行動科学改訂第2版
健康づくりのための理論と応用
編集 | : 畑栄一/土井由利子 |
---|---|
ISBN | : 978-4-524-25311-1 |
発行年月 | : 2009年4月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 160 |
在庫
定価2,200円(本体2,000円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
健康増進、疾病予防をになう保健医療福祉の現場で、行動変容を促す「行動科学」と、その理論の確かな理解に基づいたサポートがますます求められる今日に向け、本領域の先駆的教科書としてスタッフ、学生の皆様に好評のテキスト改訂版! 実践編では禁煙サポート、体重コントロール、運動習慣形成支援などにあらたに「快適な睡眠の確保」を加えた必読のテキスト。
理論編
第1章 行動科学と行動変容
A.行動科学
B.行動変容
C.健康教育・ヘルス プロモーション
第2章 学習理論
A.歴史
B.認知的学習理論とその応用
第3章 行動変容のモデル
A.行動変容(個人レベル)
B.行動変容(個人間レベル)
C.行動変容(集団レベル)
第4章 ヘルス ビリーフ モデル
A.ヘルス ビリーフ モデルと保健行動
B.ヘルス ビリーフ モデルの構造
C.ヘルス ビリーフ モデルの適用例
第5章 保健行動アセスメント
A.目的
B.技法
実践編
第6章 行動科学の応用
I.体重コントロール
II.禁煙サポート
III.運動習慣形成への支援
IV.睡眠の確保
V.統合的協働型健康づくり
行動科学, 改訂第2版である. さきの初版の上梓に当たっては, その序文にもしるしたように, 行動科学解説書としていささかの自負はあったものの, その評価については大方の批判を待つほかないところであった. かくして本書が幸いにして世に容れられ, この度, 版を改める機会を得たことは, まことに望外の幸というべく, 読者および関係各位に感謝するところである.
本第2版においては, さまざまな面での進捗を背景として, 相当の改訂が加えられた. 理論編においては全体の見直しに伴ってかなりの手が加えられ, 実践編においては当然ながら, 新たな章が加えられるなど大幅な改訂が行われている. 新たに改訂第2版として広く提供するゆえんである.さて初版刊行より, わが国の健康政策を振り返れぱ, 健康日本21より, 健康増進法, 特定健康診査・特定保健指導にいたる大きな流れを見ることができる. この流れには, さまざまな観点の指摘が可能であろうが, 予防的・行動的側面ヘの強い傾斜は明確に読み取ることができるであろう. 個人の健康を守り, レベルアップしていくためには, 個人自らが主体となる必要があり, 関係スタッフはその支援に当たるべきもの, との考えである.
行動科学の知見全体を十全に身につけることは, たしかに容易なことではないであろう. だが, このようなときに当たり, 健康行動をどう理解し, どのような働きかけを行うべきかを課題とする行動科学の知見は, ただちに実践を深めるに役立つものであるとともに, 健康にかかわるすべての人々にとって, 共有しなければならない, そしてスペシャリストとしての自己を形成する基本的教養となるべきものではないかと考えられるのである.
こうした意味でわれわれも, 健康に携わる方々に対して本書を差し出そうとするに当たって, 本書の知見のいくつかはすぐに人々の実践に役立ち, さらには健康に携わるすべての人々の実践のありようがより良きものになるうえで役に立ちたいという,美しい願いを打ち上げたいと思う.
2009年2月