理学療法スタートライン
はじめての臨床運動器疾患
編集 | : 新田收/八木麻衣子/大谷健 |
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ISBN | : 978-4-524-26346-2 |
発行年月 | : 2011年12月 |
判型 | : A5 |
ページ数 | : 246 |
在庫
定価4,180円(本体3,800円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
臨床現場で直面する問題点や疑問点に対処する力を養う好評書、「はじめての臨床」シリーズ第2弾。本巻では、機能解剖や疾患別リハプログラムなども提示し、運動器疾患症例を初めて扱う新人理学療法士が遭遇する問題とは何かをわかりやすく解説。現場で求められる実践的な知識や自分で考える力を身につけたい若手理学療法士必携の一冊。
第1章 続・新人理学療法士 激闘の3ヵ月
第2章 道標となる大切な項目
First Step
運動器疾患診療のための基礎的事項
関節の機能解剖
1.脊椎
2.股関節
3.膝関節
4.足関節
5.肩関節
X線画像の基本的な見方
6.脊椎
7.股関節
8.膝関節
9.足関節
10.上肢
自動運動と他動運動
11.自動運動と他動運動
骨格筋と筋力トレーニング
12.骨格筋の構造と機能
13.筋力発揮の機構
14.筋力トレーニングの考え方
関節可動域練習(ROMエクササイズ)
15.関節可動域練習(ROMエクササイズ)
疼痛と不定愁訴
16.疼痛と不定愁訴
Second Step
腰部
腰椎圧迫骨折
17.受傷機転と治療法
18.評価とリハビリテーションプログラムのポイント
腰痛症
19.病態と治療法
20.評価のポイント
21.リハビリテーションプログラムと運動指導のポイント(1)
22.リハビリテーションプログラムと運動指導のポイント(2)
股関節
大腿骨頚部骨折
23.病態
24.治療法
25.一般的なプロトコール
26.評価のポイント
27.予後の規定因子とゴールの考え方
28.リハビリテーションプログラムのポイント
大腿骨転子部骨折
29.治療法と一般的なプロトコール
30.評価とリハビリテーションプログラムのポイント
大腿骨骨幹部骨折
31.治療法と一般的なプロトコール
32.評価とリハビリテーションプログラムのポイント
変形性股関節症―保存療法
33.病態
34.評価のポイント
35.リハビリテーションプログラムと運動指導のポイント
36.ADL指導のポイント
変形性股関節症―手術療法(人工股関節全置換術)
37.手術療法
38.一般的なプロトコール
39.評価のポイント
40.予後の規定因子とゴールの考え方
41.リハビリテーションプログラムのポイント
42.ADL指導のポイント
膝関節
変形性膝関節症―保存療法
43.病態
44.評価のポイント
45.リハビリテーションプログラムと運動指導のポイント
46.ADL指導のポイント
変形性膝関節症―手術療法(人工膝関節全置換術)
47.手術療法
48.一般的なプロトコール
49.人工膝関節全置換術前後の評価のポイント
50.予後の規定因子とゴールの考え方
51.リハビリテーションプログラムのポイント
52.ADL指導のポイント
前十字靱帯損傷
53.受傷機転と病型
54.保存療法
55.手術療法
56.半月板損傷へのアプローチ
下腿・足部
下腿骨骨折
57.受傷機転と病型
58.治療法と一般的なプロトコール
59.評価とリハビリテーションプログラムのポイント
足関節骨折
60.受傷機転と病型
61.治療法と一般的なプロトコール
62.評価とリハビリテーションプログラムのポイント
足関節靱帯損傷
63.受傷機転と病型
64.外側靱帯損傷
アキレス腱損傷
65.アキレス腱周囲炎
66.アキレス腱断裂
鎖骨
鎖骨骨折
67.受傷機転と病型
68.病態と治療法
69.評価と運動指導のポイント
肩関節
肩関節周囲炎
70.病態と治療法
71.評価のポイント
72.リハビリテーションプログラムと運動指導・ADL指導のポイント
上腕・前腕
上腕骨近位端骨折
73.受傷機転と病型
74.治療法
75.一般的なプロトコール
76.評価のポイント
77.リハビリテーションプログラムのポイント
橈骨遠位端骨折
78.病態と一般的なプロトコール
79.評価のポイント
80.リハビリテーションプログラムのポイント
Third Step
運動器疾患におけるリスク管理
整形外科手術後におけるリスク管理
81.静脈血栓塞栓症
82.感染
運動器に関連する基礎疾患
骨粗鬆症
83.骨粗鬆症
関節リウマチ
84.診断
85.リハビリテーションプログラムのポイント
第3章 スーパーバイザーからのメッセージ
付録
解剖早見表
関節可動域測定法
略語集
索引
数ある書物の中から、本書をお手にとっていただきありがとうございます。本書は「理学療法スタートライン」シリーズ第1弾『初めての臨床 脳血管障害』に引き続き、臨床に出られる読者の皆さんの道案内として編集いたしました。
もしかして、あなたは理学療法士として現場に出ることに不安を感じていませんか。患者さんを目の前にして、頭の中が真っ白になることを想像していませんか。もし、そのような心境で本書をお手に取ったとしたら心配はいりません。本書にまとめたことは、様々な不安や悩みを、実際に乗り越えた人たちが教えてくれたものだからです。よかったら僕らの力を借りてみてください。
本書では前作に続き、新人の理学療法士 高田三四郎を登場させました。前作は三四郎の就職前夜の不安を抱えた場面から始まり、初めて患者さんを担当する場面など、就職してからの3ヶ月を描いています。担当は脳血管障害の患者さんが中心です。コミュニケーションや診療記録の書き方、基本的な検査項目など、臨床を行ううえでの基本事項なども盛り込まれていますので、基礎から学びたい方は前作からお読みいただくことをお勧めします。
臨床現場では、これまでに体験しなかった疾患の患者さんを担当していきます。本書は、就職から6ヶ月を過ぎた三四郎が初めて運動器疾患の患者さんを担当し、新たな課題に直面している場面を描いています。臨床現場に慣れたのも束の間、三四郎はやはり不安を感じることが多く、次から次へと課題を乗り越えるのに必死です。臨床家としてデビューしたからには、新たな患者さんを担当するときはいつもスタートラインに立っているのです。
まずはページをめくってみてください。第1章では三四郎がいろいろ場面に直面します。あなたも三四郎になりきって、臨床現場を疑似体験してみるといいかもしれません。問題解決のヒントは第2章に用意しました。最初に運動器疾患の理解のため、関節の機能解剖や画像の読み方などの基礎的事項を盛り込み、また次に臨床で遭遇しやすい疾患をセレクトし、部位別にアプローチを示しています。ポイントをわかりやすく整理し、臨床からえられた経験知なども盛り込むようにしました。第3章は先輩からのアドバイスだと思ってください。途中で、執筆者の新人時代の思い出もコラムとして盛り込んでいます。ちょっとした息抜きに読んでみるといいかもしれません。
本書が、あなたの役に立ち、そして、あなたの大切な患者さんの笑顔に繋がれば嬉しい限りです。本書を通じてスタートラインについた皆さんを心から応援させていただきます。
2011年10月
編集者一同