透析療法ゴールデンハンドブック
編著 | : 秋澤忠男/衣笠えり子/小岩文彦 |
---|---|
ISBN | : 978-4-524-24747-9 |
発行年月 | : 2007年11月 |
判型 | : 新書 |
ページ数 | : 326 |
在庫
定価3,520円(本体3,200円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
透析の原理、種類などの基礎から、導入の時期および浄化法の選択、合併症への対策、離脱のタイミングなどの実践までをコンパクトな新書判にまとめた。さらには生活指導や食事指導、社会保障や介護保険などの知識までを盛り込み、この一冊で透析療法のすべてを網羅した。腎臓専門医はもちろんのこと、透析に携わるすべてのスタッフの力強い味方となる一冊。
基礎編
A 透析医療の現況
B 体外循環による血液浄化法
C 腹膜透析療法
D 透析方法の選択
E 透析患者の生活指導
F 透析患者の食事療法
G 社会福祉制度、介護保険などの社会資源
実践編:I. 末期腎不全に対する透析療法の実際
A 末期腎不全の透析導入基準
B 具体的な透析処方内容と管理法
C 維持透析患者の合併症とその具体的な対策
D 維持透析患者の周術期管理
E 透析患者のリスクマネジメント
F 維持透析患者の予後規定因子
実践編:II. 急性腎不全に対する透析療法の実際
A 急性腎不全の病態と導入基準
B 透析方法の選択と処方例
C 透析離脱のタイミング
付録
主な薬剤一覧表
維持透析患者に必要な検査
災害時対策
わが国の維持透析患者数は27万人(人口約480人に1人)に迫り、なお増加速度に衰えはみられません。こうした患者数の増加には、日本では患者の生命予後が世界で最も良好である事実が一因としてあげられますが、それでも透析患者の平均余命は一般人の1/2に届きません。維持透析患者の予後向上に対し、より適切な管理が強く求められている所以でもあります。
一方で、医学の進歩から、重篤な疾患に対しても強力な薬物療法や外科手術が普及し、死の淵から生還する患者も増加してきました。しかしそうした患者の多くが、多臓器の障害を呈し、特に急性腎不全は多臓器障害の代表的一分症として再度注目を集めています。多臓器不全に関連した急性腎不全の予後は、腎臓単独の障害に比べきわめて不良ですが、こうした新たなタイプの急性腎不全に関しては透析療法の適応のみならず、透析方法にも多くの進歩がみられます。
このように多様な知識と経験を求められる透析療法について、最新の情報を的確にまとめ、日夜臨床の第一線で活躍される医師、看護師、臨床工学技士の皆様に役立てることを目的とし、本書が編纂されました。執筆にあたったのは、常に臨床の最前線に立つ経験豊かな医療スタッフです。執筆に際しては、ベッドサイドでの活用が図れるよう、コンパクトなサイズの中に、臨床に即した内容を簡便に記述するよう努めました。また、腎不全時に注意が必要な薬剤の投与法や、透析患者の日常の検査については、すぐに臨床での利用が可能なように巻末にまとめて記載しました。
本書が臨床現場で広く活用され、維持透析患者のみならず、多臓器障害を伴う急性腎不全患者の予後向上に少しでも貢献できれば幸甚です。
2007年10月
編者一同