薬系 免疫学[電子版付]改訂第4版
編集 | : 植田正/前仲勝実 |
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ISBN | : 978-4-524-40411-7 |
発行年月 | : 2022年12月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 308 |
在庫
定価4,070円(本体3,700円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
薬学部学生に必要な免疫学のミニマムエッセンスを体系的かつわかりやすくまとめた教科書.半期の講義で完結する内容で,全体の2/3は基礎,残り1/3は免疫関連医薬品や疾患・創薬等の応用的な内容.免疫の複雑な仕組みをイメージしやすいよう模式図を多用し,専門用語も丁寧に解説.今改訂版では免疫学領域の新知見・新薬等の情報を更新.さらに今改訂版より電子版付とした.
なぜ免疫学を学ぶのか,薬学とのつながり
第1部 免疫学への招待
0 免疫のしくみ
1 免疫に関する器官と細胞
1 免疫担当器官
2 免疫担当細胞
2 抗原・抗体・補体
1 抗原と抗体
2 抗原抗体反応
3 補 体
3 免疫反応機構
1 自然免疫と獲得免疫
2 自然免疫
3 獲得免疫
4 主要組織適合遺伝子複合体(MHC)
1 MHCとは
2 MHCクラスTの抗原提示
3 MHCクラスUの抗原提示
4 T細胞,B細胞,NK細胞の抗原認識の違い
5 T細胞のシグナル伝達
6 CD抗原
5 リンパ球の分化と成熟
1 T細胞の分化
2 B細胞の分化
3 リンパ球の循環
6 多様性獲得機構
1 B細胞の多様性獲得機構
2 T細胞の多様性獲得機構
第1部のポイント
第2部 身近な免疫学
7 サイトカインとシグナル伝達
1 サイトカイン
2 ケモカイン
3 炎 症
4 シグナル伝達
8 アレルギー
1 T型アレルギー
2 U型アレルギー
3 V型アレルギー
4 W型アレルギー
9 免疫と病気(成因と機序)
1 自己免疫疾患
2 移植と拒絶反応
3 免疫不全
4 がん(悪性腫瘍)
10 感染に関する免疫のしくみ
1 感染防御免疫とは
2 感染症に対する生体防御
11 免疫応答の調整
1 ワクチンと予防接種
2 免疫賦活化療法
12 免疫と妊娠,老化
1 免疫と妊娠
2 免疫系の老化
13 免疫学的分析法
1 抗体の調製法
2 免疫学的分析法
第3部 免疫と医療
14 免疫関連医薬品―詳細な理解をめざして
1 免疫抑制薬
2 抗リウマチ薬(DMARDs)
3 ステロイド性抗炎症薬(ステロイド)
4 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
5 アレルギー治療薬
6 気管支拡張薬・気管支喘息治療薬
7 免疫学的製剤(抗毒素,抗血清など)
8 HIV感染症(エイズ,AIDS)治療薬
9 C型肝炎治療薬
15 先端免疫学―創薬と医療をめざして
1 構造生物学と免疫学
2 抗体医薬品
3 免疫寛容
4 がんの免疫療法
本書における薬学教育モデル・コアカリキュラム対応一覧
索引
表4-1 代表的なCD抗原
表7-1 主なサイトカイン(インターロイキン,インターフェロン,腫瘍壊死因子)の産生細胞と機能
表7-2 主な造血系サイトカインの産生細胞・組織と機能
表7-3 主なケモカインの産生細胞と機能
3 尿 崩 症
4 カルシウム代謝疾患
5 その他の内分泌系疾患
8章 感覚器・皮膚の疾患と治療薬
A 眼科領域の疾患に用いる薬物
1 緑 内 障
2 白 内 障
3 加齢黄斑変性(AMD)
B 耳鼻咽喉科領域の疾患に用いる薬物
1 めまい(眩暈)
C 皮膚科領域の疾患に用いる薬物
1 アトピー性皮膚炎
2 皮膚真菌症(皮膚糸状菌症,白癬)
3 褥 瘡
9章 病原微生物(感染症)・悪性新生物(がん)と治療薬
A 感染症内科領域の疾患に用いる薬物
1 細菌感染症
2 ウイルス感染症
3 真菌感染症
4 原虫・寄生虫感染症
B 腫瘍内科領域の疾患に用いる薬物
1 抗悪性腫瘍薬について
2 抗悪性腫瘍薬各論
初版(2007年10月)が出版されて15年が経過する.出版当初,不治の病であったエイズは,人智により開発された数々の薬により慢性疾患と位置付けられるまでになった.がん細胞の免疫系からの逃避機構を解明し開発された免疫チェックポイント阻害抗体は,長年提唱されていた「がん免疫監視機構」でのキラーT細胞の役割を明確にし,がん患者の福音となった.2019年から流行が始まった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは,市販されたことのないタイプの「mRNAワクチン」の使用を容認する状況をつくった.これらは,初版から改訂第4版発行までに起こった身近な免疫学に関連するエポックメーキングなイベントである.本書は,約5年に一度改訂版を発行する機会があり,これらの免疫学のイベントに対応してきた.また,改訂第4版の発行にあたり,初版からの執筆者の勇退により,複数の章で新たな執筆者にご担当いただくこととなった.この機会に初版発行から15年経過した免疫学研究の進捗や構造生物学の動向を踏まえて,内容を大幅にアップデートした.とくに,刻々と変わる予防接種や抗体医薬品の上市に関する情報は巻末に掲載し,増刷の際に容易に更新できるようにした.
改訂第4版は多くの新しい情報が加わったが,「薬学生にとって必要なミニマムエッセンスを抽出する」という本書の当初からの指針は維持している.すなわち,免疫学領域では,次々と新しい研究成果が報告されているが,ほぼ定説として認知された内容で,薬学で学ぶべき内容を絞り込み加筆している.また,重要な内容は各章で繰り返し記載し,前版より図表なども改良し,本文の内容の理解を促すようにした.
Nature, Cell, Scienceとその姉妹誌などには,免疫学に関する新しい研究成果が次々に報告されている.そのため,本書の内容が免疫学的事実に即さなくなった部分については,引き続き読者からのご指摘をいただければ幸いである.
改訂第4版の出版にあたり,株式会社南江堂に謝意を表するとともに,ご担当くださった諸氏に厚く御礼申し上げる.
2022年10月
植田 正
前仲 勝実
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