誰でもわかる動作分析II
これでますます理解できました
監修 | : 村井貞夫 |
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編著 | : 小島正義 |
ISBN | : 978-4-524-26256-4 |
発行年月 | : 2010年6月 |
判型 | : A5 |
ページ数 | : 186 |
在庫
定価2,530円(本体2,300円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
身近な事象を例にとった「わかりやすい」解説で動作分析の勉強のアレルギーを解消した好評書の第2弾。今回はアドバンス版として実際の場面・対象となる疾患を想定し実践的に解説。読者が動作分析に実際に参加して難しくないことを実感できる動作分析マニュアル。誰でも「わかる」から「誰でもできる」にバージョンアップ。
序章 動作分析の法則のおさらい
● 「主動部分・固定部分」「動き始めの法則」のおさらい
立ち飲み屋「ティーオ」まもなく開店
第1章 動作分析から考える上肢と下肢の違いについて
A 前腕(ぜんわん・まえうで)の確認
B 下肢のミニチュアが上肢!
C しかし両者には決定的な違いがある!
D 膝は正直者
第1章のまとめ
立ち飲み屋「ティーオ」のひとり言(1) 動作を促す極意とは?
第2章 「やじろべえの法則」「反対の法則」をもうすこし詳しく説明します
A 注目!「やじろべえの法則」の3つのパターン
B 「反対の法則」
C 「なんば」と「反対の法則」
D 「安楽座位での立ち上がり」に法則をあてはめてみよう
第2章のまとめ
立ち飲み屋「ティーオ」のひとり言(2) 「なんば」をもとにあれこれと
第3章 「反対の法則」に関連のある新しい仮説を紹介します
A 赤ちゃんと高齢者の姿勢の共通点は?
B 関節の動きの種類とその用語の勝手な解釈
C 新しい仮説の根拠
D 棒体操でよくわかる
E 「磁石の仮説」
F 寝返りでみてみよう
G 「反対の法則」と「磁石の仮説」
実習(1)〜引き戸でのできごと〜
第3章のまとめ
立ち飲み屋「ティーオ」のひとり言(3) 介護にとって大切なことは
第4章 くせの動作分析
A くせとは
B 目は口ほどにものをいう!
C 失認という症状を観察するとよくわかる
D ある程度のくせは膝に出る!
実習(2)〜足踏み〜
第4章のまとめ
立ち飲み屋「ティーオ」のひとり言(4) 満員電車で誰の前に立てばよいのか?
第5章 人間の本音をあらわす「省略の法則」というのもつくってみました
A 送りバントとセーフティバント
B 失行という症状との関連
C 「スムーズに行うための注意点」とは?
D 「省略の法則」
E 「省略の法則」の例はこんなところにありました
F スライディングボードが楽な理由
第5章のまとめ
立ち飲み屋「ティーオ」のひとり言(5) 「大リーグボール3号」にみる「省略の法則」?
第6章 さてそろそろ動作分析の準備です!
A 「相」という考え方
B 動作における「相」と「起承転結」との関係
C ただいまチェック表を作成中です
第6章のまとめ
立ち飲み屋「ティーオ」のひとり言(6) 動作の「入力」と「出力」
第7章 片麻痺の動作分析をやってみましょう
A まずは「起き上がり動作」のバリエーションを考えてみましょう
B 片麻痺の動作の特徴
C 片麻痺における杖歩行の間違った認識?
D 杖歩行訓練のコツ
第7章のまとめ
立ち飲み屋「ティーオ」のひとり言(7) 見方をかえて
第8章 動作分析の参考になる話(1)
A どうして運動は私たちを魅了するのでしょう?
B 人は重力に抗いながら生きていく
C 体幹機能の獲得 ─頭尾律─
D 運動の観方『見立て=メルクマール』
E 運動の診方『お前はすでに…している!』
第8章のまとめ
立ち飲み屋「ティーオ」のひとり言(8) 膝の下のクッション
第9章 動作分析の参考になる話(2)
A クラインフォーゲルバッハの概念
B 動作分析の便利なグッズ
C 「デジポイントアイ」による実際の分析
第9章のまとめ
立ち飲み屋「ティーオ」 閉店の時間です
参考文献
索引
前書の『誰でもわかる動作分析 ─私もこれで理解できました─』いかがでしたか。意外に反響が大きく、動作分析にアレルギーを起こしている人がこんなにも多いのかと正直驚いています。私だけではなかったと、すこしホッとしてもいますが。
さて今回の執筆にあたり、前書でいただいた読者の皆さんからのご意見・ご感想を参考にしようと思い見直したところ、次の2つが多かったのでご紹介します。
まず、1つは「わかりやすい」というご感想。大変ありがたいことです。あの黄色の表紙にきっとインパクトがあったからなのでしょうが、医療・介護の職種にはまったく無縁の方で、たまたま購入してすぐに読み終えてしまったというご感想もありました。いろいろな方に読んでもらいたいという想いで書いたので、この状況には大変満足しています。
さて、もう1つのご意見ですが、実はこれがそうとう私を悩ませてくれました。「もうすこし詳しく専門的な内容を」というものです。このご意見、ごもっともなのですが、私のコンセプトは題名のとおり“誰でもわかる、誰もが興味を持てる”だったので、前書はあまり詳しいところまで掘り下げてはいませんでした。また、専門用語を極力使わなかった理由も、難しい言葉の羅列のために途中で読むのをあきらめてしまう「私」みたいな人が出ないようにとの意図もありました。
この2つの反響。まさにまったく正反対のものであり、当初はこの両者を満足させることは到底できないだろうと半ばあきらめていたのですが……。
そして試行錯誤の末に完成したのが、本書『誰でもわかる動作分析II ─これでますます理解できました─』です。今回は、動作分析が難しくないということを実感・体感してもらうのが目的で、誰でも何となくできてしまうように書いたつもりです。“誰でもわかる”動作分析から“誰でもできる”動作分析にバージョンアップしたわけですね。
「もっと専門的な内容を」というご意見に応えるために、他の専門家の目もお借りしたいと思い、今回は新たに監修や執筆の先生方のご協力を仰ぎました。
前書に引き続き、本書「パートII」が「動作分析」の疑問をすこしでも解消し、職場や日常生活の中で「動作分析」を実践するきっかけになればと思っています。
2010年4月
小島正義