産科婦人科疾患最新の治療2022-2024
編集 | : 吉川史隆/大須賀穣/杉山隆 |
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ISBN | : 978-4-524-23056-3 |
発行年月 | : 2021年12月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 298 |
在庫
定価8,800円(本体8,000円 + 税)
正誤表
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2022年01月24日
第1刷
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
3年毎に刊行.産科婦人科領域の最新情報と各疾患の治療方針を実臨床に即してコンパクトに解説.巻頭トピックスでは,「婦人科ロボット手術の現状と新展開」「妊娠と新しいウイルス感染症」など,個別の疾患に限らない,治療に関する6テーマを厳選.各論では産科婦人科診療における治療の要点と全体像,処方例をフローチャート付きで解説している.
【巻頭トピックス】
1.婦人科ロボット手術の現状と新展開
2.悪性腫瘍の免疫療法
3.妊娠と新しいウイルス感染症
4.月経困難症・子宮内膜症・子宮筋腫に対する新たなホルモン療法
5.子宮頸がん検診とワクチン
6.がん・生殖医療の現状
T 産科疾患
A.異常妊娠
1.妊娠悪阻
2.切迫流産・流産
3.切迫早産・早産
4.異所性妊娠
5.妊娠高血圧症候群
6.HELLP症候群・急性妊娠脂肪肝
7.常位胎盤早期剥離
8.血液型不適合妊娠
9.過期妊娠
10.胎児機能不全
11.胎児発育不全(FGR)
12.巨大児
13.双胎妊娠
B.合併症妊娠の管理と治療
1.婦人科疾患合併妊娠
a.子宮筋腫・子宮腺筋症合併妊娠
b.子宮頸部腫瘍合併妊娠
c.卵巣腫瘍合併妊娠
2.内科疾患合併妊娠
C.異常分娩
1.微弱陣痛・過強陣痛
2.狭骨盤・児頭骨盤不均衡
3.回旋異常
4.胎位異常(骨盤位)
5.肩甲難産
6.臍帯巻絡・臍帯下垂・臍帯脱出
7.前期破水
8.癒着胎盤
9.遷延分娩
10.分娩時母体損傷(会陰裂傷,頸管裂傷,子宮破裂)
11.分娩後異常出血
12.子宮内反症
13.羊水塞栓症
D.産褥異常の管理と治療
1.子宮復古不全
2.乳汁分泌異常(乳汁うっ滞,乳汁分泌不全),乳腺炎
3.産褥期の精神障害
E.産科感染症の管理と治療
1.絨毛膜羊膜炎
2.性感染症
3.B型肝炎,C型肝炎
4.ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV-1)母子感染予防
5.トキソプラズマ感染症
6.サイトメガロウイルス感染症
F.新生児の管理と治療
1.新生児仮死
2.低出生体重児
U 婦人科疾患
A.月経異常
1.無月経,希発月経,頻発月経
2.多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
3.乳漏性無月経・高プロラクチン血症
4.早発卵巣不全
5.過多月経,過少月経
6.月経前症候群
B.不妊症
1.女性不妊症
a.排卵障害による不妊症,排卵誘発
b.卵管性不妊症
c.子宮性不妊症
d.子宮頸管因子による不妊症
2.男性不妊症
3.生殖補助医療(ART)
C.不育症
1.不育症
D.性器の形態異常
1.性器の形態異常
E.骨盤臓器脱
1.骨盤臓器脱(膀胱瘤,子宮脱,直腸瘤,小腸瘤,腟断端脱)
2.骨盤臓器脱に伴う過活動膀胱
F.婦人科感染症
1.外陰および腟の感染症
2.子宮・子宮付属器の感染症
3.性感染症
G.腫瘍と類腫瘍
1.外陰の腫瘍・類腫瘍
a.Paget病
b.外陰上皮内腫瘍
c.外陰癌
2.腟の腫瘍・類腫瘍
3.子宮の腫瘍・類腫瘍
a.子宮筋腫
b.子宮内膜症
c.子宮腺筋症
d.子宮頸管ポリープ
e.子宮内膜ポリープ
f.子宮頸部上皮内腫瘍
g.最小偏倚腺癌(MDA)
h.子宮頸癌
i.子宮内膜増殖症
j.子宮体癌
k.絨毛性疾患
l.子宮肉腫
4.付属器(卵巣,卵管)の腫瘍・類腫瘍
a.卵管癌
b.卵巣の良性腫瘍・類腫瘍
c.悪性卵巣腫瘍
1)上皮性腫瘍
2)性索間質性腫瘍
3)胚細胞腫瘍
5.緩和ケア
H.女性のヘルスケア
1.更年期障害
2.うつ・不安神経症
3.肥満症・脂質異常症
4.骨粗鬆症
5.外陰腟萎縮
6.ホルモン補充療法(HRT)
7.漢方治療
T.セクシュアル・ヘルス
1.避妊法
2.性の相談:セックスカウンセリング・セラピー,性機能不全,性別違和
2013-2015年版からの本書も第4版目となる2022-2024年版を発刊することになりました。日本産科婦人科学会と関連学会から多数の「ガイドライン」や「産婦人科研修の必修知識」が刊行されています。専門医試験に臨む専攻医に限らず専門医の先生もこれらの書籍を読まれていることと思います。学会刊行の書籍には病因や病態が概説されており、教科書的側面も有しています。さらに、治療法、対処法に関しては世界中の論文からエビデンスの高いものを引用して詳説されており、バイブル的な役割を担っています。産科婦人科学も細分化され、周産期、腫瘍、生殖、女性医学など幅広く女性の健康に携わる学問へと発展してきました。学問の幅も広がり、生物化学の進歩も相まって、これらの書籍は内容も非常に濃いものとなっています。産科婦人科医にとっては教科書から臨床への橋渡し的な書籍となっていますが、分野ごとに発刊されており、その量は膨大です。また、具体的な検査法、治療法の記載は乏しく、これらの書籍の内容を完全に理解したとしても、直面する患者への実践的な対処法には悩まれていることと思います。
日々の臨床に携わる臨床医には、より実践的で具体的な疾患治療法を記載してある書籍が求められていると思います。本書では学会刊行の最新のガイドラインに沿いつつ、病因・病態は簡潔な説明にとどめ、具体的な検査法、治療法を提示することに重点を置いています。処方例ではできるだけ実際に使われる商品名で記載し、直面した患者にすぐに対処できるように編集いたしました。本書は実践書としてだけではなく、最新の産科婦人科医療内容を巻頭トピックスとして「婦人科ロボット手術の現状と新展開」、「悪性腫瘍の免疫療法」、「妊娠と新しいウイルス感染症」、「月経困難症・子宮内膜症・子宮筋腫に対する新たなホルモン療法」、「子宮頸がん検診とワクチン」、「がん・生殖医療の現状」として6項目収載いたしました。是非、ご一読ください。多数のガイドラインが存在する昨今ですが、本書では産科婦人科疾患の必須項目を1冊に集約し簡潔で実践的な治療書にまとめています。臨床の先生方には外来、病棟でお手元に置いていただき、日々の臨床に役立てていただければ編集者にとって幸甚に存じます。
2021年11月
編集者一同