イラストで見る救急医療
病態と治療のエッセンス
著・絵 | : 松本真希 |
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ISBN | : 978-4-524-26930-3 |
発行年月 | : 2012年4月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 140 |
在庫
定価2,640円(本体2,400円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
病態と治療のいろは、救急時の対応ポイントが簡単に学べる初学者に最適の内容。身体の中で起こっていることが見ているように理解できるのは、やさしく丁寧な解説と著者が描いたまんががリンクして、知識として身につくため。(1)章のサマリー、(2)救急処置、(3)病院での処置、(4)病態生理と治療の4段階の構成。ナース、PT、OT、医学部生など医療にかかわるずべての人々に役立つ学びと実践につながる一冊。
第1章 外傷(1) 皮膚の損傷
この章でわかること
A 応急処置
B 病院での初期治療
くわしく知りたい病態と治療
C1 皮膚の構造
C2 生体の防御反応
C3 皮膚表面の細菌
C4 皮膚の再生
第2章 外傷(2) 骨折・脱臼・捻挫
この章でわかること
A 応急処置
B 病院での初期治療
くわしく知りたい病態と治療
C1 骨の構造
C2 骨折の合併症
C3 関節の構造
C4 関節の捻挫・脱臼
第3章 外傷(3) 重要臓器の外傷
この章でわかること
A 応急処置
B 病院での初期治療
くわしく知りたい病態と治療
C1 頭部外傷はなぜ怖いのか
C2 頭部外傷 硬膜外と硬膜下の違い
C3 頸椎外傷による機能障害
C4 胸部外傷
第4章 外傷(4) 出血
この章でわかること
A 応急処置
B 病院での初期治療
くわしく知りたい病態と治療
C1 大量出血からショックへ
C2 輸血の種類
C3 血液と感染
C4 血が止まらない!
第5章 疾病(1) 体温の異常・熱傷・感電
この章でわかること
A 応急処置
B 病院での初期治療
くわしく知りたい病態と治療
C1 体温の調節
C2 発熱と解熱
C3 熱傷と凍傷
C4 感電
第6章 疾病(2) 中毒
この章でわかること
A 応急処置
B 病院での初期治療
くわしく知りたい病態と治療
C1 吸って中毒
C2 飲んで中毒
C3 生物毒
C4 アナフィラキシー
第7章 疾病(3) 感染
この章でわかること
A 応急処置
B 病院での初期治療
くわしく知りたい病態と治療
C1 消化管の感染症
C2 気道の感染症
C3 尿路の感染症
C4 中耳炎と髄膜炎
第8章 疾病(4) 動脈の疾患
この章でわかること
A 応急処置
B 病院での初期治療
くわしく知りたい病態と治療
C1 虚血性心疾患
C2 一過性虚血発作
C3 脳梗塞・脳出血
C4 動脈瘤
付録 マンガで学ぶBLSの基本
思ってもみなかったときに、予想もできない場所で、信じられない災害に出会うのが世の中です。予防を心がけるとともに、たとえ災害が発生しても、すばやく、かつ適切な対処を行うことが、被害を最小限に抑える基本となります。このことは自然災害だけでなく、外傷や発病についても当てはまります。本書で扱う救急医療とは、まさにそのような対応、つまり応急処置と病院での初期治療を意味します。
「ただちに処置を行わなければいけない」、そんなときには、のんびりと本を読み直して知識を確認する、という余裕はもちろんありません。基本がしっかりと頭の中に刻み込まれていなければなりません。そのためには、知識を丸ごと暗記するのではなく、なぜその処置が必要なのか、なぜあの処置は不要なのか、を理解しておくべきです。そうすることで、たとえ本で描かれているものと状況が異なっていても、「ああ、この場合の原則はこれだから、こうするのが正しい」と、応用した処置を行うことができます。そのためにも応急の処置だけでなく、その背後にある医学的知識を得ることが必要とされるのです。
もちろん、すべての人にくわしい医学知識が必要ではありません。でも、本書に目を留め、手にされた皆さんには、ぜひ要所のポイントはおさえておいてほしいと思います。そのために、皆さんがむずかしいと感じる医学知識の理解を容易にできるよう、多くのイラストを入れました。楽しみながら必要な知識を身につけることが少しでも可能となるように作りました。ぜひ、本書で、確かな知識に基づいた救急医療を身につけてください。
2012年3月
松本真希