骨格筋ハンドブック原書第3版
機能解剖からエクササイズまで一目でわかる
監訳 | : 野村嶬 |
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ISBN | : 978-4-524-25558-0 |
発行年月 | : 2018年3月 |
判型 | : A4変型 |
ページ数 | : 308 |
在庫
定価4,180円(本体3,800円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
スポーツや運動療法の実践家に欠かせない知識である骨格筋の1つ1つについて,それぞれ1ページを割いてイラストで簡潔に解説した.起始・停止・作用の他,その筋を使う動作や関連する怪我を効率的に覚えられる.今版では,初版で割愛した筋を収載した他,体の動作への関与別に筋をまとめたページや筋の神経支配の経路を図示したページが付録に加わるなど大幅な改訂がなされて総ページ数が倍増した.紙面デザインはシンプルなものに一新されて一層みやすくなった.筋膜と生体動作に関する最新の理論も紹介されている.
イントロダクション
本書について
階層
末梢神経の神経支配について
1.解剖学的な体の動き
解剖学的方向
体の局所部位
体の断面
解剖学的動き
2.骨格筋,筋骨格系力学,筋膜,バイオテンセグリティ
骨格筋の構造と機能
骨格系
関節(滑膜性連結)
筋骨格系の力学
バイオテンセグリティ−21世紀のバイオメカニクス
3.頭皮および顔面の筋
頭皮の筋群
頭蓋表筋−後頭筋
頭蓋表筋−前頭筋
側頭頭頂筋
耳介の筋群
前耳介筋
上耳介筋
後耳介筋
眼瞼の筋群
眼輪筋
上眼瞼挙筋
皺眉筋
鼻の筋群
鼻根筋
鼻筋
鼻中隔下制筋
口の筋群
口輪筋
上唇挙筋
口角挙筋
大頬骨筋
小頬骨筋
下唇下制筋
口角下制筋
オトガイ筋
笑筋
広頸筋
頬筋
咀嚼筋群
咬筋
側頭筋
外側翼突筋
内側翼突筋
4.頸部の筋
舌骨筋群
顎舌骨筋
オトガイ舌骨筋
茎突舌骨筋
顎二腹筋
胸骨舌骨筋
胸骨甲状筋
甲状舌骨筋
肩甲舌骨筋
椎前筋群
頸長筋
頭長筋
前頭直筋
外側頭直筋
脊椎外側の筋群
前斜角筋
中斜角筋
後斜角筋
胸鎖乳突筋
5.体幹の筋群
脊柱後方の筋群
腰腸肋筋
胸腸肋筋
頸腸肋筋
胸最長筋
頸最長筋
頭最長筋
胸棘筋
頸棘筋
頭棘筋
頭板状筋
頸板状筋
横突棘筋群
胸半棘筋
頸半棘筋
頭半棘筋
多裂筋
回旋筋
棘間筋
前横突間筋
後横突間筋
外側横突間筋
内側横突間筋
脊柱後方の筋群−後頭下筋群
大後頭直筋
小後頭直筋
下頭斜筋
上頭斜筋
胸部の筋群
外肋間筋
内肋間筋
最内肋間筋
肋下筋
胸横筋
肋骨挙筋
上後鋸筋
下後鋸筋
横隔膜
前腹壁の筋群
外腹斜筋
内腹斜筋
精巣挙筋
腹横筋
腹直筋
後腹壁の筋群
腰方形筋
大腰筋(腸腰筋の一部)
腸骨筋(腸腰筋の一部)
6.肩と上腕の筋群
体幹から上腕につく筋群
僧帽筋
肩甲挙筋
小菱形筋
大菱形筋
前鋸筋
小胸筋
鎖骨下筋
大胸筋
広背筋
肩関節の筋群
三角筋
棘上筋
棘下筋
小円筋
肩甲下筋
大円筋
上腕の筋群
上腕二頭筋
烏口腕筋
上腕筋
上腕三頭筋
肘筋
7.前腕と手の筋群
前腕前面の筋群
円回内筋
橈側手根屈筋
長掌筋
尺側手根屈筋
浅指屈筋
深指屈筋
長母指屈筋
方形回内筋
前腕後面の筋群
腕橈骨筋
長橈側手根伸筋
短橈側手根伸筋
指伸筋(総指伸筋)
小指伸筋
尺側手根伸筋
回外筋
長母指外転筋
短母指伸筋
長母指伸筋
示指伸筋
手の筋(手内筋)群
虫様筋
掌側骨間筋
背側骨間筋
小指外転筋
小指対立筋
短小指屈筋
短掌筋
短母指外転筋
母指対立筋
短母指屈筋
母指内転筋
8.殿部と大腿の筋群
殿部の筋群
大殿筋
大腿筋膜張筋
中殿筋
小殿筋
股関節の筋群
梨状筋
内閉鎖筋
外閉鎖筋
下双子筋
上双子筋
大腿方形筋
大腿の筋群
半腱様筋
半膜様筋
大腿二頭筋
大内転筋
短内転筋
長内転筋
薄筋
恥骨筋
縫工筋
大腿直筋
外側広筋
内側広筋
中間広筋
9.下腿と足部の筋群
下腿の筋群
前脛骨筋
長趾伸筋
第三腓骨筋
長母趾伸筋
長腓骨筋
短腓骨筋
腓腹筋
足底筋
ヒラメ筋
膝窩筋
長趾屈筋
長母趾屈筋
後脛骨筋
足の筋群
母趾外転筋
短趾屈筋
小趾外転筋
足底方形筋
虫様筋
短母趾屈筋
母趾内転筋
短小趾屈筋
背側骨間筋
底側骨間筋
短趾伸筋
付録1 骨格筋を神経支配する神経の経路
付録2 体の異なる動きに関与する主な筋
参考文献
索引
監訳者の序
本書は、2015年に刊行された『The Concise Book of Muscles,Third Edition』の翻訳書である。原書の初版が2003年に、その翻訳書である『骨格筋ハンドブック−機能解剖からエクササイズまで一目でわかる−』が2007年に出版されて以来、両書は多くの方々に利用されてきた。
本書は、理論について旧版に大幅な改訂がなされている。すなわち、個々の骨格筋を単独なものと捉えるこれまでの解剖学の見方(単一筋理論)から、体の骨格筋は実質上すべてが複合的につながっていると捉える新しい見方(バイオテンセグリティ理論)への転換がなされている。後者の理論は、運動機能障害の臨床的治療介入において受け入れられ、大きな成果を上げていると聞く。しかし、骨格筋の新しい見方であっても、個々の骨格筋の起始・停止・支配神経・作用の正確な理解は必須である。あるいはこれまで以上に必要となろう。それは、CTやMRIなどの生体イメージング法の進歩に伴い、人体の肉眼解剖学の重要性がさらに増していることと類似している。
本書の大半では旧版とほぼ同様に、単一の骨格筋に関する有用な情報が、一目でわかるようなフォーマットで同一頁の中に記載されている。すなわち、骨格筋の全体像・付着部の図解、名称の由来、起始・停止、作用、支配神経、主要機能、酷使するスポーツの種目、筋損傷と問題点、エクササイズとセルフストレッチの図解が記載されている。しかも、骨盤底筋を除くすべての骨格筋(複雑に分布する表情筋や背部のインナーマッスルも含む)が網羅されている。骨格筋を系統的に学ぶ方にとっては、本書は学習のモチベーションと理解度を高めるのに大いに役立つであろう。また、運動機能の向上や障害に対する治療介入に関わる現場では、経験の浅い方には確認の書として、ベテランの方には患者への説明資料として役立つであろう。
翻訳は、運動機能に密接に関わる分野の研究・教育の第一線でご活躍中の先生方に依頼した。多忙の折にもかかわらず、翻訳を快く引き受けていただいたことに御礼申し上げる。
本書の出版の労をお執りいただいた、星野仙氏、企画担当の宮下直紀氏、制作担当の菊池安里氏をはじめとする南江堂の各位に感謝の意を表する。
2018年3月
野村嶬