小児科学テキスト
編集 | : 清野佳紀/小田慈 |
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ISBN | : 978-4-524-23542-1 |
発行年月 | : 2005年6月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 422 |
在庫
定価5,830円(本体5,300円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
PT、OT、看護師、保健師、助産師などのコメディカル学生向けの「小児科学」のテキスト。膨大な小児科学領域の知識を体系的・系統立てて構成し解説する。現場で遭遇する重要な疾患に頁を割くなど記述内容に軽重をつける一方、講義時間数を考慮し頁数は多くすることなくコンパクトにまとめた。本文は2色刷とし、口絵カラー写真では典型的症例を掲載した。
総論
I. 成長と発達
II. 遺伝子と遺伝性疾患
III. 小児保健と社会小児医学
IV. 小児診断学
V. 小児のプライマリケアと救命救急医療
各論
I. 先天異常と染色体異常
II. 先天代謝異常
III. 小児の栄養・代謝とその障害
IV. 新生児、低出生体重児
V. 内分泌疾患
VI. 免疫不全症
VII. リウマチ性疾患と類縁疾患
VIII. アレルギー性疾患
IX. 感染症
X. 呼吸器疾患
XI. 血液・造血器疾患
XII. 腫瘍性疾患
XIII. 循環器疾患
XIV. 消化器疾患
XV. 腎・泌尿器疾患
XVI. 神経疾患
XVII. 骨疾患
XVIII. 筋疾患
XIX. 精神疾患とその辺縁疾患
良い小児科学の教科書とはどんなものであろうか。
小児科学の知識の量は時代とともにますます増大し、内容も変遷していく。学問を中心に考えた小児科学の教科書はどちらかというと臓器別的な編集方法をとらなければならなくなり、内科学の教科書の相似形のようになってしまう。これでは小児科学の教科書として正しい方向とは言えない。しかしながら、あまりにも従来の小児科学の枠だけで小児科学の各専門分野を記述してしまうと、学問の進歩を取り入れにくくなる。
本教科書はおもにコメディカルの方々に読まれるものなので、より一層小児科学の原点に立ち返り、学問の進歩を取り入れながらも医師以外の方にも小児科学の基本というものが容易に理解しやすいように編集したつもりである。このような目的で本教科書を編集するにあたって、岡山大学医学部保健学科小田慈教授の指揮の下に岡山大学小児科の教室員のメンバーにチームを組んで執筆してもらった。このようなチームを組むことにより、記述に統一性をもたせるように編集したつもりである。本教科書は主に学生が小児科学を勉強する際に役立つためにあるが、ただ知識を蓄積するために作られたわけではなく、子どもをトータルにケアするという観点で作られている。小児科学の講義のためだけではなく、常に子どもとともに実習するという立場で役に立つように配慮した。したがって、臨床の現場で小児科医とともに子どもをケアする人たちには極めてわかりやすいのではなかろうか。執筆者にはそれぞれ専門分野の学問の進歩も取り入れながらもプライマリーケアを強化した教科書を目指してもらった。
また、無味乾燥な教科書にならないように、新しいトピックスも取り入れ現場で役に立つように配慮した。編集者としては、この教科書を読者が読む際に、生き生きとした小児医療の現場が想像できるならば幸せである。
ご多忙にもかかわらずご執筆いただいた諸先生方に厚く御礼申し上げる。本書が小児科学の教科書として、多くのコメディカルの方々に役立つことを期待する。
2005年4月
岡山大学名誉教授
大阪厚生年金病院院長
清野 佳紀
(一部改変)