コンパスシリーズ
コンパス物理薬剤学・製剤学改訂第2版
編集 | : 大塚誠/湯淺宏 |
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ISBN | : 978-4-524-40295-3 |
発行年月 | : 2012年1月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 244 |
在庫
定価4,620円(本体4,200円 + 税)
サポート情報
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2015年03月12日
改訂薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成25年度改訂版)対応表
正誤表
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2017年05月16日
第1刷
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
理解を助ける豊富な図とわかりやすい解説が特長。ポイントを押さえて着実に力をつけることができる。物理薬剤学と製剤学のつながりや、他科目とのつながりについても紹介した、学習意欲の続く構成。薬学教育モデル・コアカリキュラム[C16 製剤化のサイエンス]を網羅。今改訂では日本薬局方第一六改正に対応。
I部 物理薬剤学
1章 粒子・粉体
A 粒子
(1)結晶
(2)結晶多形
(3)水和物
(4)非晶質固体
(5)結晶形の確認方法
まとめ
B 粉体粒子
(1)粒子密度
(2)粒子形状
(3)粉体の粒子径の測定法
(4)比表面積
まとめ
C 粉体の性質
(1)粒度分布と平均粒子径
(2)付着・凝集性
(3)粉体充てん性
(4)流動性
(5)ぬれ性
(6)吸湿性
まとめ
2章 溶液・溶解
A 溶液の濃度と性質
(1)溶液
(2)理想溶液
まとめ
B 溶質の溶解と速度
(1)溶解度
(2)溶解速度
まとめ
C 膜透過速度
まとめ
D 酸・塩基反応と薬物の溶解
(1)解離平衡
(2)pHと溶解度
まとめ
E 薬物と製剤材料の安定性
(1)物理学的要因と安定化法
(2)化学的要因と安定化法
(3)その他の要因とその他の安定化法
まとめ
3章 界面現象
A 界面の性質
(1)界面とは
(2)表面張力
(3)ギブスGibbsの吸着等温式
まとめ
B 界面活性剤
(1)界面活性剤の分類
(2)界面活性剤の性質
(3)臨界ミセル濃度
(4)界面活性剤を考えるうえで重要な温度
(5)HLB
まとめ
C 乳剤
(1)乳剤の型
(2)乳剤の型の見分け方
(3)転相
(4)エマルションの安定性
まとめ
D 分散系
(1)分散系とは
(2)コロイドの安定性(沈降)
(3)懸濁剤(粗大分散系)の安定性(沈降)
まとめ
4章 レオロジー
A レオロジーとは
まとめ
B 変形
(1)弾性変形
(2)塑性変形
まとめ
C 粘性
(1)粘度、ニュートン流動(粘性流動)とこれらの単位
(2)非ニュートン流動(非粘性流動)
(3)チキソトロピー(揺変性)
まとめ
D レオロジーに関する測定と評価
(1)粘度の測定
(2)粘弾性の評価とモデル
まとめ
E 高分子と高分子溶液
(1)高分子とは
(2)高分子の構造
(3)高分子溶液の性質
まとめ
F 医薬品添加剤としての高分子の機能
(1)懸濁化剤、増粘剤
(2)結合剤
(3)崩壊剤
(4)コーティング剤
(5)放出制御基剤
まとめ
II部 製剤学
5章 日本薬局方概説
A 日本薬局方の構成
B 各項目の内容
(1)通則
(2)生薬総則
(3)製剤総則
(4)一般試験法
(5)医薬品各条・生薬等
(6)参照紫外可視吸収スペクトル、参照赤外吸収スペクトル
(7)参考情報
(8)附録
6章 経口投与する製剤
A 経口投与する代表的製剤
B 経口投与する固形製剤
(1)散剤
(2)顆粒剤
(3)錠剤
(4)カプセル剤
(5)固形製剤に用いられる添加剤
C 経口投与する液状製剤
(1)シロップ剤
(2)経口液剤
(3)液状製剤に用いられる添加剤
D 経口投与する半固形製剤
まとめ
7章 口腔内に適用する製剤
A 口腔内に適用する代表的製剤
B 口腔内に適用する製剤の特徴
(1)口腔用錠剤
(2)口腔内スプレー剤
(3)口腔内半固形剤
(4)含嗽剤
まとめ
8章 注射により投与する製剤
A 注射により投与する製剤
(1)注射剤
(2)輸液剤
(3)埋め込み注射剤
(4)持続性注射剤
B 注射剤に適用される試験法
(1)無菌性や異物に関する試験法
(2)容器に関連した試験法
C 注射剤に用いられる添加剤
D 滅菌法・無菌操作
(1)製剤の無菌化
まとめ
9章 透析に用いる製剤
A 透析用剤
(1)腹膜透析用剤
(2)血液透析用剤
B 透析用剤に用いられる添加剤
C 透析用剤に適用される試験法
まとめ
10章 気管支・肺に適用する製剤
A 吸入剤
(1)吸入粉末剤
(2)吸入液剤
(3)吸入エアゾール剤
まとめ
11章 目に投与する製剤
A 点眼剤
(1)点眼剤の分類
(2)点眼剤に用いられる添加剤
(3)点眼剤に適用される試験法
B 眼軟膏剤
(1)眼軟膏剤の製造
(2)眼軟膏剤に適用される試験法
まとめ
12章 耳に投与する製剤
A 点耳剤
B 点耳剤に用いられる添加剤
まとめ
13章 鼻に投与する製剤
A 点鼻剤
(1)点鼻粉末剤
(2)点鼻液剤
まとめ
14章 直腸に適用する製剤
A 直腸に適用する代表的製剤
B 直腸に適用する製剤の特徴
(1)坐剤
(2)直腸用半固形剤
(3)注腸剤
まとめ
15章 膣に適用する製剤
A 膣に適用する代表的製剤
B 膣に適用する製剤の特徴
(1)膣錠
(2)膣用坐剤
まとめ
16章 皮膚などに適用する製剤
A 皮膚などに適用する代表的製剤
B 皮膚などに適用する代表的な半固形製剤の特徴
(1)皮膚に塗布する半固形製剤
(2)皮膚に貼付する代表的な半固形製剤
C 皮膚などに適用するその他の製剤の特徴
(1)外用液剤
(2)スプレー剤
(3)外用固形剤
D 経皮吸収型製剤
まとめ
17章 その他の製剤
A 生薬関連製剤
B 代表的な生薬抽出製剤の特徴
(1)エキス剤
(2)流エキス剤
(3)チンキ剤
(4)浸剤・煎剤
(5)茶剤
C 有効成分が生薬であることが多い製剤
(1)丸剤
(2)酒精剤
(3)芳香水剤
まとめ
D 生物学的製剤
(1)ワクチン
(2)免疫グロブリン製剤
(3)モノクローナル抗体製剤
E 放射性医薬品
まとめ
18章 単位操作
A 製剤化の単位操作と製剤機械
(1)粉砕
(2)分級
(3)混合
(4)造粒
(5)乾燥
(6)製錠
(7)コーティング
(8)充てん
まとめ
B 単位操作の組み合わせによる錠剤の調製
(1)湿式顆粒圧縮法によるビタミン錠の製造
19章 日本薬局方製剤に関する試験法
A 製剤均一性試験法
(1)概要
(2)試験方法と判定
まとめ
B 崩壊試験法
(1)概要
(2)試験方法と判定
まとめ
C 溶出試験法
(1)概要
(2)試験方法と判定
まとめ
D 製剤の粒度の試験法
(1)概要
(2)試験方法と判定
E 発熱性物質試験法
(1)概要
(2)試験方法と判定
まとめ
F エンドトキシン試験法
(1)概要
(2)試験方法と判定
まとめ
G 無菌試験法
(1)概要
(2)試験方法と判定
まとめ
H 注射剤の採取容量試験法
(1)概要
(2)試験方法と判定
I 注射剤の不溶性異物検査法ならびに点眼剤の不溶性異物検査法
(1)概要
(2)試験方法と判定
まとめ
J 注射剤の不溶性微粒子試験法
(1)概要
(2)試験方法と判定
K 点眼剤の不溶性微粒子試験法
(1)概要
(2)試験方法と判定
L 眼軟膏剤の金属性異物試験法
(1)概要
(2)試験方法と判定
まとめ
M 鉱油試験法
(1)概要
(2)試験方法と判定
まとめ
N 重金属試験法
(1)概要
(2)試験方法と判定
まとめ
O 消化力試験法
(1)概要
(2)試験方法
P 注射剤用ガラス容器試験法
(1)概要
(2)試験方法
まとめ
Q プラスチック製医薬品容器試験法
(1)概要
(2)試験方法
まとめ
R 輸液用ゴム栓試験法
(1)概要
(2)試験方法
まとめ
20章 製剤の品質確保
A 医薬品の製造と品質管理
(1)ICH
(2)GMP
(3)安定性とその評価
まとめ
B 医薬品の容器および包装
(1)容器の分類
(2)各種製剤に用いる容器
(3)容器および包装の機能
(4)包装形態の具体例
まとめ
21章 ドラッグデリバリーシステム
A DDSの必要性
まとめ
B 放出制御型製剤
(1)製剤の崩壊、薬物放出パターンおよび血中濃度推移
(2)口腔内崩壊錠
(3)放出遅延型あるいは放出部位制御型製剤
(4)徐放性製剤
まとめ
C 種々の放出制御型製剤
(1)口腔内崩壊錠
(2)経口徐放性製剤
(3)経粘膜投与剤の放出制御型製剤
(4)注射剤の放出制御型製剤
(5)経皮治療システム
まとめ
D 徐放性製剤の材料
まとめ
E プロドラッグ
(1)プロドラッグとは
(2)目的ごとのプロドラッグの実例
まとめ
F ターゲティング
(1)ターゲティングとは
(2)ターゲティングのための方法
(3)ドラッグキャリア(薬物運搬体)を利用したターゲティング
まとめ
まとめ 解答
索引
第十六改正日本薬局方公布に伴う改訂にあたって
本書は、CBT対策を第一の目標として、薬剤師教育コアカリキュラムの教育内容を包括し、読者にとっての“わかりやすさ”に主眼をおいて編集された書籍である。2011年3月に「第十六改正日本薬局方」が公示されたことから、この改正に関連する部分について内容を改訂した。
今回の改正は、通則、製剤総則、一般試験法と多岐にわたるが、特に大きな改正点は、製剤総則中の製剤の剤形である。従来、剤形はその外観や性状別に分類されていたが、国際調和の観点から、投与経路及び適用部位別に大分類され、さらに製剤の形状、機能、特性から再分類されるなど、全面的な改正が行われた。また、剤形の定義が変更されたものや、点耳剤、点鼻粉末剤、注腸剤などの新規剤形の追加もある。
これらの改正部分を十分に考慮して改訂を行った本改訂第2版は、初版の企画・編集方針を継承し、図表を多く用いた説明と章ごとに「まとめ」として配置した問題により、スムーズな勉学の推進と到達度の確認をできるように工夫した。
2012年1月
著者