スポーツ指導者のためのスポーツ医学改訂第2版
編集 | : 小出清一/福林徹/河野一郎 |
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ISBN | : 978-4-524-24034-0 |
発行年月 | : 2009年10月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 318 |
在庫
定価3,520円(本体3,200円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
体育系学生、現場でスポーツ指導に携わる方々向け教科書。外科系、内科系の外傷・障害について、発生メカニズムから症状、現場での処置、医学的治療までをわかりやすくまとめ、またスポーツ指導者として心得ておくべき関連知識、救急処置についても解説。難解な専門用語には「注」をつけ理解が容易となるよう工夫した。今改訂では、最新の知見を盛り込むと共に見出し項目を整理。外傷・障害の画像を加え疾患の理解を助けるように配慮、さらにリハビリテーションの記述を詳しくし、一層スポーツ現場で役立つ一冊とした。
1章 スポーツ医学総論
I.スポーツ指導者とスポーツ医学
II.スポーツ指導者が備えるべきスポーツ医学知識
2章 スポーツと健康管理
I.スポーツにおける健康管理
II.メディカルチェック
3章 外科的スポーツ外傷・障害
I.外科的スポーツ外傷・障害の基礎知識
II.リハビリテーションとスポーツ復帰
III.部位別スポーツ外傷
4章 内科的スポーツ障害
I.内科的スポーツ障害の基礎知識
II.内科的スポーツ障害
III.内科疾患とスポーツァ
IV.運動処方
V.救急蘇生法
5章 スポーツ医学と境界領域の知識
I.眼科
II.皮膚科
III.耳鼻科
IV.歯科
6章 スポーツ医学関連の知識
I.成長期とスポーツ
II.中高年とスポーツ
III.女性とスポーツ
7章 スポーツ医学関連手技
I.テーピング
II.ストレッチング
III.スポーツマッサージ
参考書
索引
2000年の初版刊行後はや9年が過ぎ、up to dateを目指す本書としてはやや間隔が空いた感があるが、ここに『改訂第2版』をお届けする。
スポーツ医学は日進月歩の学問であり、本書『改訂第2版』は初版に比べ、そのレイアウトこそ似ているが、内容的には新しい知見を随所に盛り込み、充実をはかり大改訂となっている。その結果、全体として40頁超の増頁となった。スポーツ医学の中でも、特に画像医学の発展はめざましく、MRIや超音波診断は必須の所見となっており、そこでそれらの画像についても豊富に盛り込み読者の理解を助けるようにした。さらには救急処置、アスレティックリハビリテーション。テーピング、マッサージ等スポーツ現場に有用な手法・手技についても必要かつ十分な記述になっており、スポーツ現場での実践に配慮した内容である。
執筆者の選定に際しては、できる限りスポーツ関係の現場に携わり、また教壇に立ち、日々スポーツ関係の学生を指導している方を中心に執筆をお願いし、本当の意味での「スポーツ指導者のための」スポーツ医学教本づくりを目指した。
近年の医学は治療医学から予防医学へと大きく変貌を遂げつつある。スポーツ医学の領域でも、スポーツに伴う外傷・障害や、疾病を「いかに直すか」と言う従来の課題も重要ではあるが、それ以上に「いかに予防するか」、そして競技選手やスポーツ愛好家がいかに怪我や病気から自らを守り、競技生活を長く続けられるか、好きなスポーツを永く楽しめるかが重要になった。そこで本書においても随所に予防医学的方向性を示すことにした。
さらに、21世紀の日本は、世界に類をみない「長寿社会」となりつつある。高齢者においては単なる寿命の延伸だけでなく、健康寿命の延伸が求められており、スポーツや身体運動の重要性が認識されつつある。健康寿命にかかわる内科系疾患の生活習慣病、さらにはメタボリック症候群、整形外科系疾患のロコモ症候群(運動器症候群)などの発症には、いずれも食生活とともに運動習慣が大きな鍵を握っている。これらを指導・解決していくのも健康・スポーツ医学分野にたずさわるものの役割であり、本書がその一助となることと信じている。
本書がスポーツ指導者を目指す学生諸氏やすでに指導に携わっている人々にとっての基本的テキストとなり、本書を踏み台としてさらに専門書の助けを借りて、スポーツ医学の知識を充実していただければ幸いである。
2009年9月
編集者