教科書

微生物学改訂第8版

病原微生物と治療薬

編集 : 今井康之/増澤俊幸
ISBN : 978-4-524-40378-3
発行年月 : 2021年8月
判型 : B5
ページ数 : 432

在庫あり

定価5,830円(本体5,300円 + 税)

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

断片的な知識の寄せ集めにならないよう,微生物学の学問体系を意識して構成された薬学部学生向けの教科書.今改訂では,新型コロナウイルス感染症をはじめとする新知見,新薬,関連法規等について情報更新を行ったほか,病原微生物と感染症の口絵を拡充.第]III章(感染症に対する薬物治療)は一部項目立てを変更し,治療薬を使用するうえで注意が必要な薬物相互作用や副作用を紹介した.

【主要目次】
第I章 序論
 1.微生物学とその研究領域
 2.病原微生物学の生い立ち
 3.ウイルスの発見
 4.病原微生物克服への闘い
 5.病原微生物学の今日の使命
第II章 細菌学総論
 1.細菌の分類
  a.生物学上の位置
  b.細菌における種の概念
  c.分類の目的と方法
  d.細菌の命名の標準化
 2.形態と構造
  a.形と大きさ
  b.細胞の構造
 3.生理と代謝
  a.細菌の増殖
  b.エネルギーおよび炭素源
  c.栄養因子
  d.環境因子
  e.細菌の培養
  f.エネルギー代謝:呼吸と発酵
  g.合成代謝
  h.代謝調節
  i.発酵生産と微生物代謝産物の利用
 4.細菌の行動と適応
  a.細菌の運動性と集団生活
  b.二成分制御系
  c.トランスポーター
  d.タンパク質分泌機構
  e.クオラムセンシング
第III章 細菌の遺伝学
 1.細菌の遺伝子
  a.染色体DNA
  b.染色体の複製
  c.遺伝子発現
  d.代謝調節
  e.プラスミドDNA
 2.細菌の突然変異
  a.DNA塩基の変化
  b.突然変異の型
  c.細菌の主な変異現象
  d.変異原と変異原検出法
 3.遺伝子の伝達
  a.接合
  b.形質転換
  c.ファージによる遺伝子伝達
  d.転移因子
  e.インテグロン
  f.細胞融合
 4.細菌のゲノム構造
  a.多様なゲノム
  b.遺伝子の水平伝達
  c.病原遺伝子の解析
 5.遺伝子操作
  a.制限酵素
  b.宿主−ベクター系
  c.遺伝子クローニング
  d.塩基配列決定法
  e. 次世代シークエンサー
  f. メタゲノム解析 ・・
  g. マイクロバイオーム
  h. RNA シークエンシング
  i. ハイブリッド形成による遺伝子解析
  j. 遺伝子変異と機能解析
  k. DNA マイクロアレイ
  l. CRISPR-Cas
 6.遺伝情報と利用
  a.病原細菌の検出と同定
  b.バイオテクノロジーの発展
  c.遺伝子組換えと生物多様性
第IV章 免疫学
 1. 免疫の働き
 2. 免疫を担当する細胞と組織
  a. 免疫担当細胞の種類
  b. 免疫系をつかさどる組織
 3. 自然免疫と獲得免疫
  a. 自然免疫と獲得免疫の違い
  b. 自然免疫の異物認識機構
  c. 自然免疫の作用機構
 4. 獲得免疫
 5. 抗体の働き
  a. 抗体の構造と種類
  b. 抗体の働き方
  c. 抗原認識多様性の生成原理
  d. 抗体にクラスがある理由
 6. T 細胞の働き
  a. T 細胞受容体とMHC について
  b. 抗原提示とその経路
  c. 胸腺の役割と自己寛容の形成
  d. ヘルパーT 細胞と細胞傷害性T 細胞
 7. 免疫応答の制御
  a. サイトカイン
  b. 共刺激分子の働き
  c. リンパ球が産生するサイトカインの種類と免疫応答の方向性
  d. 免疫応答の抑制機構
 8. 全身を考慮に入れること
  a. リンパ球再循環
  b. 外界との接点
  c. 免疫応答の時間経過と免疫記憶
  d. 遺伝子改変動物を用いた研究
 9. 感染防御免疫の戦略
  a. 細菌に対する防御免疫
  b. ウイルス
  c. 真菌
  d. 寄生虫
 10. 免疫の応用
  a. モノクローナル抗体
  b. 抗体を用いた検出法
  c. 抗体医薬
  d. ワクチン
 11. 免疫が関係する疾患
  a. 免疫不全症
  b. アレルギー
  c. 自己免疫疾患
  d. 腫瘍免疫
  e. 移植免疫
  f. 免疫系の過剰反応による有害作用
  g. ウイルス感染症検査におけるT 細胞応答評価の難しさ
第V章 感染論
 A.感染症学で用いられる用語の定義
 B.常在微生物叢
 C.感染の成立
  1.感染源
  2.感染経路
   a.直接感染
   b.間接感染
   c.水平伝播と垂直伝播
 D.感染と生体防御
  1.侵入門戸
  2.宿主側の因子
   a.非特異的生体防御機構
   b.感染防御免疫
  3.病原体側の因子
   a.定着因子
   b.生体防御に対する抵抗因子
   c.外毒素と酵素
   d.内毒素
 E.感染症の疫学とその制御
  1.世界の感染症の現状
  2.わが国における感染症の現状
  3. 世界と日本における感染症対策機関
  4. 感染症法
  5. その他の感染症を制御するための法律
   a. 予防接種法
   b. 食品衛生法
   c. 家畜伝染病予防法
   d. 狂犬病予防法
   e. 検疫法
   f. 学校保健安全法
 F. 予防ワクチンを含む生物学的製剤
  1. ワクチン
   a. ワクチンの種類と原理
   b. 多価ワクチンと混合ワクチン
   c. ワクチンの接種法
  2. 抗毒素血清
  3. 血液製剤
 G. 滅菌と消毒
  滅菌の無菌性保証水準
  1. 物理的方法による滅菌法・消毒法
   a. 加熱による滅菌法
   b. 加熱による消毒法
   c. 濾過による方法
   d. 照射による方法
  2. 化学的方法による滅菌
  ガス滅菌法
  3. 消毒薬の作用と選択
   a. 消毒薬の作用
   b. 消毒薬の条件
   c. 消毒薬の効力評価法
   d. 消毒薬の選択基準
  4. 消毒薬の種類と性質
   a. ハロゲン化物類
   b. 酸化剤
   c. アルコール類
   d. アルデヒド類
   e. フェノール類
   f. 界面活性剤
   g. ビグアナイド系化合物
 H. バイオセーフティ
  1. バイオセーフティレベル
  2. 物理的封じ込め
  3. クリーンベンチと安全キャビネット
 I. 様々な感染症
  1. 新興・再興感染症
  2. 人獣共通感染症
  3. 食中毒
   a. 発生状況
   b. 細菌性食中毒
   c. ウイルス性食中毒
   d. 微生物によるアレルギー様食中毒
   e. 生鮮食品由来寄生虫症
  4. 院内感染症
   a. 院内感染の発生要因
   b. 院内感染を起こしやすい微生物
   c. 院内感染防止対策
   d. 標準的予防策
   e. 感染経路別予防策
   f. 感染性廃棄物の処理
 J. 臓器・組織別感染症
  1. 呼吸器系感染症
  2. 消化器系感染症
  3. 感覚器感染症
  4. 中枢神経系感染症
  5. 循環器・胸膜感染症
  6. 泌尿器系感染症
  7. 生殖器系感染症
  8. 母子感染症
  9. 全身性感染症
  10. 皮膚感染症
 K. 感染症の診断
  1. 検体の採取
  2. 光学顕微鏡による検査
  3. 分離培養検査
  4. 純培養とその保存
  5. 同定
   a. 生化学的,生理学的同定
   b. 遺伝学的同定法
   c. 免疫学的同定法
   d. 質量分析
  6. 患者血清中の病原体特異抗体の検出
  7. 患者臨床材料中の病原体遺伝子,あるいは抗原の検出
   a. 遺伝子増幅法
   b. 抗原検出法
第VI章 細菌と疾病
 A.グラム陽性菌(I)
  1.グラム陽性球菌
   a.ブドウ球菌属
   b.レンサ球菌属
   c.腸球菌属
  2.グラム陽性芽胞形成桿菌
   a.バシラス属
   b.クロストリジウム属およびクロストリディオイデス属
  3.グラム陽性芽胞非形成桿菌
   a.乳酸桿菌属
   b.リステリア属
  4.マイコプラズマ
 B.グラム陽性菌(II)
  1.不規則型の芽胞非形成グラム陽性桿菌
   a.コリネバクテリウム属
   b.キューティバクテリウム属
   c.ビフィドバクテリウム属
  2.マイコバクテリア
  3.菌糸形成菌
   a.ノカルジア属
   b.ストレプトマイセス属
   c.アクチノマイセス属
 C.グラム陰性菌
  1.グラム陰性球菌および球桿菌
   a.ナイセリア属
   b.バークホルデリア属
   c.ボルデテラ属
  2.グラム陰性好気性桿菌
   a.シュードモナス属
   b.モラクセラ属
   c.アシネトバクター属
   d.レジオネラ属
   e.フランシセラ属
   f.コクシエラ属
  3.グラム陰性通性嫌気性桿菌(I)
   a.大腸菌属
   b.シゲラ属
   c.サルモネラ属
   d.シトロバクター属
   e.クレブシエラ属
   f.エンテロバクター属
   g.セラチア属
   h.エドワードシエラ属
   i.プロテウス属
   j.エルシニア属
  4.グラム陰性通性嫌気性桿菌(II)
   a.ビブリオ属
   b.パスツレラ属
   c.ヘモフィルス属
  5.短型らせん菌
   a.カンピロバクター属
   b.ヘリコバクター属
  6.ブルセラ属とバルトネラ属
   a.ブルセラ属
   b.バルトネラ属
  7.リケッチア
   I.リケッチア科
    a.リケッチア属
    b.オリエンチア属
  II.アナプラスマ科
 D.クラミジア
  a.クラミジア属
 E.スピロヘータ
  a.トレポネーマ属
  b.ボレリア属
  c.レプトスピラ属
 F.グラム陰性無芽胞嫌気性菌
  a.バクテロイデス属
  b.ポルフィロモナス属
  c.フゾバクテリウム属
第VII章 抗菌薬の働き
 1.化学療法の歴史と現在の問題点
  a.化学療法とは
  b.化学療法の歴史
  c.化学療法が抱える現在の問題点
  d.化学療法における薬剤師の役割
 2.抗菌薬の性質
  a.抗菌薬の定義
  b.選択毒性
  c.抗菌作用
  d.抗菌薬に対する感受性
 3.抗菌薬の作用機序
  a.細胞壁合成と阻害薬
  b.細胞膜機能を阻害する抗菌薬
  c.タンパク質合成と阻害薬
  d.核酸合成経路と阻害薬
  e.葉酸代謝と阻害薬
 4.薬剤耐性機構
  a.抗菌薬の不活化
  b.抗菌薬の作用点の変化
  c.薬剤の細胞内濃度の低下
 5.抗菌薬各論
  a.細胞壁合成阻害薬
  b.細胞膜機能を阻害する抗菌薬
  c.タンパク質合成阻害薬
  d.核酸合成阻害薬
  e.葉酸代謝阻害薬
  f.抗結核薬・ハンセン病治療薬
 6.重要な薬剤耐性菌
  a.メチシリン耐性黄色ブドウ球菌
  b.バンコマイシン耐性腸球菌
  c.多剤耐性緑膿菌
  d.ペニシリン耐性肺炎球菌
  e.β−ラクタマーゼ非産生アンピシリン耐性菌
  f.超多剤耐性結核菌
  g.基質拡張型β−ラクタマーゼ産生菌
  h. カルバペネム耐性腸内細菌科細菌
第VIII章 ウイルス学総論
 1.ウイルスの発見
 2.ウイルスの性状
  a.特徴
  b.形態
  c.ウイルスの構成成分
 3.ウイルスの分類
 4.ウイルスの増殖
  a.ウイルスの培養
  b.ウイルスの定量法
  c.ウイルスの増殖機構
 5.ウイルスの干渉現象
  a.干渉現象
  b.インターフェロン
 6.赤血球凝集反応
 7.ウイルスと宿主との関係
  a.細胞レベル
  b.個体レベル
  c.ウイルスの伝播様式
  d.ウイルス感染症の免疫
 8.ウイルスと発癌
  a.ウイルスDNAの細胞染色体への組み込み
  b.レトロウイルスによる発癌機構
  c.DNA型腫瘍ウイルスの発癌機構
  d.ヒトの癌の原因となる腫瘍ウイルス
 9.ウイルスの分離,同定,診断
第IX章 ウイルス学各論
 1.二本鎖DNAウイルス
  a.ポックスウイルス科のウイルス
  b.ヘルペスウイルス科のウイルス
  c.アデノウイルス科のウイルス
  d.ポリオーマウイルス科のウイルス
  e.パピローマウイルス科のウイルス
 2.一本鎖DNAウイルス
 3.二本鎖RNAウイルス
 4.マイナス鎖一本鎖RNA ウイルス
  a.オルトミクソウイルス科のウイルス
  b.パラミクソウイルス科のウイルス
  c.ラブドウイルス科のウイルス
  d.フィロウイルス科のウイルス
  e.ブニヤウイルス科のウイルス
  f.アレナウイルス科のウイルス
 5.プラス鎖一本鎖RNA ウイルス
  a.ピコルナウイルス科のウイルス
  b.トガウイルス科のウイルス
  c.フラビウイルス科のウイルス
  d.へぺウイルス科のウイルス
  e.カリシウイルス科のウイルス
  f.コロナウイルス科のウイルス
  g.アストロウイルス科のウイルス
 6.逆転写酵素活性を有する二本鎖DNA ウイルス
 7.逆転写酵素活性を有する一本鎖RNA ウイルス
 8.バクテリオファージ
第X章 ウイロイド,プリオン
 1.ウイロイド
 2.デルタ因子
 3.プリオン
第XI章 真菌学
 1.真菌の一般的性状
  a.形態および微細構造
  b.真菌の分類
 2.真菌症
  a.深在性真菌症
  b.深部皮膚真菌症
  c.表在性真菌症
 3.抗真菌薬
第XII章 寄生虫学−原虫と蠕虫
A. 原虫類
 1. 根足虫類
  a. エントアメーバ属原虫
  b. アカントアメーバ属原虫,ネグレリア属原虫
 2. 鞭毛虫類
  a. ジアルジア属原虫
  b. トリコモナス属原虫
  c. トリパノソーマ属原虫
  d. リーシュマニア属原虫
 3. 胞子虫類
  a. プラスモジウム属原虫
  b. トキソプラズマ属原虫
  c. クリプトスポリジウム属原虫,イソスポーラ属原虫,サイクロスポーラ属原虫
  d. サルコシスティス属原虫
 4. 繊毛虫類
B. 蠕虫類
 1. 線虫類
  a. 蟯虫
  b. 回虫
  c. 糞線虫
  d. フィラリア
  e. アニサキス
 2. 吸虫類
  a. 住血吸虫類属の吸虫
  b. 住血吸虫類以外の吸虫
 3. 条虫類
  a. 日本海裂頭条虫;広節裂頭条虫
  b. 無鉤条虫;有鉤条虫;アジア条虫
  c. 単包条虫;多包条虫
C. その他の寄生性後生動物
 1. 粘液胞子虫類
 2. ダニ類
D. 抗寄生虫薬
 1. 抗原虫薬
  a. アメーバ赤痢,ジアルジア症,腟トリコモナス症治療薬
  b. トリパノソーマ症治療薬
  c. リーシュマニア症治療薬
  d. マラリア治療薬
  e. トキソプラズマ症治療薬
  f. クリプトスポリジウム症治療薬
 2. 抗蠕虫薬
  a. 抗線虫薬
  b. 抗吸虫薬
  c. 抗条虫薬
  d. 疥癬治療薬
第XIII章 感染症に対する薬物治療
 1.抗菌薬・抗真菌薬の有効性
  a.抗菌薬・抗真菌薬の薬物動態学・薬力学
  b.TDMの実際
 2.抗菌薬・抗真菌薬の安全性
  a.抗菌薬・抗真菌薬の副作用
  b.抗菌薬・抗真菌薬の薬物相互作用
 3. ウイルス治療薬の使用上の注意
  a. 各種ウイルス治療薬の基本的注意点
 4. ウイルス治療薬の安全性
  a. ウイルス治療薬の副作用
  b. ウイルス治療薬の薬物相互作用
 5. 抗感染症療法の実際
  a. 感染症の診断
  b. エンピリック治療
  c. 抗微生物薬の選択
  d. 耐性菌出現の防止対策
  e. 年齢・生理的要因に応じた抗感染症療法
  f. 代表的感染症に対する抗微生物薬治療
付表
本書における薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成25年度改訂版)対応一覧
和文索引
欧文索引

 本書は薬学系の学生を意識した微生物学の教科書である.断片的な知識の寄せ集めにならないように,微生物学の学問体系を語ることを目標としている.微生物学の学習には,複数の視点が必要である.微生物自体の性質を明らかにする基礎微生物学,どんな微生物がどのような疾病を起こすのかという臨床微生物学,体に備わっている防御機構を明らかにする免疫学,感染症の伝わり方を研究する感染症学,感染症に対する薬物治療学が本書の範囲である.
 本書は,故三渕一二先生(静岡薬科大学名誉教授)編集の初版(1987 年)にさかのぼり,故多村憲先生(新潟薬科大学名誉教授)・柳原保武先生(静岡県立大学名誉教授)編集(1998 年)および今井康之・増澤俊幸編集(2011 年以降)と改訂を重ね,今回の改訂第8 版をお届けするにいたった.第7 版までの本書の長所を生かしつつ,新たな内容と視点を加えた構成となっている.
 今回の改訂では,「細菌の遺伝学」を三宅正紀氏に新たに執筆いただき,近年の技術革新に対応した内容とした.「免疫学」は,感染防御免疫の理解のために必要な基礎事項の整理と,免疫学の検査への応用を意識して今井が執筆した.「細菌と疾病」については,増澤・杉山剛志両氏による新たな視点からの改訂稿となった.「寄生虫学」については,斎藤あつ子氏に新たに執筆いただき,寄生虫の生物学から抗寄生虫薬まで,重要事項をコンパクトに記述いただいた.「感染論」および「感染症に対する薬物治療」では,疾病側からの視点をより強調した内容となっている.そのほか,例えば新たな感染症治療薬,新型コロナウイルス感染症,常在細菌叢,抗体医薬をはじめとして,最近の研究動向にも注意を払って改訂をすすめた.
 本改訂においても,感染症治療薬については薬の名前だけではなく化学構造式を示し,様々な専門分野の科学的進歩を積極的に反映させる姿勢を貫いている.薬学部学生のみならず,広く微生物学を学ぼうとする様々な専門分野の大学院学生,メーカーの研究者,医療,看護,臨床検査,衛生行政に携わる方々にとっても,入門書として役立てば幸いである.
 読者の方々から,今後ともご意見,ご助言,ご批判を賜りながら,内容の充実に努めていきたい.
2021 年6 月
編者

9784524403783