に作用する薬物
9.鎮痙薬
第13章
呼吸器系に作用する薬物
1.呼吸の生理
2.呼吸障害改善薬
3.鎮咳薬
4.去痰薬
5.気管支喘息治療薬
6.慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬
7.間質性肺炎治療薬
第14章
泌尿器系に作用する薬物
1.体液の調節
2.腎臓の生理的機能
3.利尿薬
4.蓄尿・排尿障害および尿路結石の治療薬
第15章
生殖器系に作用する薬物
1.生殖器の構成
2.子宮収縮薬と子宮弛緩薬
3.勃起不全治療薬
第16章
病原性微生物に作用する薬物
1.病原性微生物と感染症
2.抗菌スペクトル
3.耐性菌
4.抗菌薬の作用機序
5.抗生物質
6.合成抗菌薬
7.抗結核薬
8.抗真菌薬
9.抗ウイルス薬
10.抗原虫薬・抗寄生虫薬
11.消毒薬
第17章
悪性腫瘍に作用する薬物(抗悪性腫瘍薬)
1.がんの発症メカニズム
2.抗悪性腫瘍薬
3.抗悪性腫瘍薬に対する耐性
第18章
解毒薬
1.薬毒物の吸収阻害に使用される薬物
2.吸収された薬毒物の排泄促進に使用される薬物
3.解毒薬・拮抗薬
パートナーシリーズの1冊として2 0 0 7 年に刊行された本書は,1 9 9 1年に刊行された「IE(IntegratedEssentials)薬理学」を前身とした薬理学の教科書である.初版の刊行は薬学教育の主体が4 年制から6年制に移行した直後であったが,時代が変遷しても薬理学の本質は変わらないとの考えから,「IE 薬理学」の編集方針が継承された.その後,6 年制薬学教育における「医療薬学」の重視という潮流に沿って2 0 1 3 年に刊行された改訂第2 版では,初版時に割愛された抗病原微生物薬と抗悪性腫瘍薬を復活させるなど,医療現場の状況や読者のニーズに配慮した改訂が行われた.さらに,2 0 1 8年には,「薬学教育モデル・コアカリキュラム(コアカリ)」の平成2 5年度改訂版を踏まえた改訂第3版を刊行し,今回は,令和4年度のコアカリ改訂に沿った改訂版を上梓した.改訂にあたっては,「薬理学に初めて接する学生が,その基本原理を体系的に学ぶことのできる通読性に優れた教科書」という「IE 薬理学」から継承されている編集方針を踏襲した上で,「概念学習」,「課題の発見と解決を科学的に探究する人材育成」といった新しい改訂コアカリの基本方針をとくに意識して作業を進めた.
薬理学は,膨大な数の薬の名前を覚えなくてはならない科目として敬遠されることがあるが,正しくは,「薬が効果を現すまでの道のりを考え理解する」学問領域であり,けっして暗記科目ではない.すなわち,「未知の多様な状況に対応できる総合力」など,今回の改訂コアカリで重要視される学力を養うにはうってつけの科目と言える.とくに「薬理学総論」は,薬理学を概念的に理解するための基盤であるので,今回の改訂ではその充実に力点を置いた.そして,各論においては,各章の構成を改訂コアカリに合わせるとともに,その学修事項に挙げられたキーワードを網羅することに努め,創薬モダリティの多様化への対応,医薬品情報の更新や新薬の追加,重複あるいは欠落部分の調整や補填を行った.また,改訂第3版で学生の理解の一助として補填した薬理作用や作用点・作用機序をまとめた図の整備をさらに進めたが,学生の文字離れを助長しないために,本文の通読性を保持するように注意を払った.薬物の化学構造式については,構造- 活性相関を常に意識できるように網羅的に掲載することにした.本書の化学構造式へのこだわりは,「IE薬理学」の時代からの伝統である.さらに各章末には,従来の学習チェックシートに代えて,練習問題を新設したが,いずれも想起レベルの浅い知識のチェックのための問題であるので,これを足がかりにして,より深いレベルの知識の修得を目指していただきたい.
改訂にあたり,今回も多くの内容について若手の執筆者への引き継ぎを行ったが,その際に旧原稿の活用をご快諾いただいた前執筆者の皆様に心よりお礼申し上げる.このようなシームレスな引き継ぎによる改訂を積み重ねることにより,本書が読者の生涯にわたる真の良きパートナーとなることを願っている.薬理学や関連分野の教育に携わる方々から,本改訂版の内容の改善すべき点など,お気づきの点をご教示いただけたら幸いである.
末筆ながら,本改訂版の出版にあたって多大なご尽力をいただいた南江堂の谷口尭駿,松本岳の両氏に深謝する.
2 0 2 4 年3 月
編集者 栗原 順一,田中 芳夫,坂本 謙司

