ナースビギンズ
看るべきところがよくわかるドレーン管理
編集 | : 藤野智子/福澤知子 |
---|---|
ISBN | : 978-4-524-26749-1 |
発行年月 | : 2014年4月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 174 |
在庫
定価2,530円(本体2,300円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
ドレーン管理で必須の手技・知識を1章で、主なドレナージシステムのしくみを2章で押さえたうえで、3章では胸腔・脳室・腹腔など代表的なドレナージの管理・観察のポイントを根拠とともに解説。ビジュアルな紙面でわかりやすく、基本から臨床の実際の手技まで、ドレーン管理のために押さえておきたい内容を無駄なく学べる一冊。
ドレーン管理で必須の手技・知識を1章で、主なドレナージシステムのしくみを2章で押さえたうえで、3章では胸腔・脳室・腹腔など代表的なドレナージの管理・観察のポイントを根拠とともに解説.ビジュアルな紙面でわかりやすく、基本から臨床の実際の手技まで、ドレーン管理のために押さえておきたい内容を無駄なく学べる一冊.
【内容目次】
第1章 ドレーン管理の基本
A ドレーンとは、ドレナージとは
1.ドレナージの目的・必要性
2.ドレーン管理の流れ:観察のポイントと抜去のタイミング
3.事例でみるドレーン管理の流れ
B ドレナージの分類
1.ドレナージの目的による分類
2.ドレナージの排液方法による分類
3.ドレナージの原理による分類
4.ドレナージの吸引間隔による分類
5.ドレーン留置部位によるドレナージの分類
C ドレーンの素材と形状
1.ドレーンの素材
2.ドレーンの形状
D ドレーン管理の基本と看護師の役割
1.管理・観察
管理・観察(1) 開通確認・閉塞予防
管理・観察(2) 事故予防(予定外抜去、接続外れ、埋没)
管理・観察(3) 排液の観察
管理・観察(4) ドレーン刺入部の感染徴候
管理・観察(5) ドレーン固定部の皮膚障害
管理・観察(6) 疼痛の評価
管理・観察(7) ドレーンの抜去(予定抜去)
2.感染対策
3.精神的ケア
第2章 主なドレナージシステム
A 低圧持続吸引システム
1.低圧持続吸引システムに共通の目的と適応
2.吸引機能が備わった排液バックに共通の特徴
3.低圧持続吸引システムの使用方法
バネ式低圧持続吸引システム
握り型式低圧持続吸引システム
バルーン式低圧持続吸引システム
電動式低圧吸引器
4.低圧持続吸引システムに共通のトラブルシューティング
B 自然圧ドレナージシステム
1.自然圧による開放式ドレナージシステム
2.自然圧による閉鎖式ドレナージシステム
3.開放式と閉鎖式の比較
C 胸腔ドレナージシステム
1.胸腔ドレナージシステムの物品とパーツの名称・役割
2.胸腔ドレナージシステムの目的と適応
3.胸腔ドレナージシステムの原理
4.胸腔ドレナージシステムの使用方法
D 脳室ドレナージシステム
1.脳室ドレナージシステムの物品とパーツの名称・役割
2.脳室ドレナージシステムの目的と適応
3.脳室ドレナージシステムの原理
4.脳室ドレナージシステムの排液の廃棄方法
第3章 部位別のドレーン管理の実際
A 胸腔ドレナージ
1.胸腔ドレナージの目的と適応
2.胸腔ドレナージの管理・観察のポイント
3.胸腔ドレナージの感染対策
4.胸腔ドレナージの合併症
5.胸腔ドレーンの抜去の判断
6.胸腔ドレナージ中の移動時の管理方法
7.胸腔ドレナージのトラブルシューティング
B 心.ドレナージ
1.心嚢ドレナージの目的と適応
2.心嚢ドレナージの管理・観察のポイント
3.心嚢ドレナージの感染対策
4.心嚢ドレナージの合併症
5.心嚢ドレーンの抜去の判断
6.心嚢ドレナージ中の移動時の管理方法
7.心嚢ドレナージのトラブルシューティング
C 脳室ドレナージ
1.脳室ドレナージの目的と適応
2.脳室ドレナージの管理・観察のポイント
3.脳室ドレナージの感染対策
4.脳室ドレナージの合併症
5.脳室ドレーンの抜去の判断
6.脳室ドレナージ中の移動時の管理方法
7.脳室ドレナージのトラブルシューティング
D 脳槽ドレナージ
1.脳槽ドレナージの目的と適応
2.脳槽ドレナージの管理・観察のポイント
3.脳槽ドレナージの感染対策
4.脳槽ドレナージの合併症
5.脳槽ドレーンの抜去の判断
6.脳槽ドレナージ中の移動時の管理方法
7.脳槽ドレナージのトラブルシューティング
E スパイナルドレナージ(腰椎ドレナージ)
1.スパイナルドレナージの目的と適応
2.スパイナルドレナージの管理・観察のポイント
3.スパイナルドレナージの感染対策
4.スパイナルドレナージの合併症
5.スパイナルドレーンの抜去の判断
6.スパイナルドレナージ中の移動時の管理方法
7.スパイナルドレナージのトラブルシューティング
F 腹腔ドレナージ
1.腹腔ドレナージの目的と適応
2.腹腔ドレナージの管理・観察のポイント
3.腹腔ドレナージの合併症
4.腹腔ドレナージの感染対策
5.腹腔ドレーンの抜去の判断
6.腹腔ドレナージ中の移動時の管理方法
7.腹腔ドレナージのトラブルシューティング
G 胆道ドレナージ
1.胆道ドレナージの目的と適応、種類
2.胆道ドレナージの管理・観察のポイント
3.胆道ドレナージの感染対策
4.胆道ドレナージの合併症
5.胆道ドレーンの抜去の判断
6.胆道ドレナージ中の移動時の管理方法
7.胆道ドレナージのトラブルシューティング
H 胃ドレナージ
1.胃ドレナージの目的と適応
2.胃ドレナージの管理・観察のポイント
3.胃ドレナージの感染対策
4.胃ドレナージの合併症
5.胃チューブの抜去の判断
6.胃ドレナージ中の移動時の管理方法
7.胃ドレナージのトラブルシューティング
I 整形外科手術後ドレナージ
1.整形外科手術後ドレナージの目的と適応
2.整形外科手術後ドレナージの管理・観察のポイント
3.整形外科手術後ドレナージの感染対策
4.整形外科手術後ドレーンの抜去の判断
5.整形外科手術後ドレナージのトラブルシューティング
参考文献
臨床現場においてドレーン挿入は、救急、集中治療領域から外科病棟、内科病棟、あるいは在宅の患者さんにも幅広く行われています。私たち看護師は、どの分野であろうと、様々なドレーン管理・ドレーン挿入中の患者さんの看護を行っています。
ドレーンは、目的や扱いも様々であり、中には緊急性を伴うものもあります。ドレーンを見慣れない初心者は、ドレーンをどう扱ったらいいのだろう?何をどうみたらいいのだろう?と不安な思いや、怖い経験をしたこともあるのではないでしょうか。
ドレーンが教えてくれる情報である排液量や性状は、患者さんの体の中で起こっている見えない情報を教えてくれるものでもあります。患者さんの情報は、ベッドサイドにたくさんありますが、それを生かすかどうかは自分次第です。また、ドレーン挿入中の管理が適切でないと患者さんは苦痛を伴い、生命の危機に直結する場合もあります。私たち看護師は、患者さんの一番身近にいる医療者であり、毎日患者さんの様子を観察しています。観察することはもちろんのこと、安全に患者さんのケアや看護を行っていくことが求められています。
そこで本書は、ドレーンの目的や必要性とともに、どのようにドレーン挿入中の患者さんを観察していくのか、「基本」「安全の視点」「看護」という柱で記載しています。
第1章ではドレーン管理の基本をおさえ、第2章では基本のドレナージシステムについて記載しています。そして第3章では、部位別のドレーン管理の実際を記載しています。ここでは「看るべきところ」をおさえ、ドレーンを安全に管理・観察するためのポイントを記載しています。各ドレーンのトラブル時にどのような観察をしたらよいのか、どのように対処するべきなのかを記しました。ドレーン管理が初めての看護師や、2〜3年目くらいの看護師に、まず知ってほしいことを網羅した内容になっています。
数あるドレーン管理の書籍の中から、本書を手に取ってくださりありがとうございます。日々の看護実践の一助となることを期待しています。
2014年3月
藤野智子
福澤知子