脳卒中治療薬の選び方と使い方
編著 | : 棚橋紀夫 |
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ISBN | : 978-4-524-26036-2 |
発行年月 | : 2011年3月 |
判型 | : A5 |
ページ数 | : 112 |
在庫
定価2,750円(本体2,500円 + 税)
サポート情報
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2012年10月01日
『脳卒中治療薬の選び方と使い方』内容一部補足のお知らせ
正誤表
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2012年02月07日
第1刷
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)の治療法を薬物療法の視点から解説。最新の治療ガイドラインに沿って、いつ・どのような治療薬をどう使うかといった治療薬選択のポイントや、具体的な処方例、さらに注意が必要な副作用・薬物相互作用についてもわかりやすく解説。再発防止や合併症管理における薬物療法もわかる。巻末には、脳卒中治療薬の一覧表も収載。脳卒中診療に関わる医師はもちろん、研修医や薬剤師にもおすすめの一冊。
1.脳梗塞急性期の治療薬
A.脳梗塞急性期治療の原則
B.ガイドラインからみた脳梗塞急性期治療薬
2.脳梗塞慢性期の治療薬
A.脳梗塞慢性期治療の原則
B.ガイドラインからみた脳梗塞慢性期治療薬
3.脳出血の治療薬
A.脳出血急性期治療の原則
B.脳出血急性期治療薬
C.脳出血慢性期治療薬(合併症の管理)
4.くも膜下出血の治療
A.くも膜下出血の治療原則
B.くも膜下出血急性期治療薬
C.くも膜下出血慢性期治療薬
脳卒中治療薬一覧表
索引
脳卒中は日本における国民病として認識されており、その有病者は300万人を超えている。さらに今後10-15年先まで脳卒中患者は増加すると予測されている。脳卒中の治療は、くも膜下出血や一部の重症脳出血では外科的治療が選択されるが、主体は内科的治療、特に薬物治療である。
脳卒中急性期では、血圧、呼吸などの全身管理を中心とした一般的治療に加え、特殊治療(薬物治療)が行われる。また、慢性期においては生活習慣病を中心とした危険因子の管理、再発予防のための抗血栓薬が重要となる。脳卒中治療には内科のあらゆる分野に関連する知識が要求される。実際に脳卒中患者では、組織プラスミノゲンアクチベーター(rt-PA)などの血栓溶解薬以外に抗凝固薬、抗血小板薬、脳保護薬、脳浮腫治療薬、止血薬、血管拡張薬、降圧薬、脂質改善薬、糖尿病治療薬、抗不整脈薬、抗痙攣薬などの多くの治療薬が使われている。しかし、脳卒中患者に対する個々の治療薬の選び方や使い方をわかりやすく解説した本は少ない。また、脳卒中治療に関しては多くのエビデンスが示されており、脳卒中治療医はこれらのエビデンスを踏まえた最新の治療法を常に熟知する必要がある。
本書では、“脳卒中治療ガイドライン2009”に準拠し、各脳卒中治療薬を脳梗塞、脳出血、くも膜下出血にまず分類し、治療の原則、適応基準と治療薬選択のポイント、薬剤の投与方法、副作用・薬物相互作用などをわかりやすく解説した。本書は脳卒中の臨床経験豊かな脳卒中診療医が執筆し、脳卒中を診療する際に必要な情報をできるだけコンパクトに掲載した。救急外来、病棟、外来で気軽に調べることができ、日常臨床に役立つものと確信している。
本書が、脳卒中診療に携わる多くの医師の治療薬選択の一助となれば幸いである。
2011年2月
棚橋紀夫