教科書

PTヒント式トレーニング 専門科目T

編集 : ヒントレ研究所
ISBN : 978-4-524-22825-6
発行年月 : 2026年3月
判型 : B5変型判
ページ数 : 512

在庫あり

定価5,720円(本体5,200円 + 税)

  • 新刊

  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

理学療法士養成課程学生のための,日々の学習の復習から国家試験対策まで幅広く活用できる一冊.過去15年分の国家試験問題を網羅し,分野ごとに重要ポイントをしっかり丁寧に解説.国試問題の解き方を、着眼点やヒントとともに丁寧に解説することで、間違えずに解くトレーニングができる.どこから勉強に手をつけたらよいか迷う学生でも効率的に実力を伸ばせる頼もしい参考書.「T」では理学療法評価,運動療法,物理療法,日常生活活動・生活環境,義肢・装具,骨関節系障害,バイオメカニクスを解説.

はじめに 本書の特徴
第1章 理学療法評価
 T.ROMノート
  1 関節可動域表示ならびに測定法
  国試でチェック!
 U.最終域感
  国試でチェック!
 V.形態測定法
  1 上肢長
  2 下肢長
  国試でチェック!
 W.MMTノート
  1 MMTの基礎
  2 上肢のMMT
  国試でチェック!
  3 下肢のMMT
  国試でチェック!
  4 頭部・頸部のMMT
  5 体幹のMMT
  国試でチェック!
  6 手指のMMT
  国試でチェック!
  7 その他
  国試でチェック!
 X.感覚検査
  1 体性感覚の種類
  2 求心性(上行性・感覚性)伝導路と感覚野
  3 体性感覚の検査法
  4 疼痛検査
  国試でチェック!
 Y.反射・筋緊張検査
  1 反射検査
  2 筋緊張検査
  国試でチェック!
 Z.パフォーマンス検査
  1 FBS(functional balance scale)/BBS(Berg balance scale)
  2 TUG(timed up and go test)
  3 FRT(functional reach test)
  4 6MWT(6分間歩行テスト)
  5 各種パフォーマンス検査
  国試でチェック!
 [.高次脳機能検査
  1 注意障害
  2 遂行機能障害(前頭葉機能障害)
  3 記憶障害
  4 半側空間無視
  5 失語症,失行症,失認症
  6 認知症
  7 知能検査
  8 意識障害の検査
  国試でチェック!
 \.栄養評価
  1 栄養素
  2 栄養評価
  国試でチェック!
第2章 運動療法
 T.筋力増強練習
  1 筋力増強運動
  2 筋力トレーニングの収縮様式
  3 筋力増強のセオリー
  4 運動強度と反復回数
  5 開放性運動連鎖と閉鎖性運動連鎖
  6 筋力低下
  国試でチェック!
 U.関節可動域練習
  1 ストレッチの種類
  2 スタティック・ストレッチの技法
  3 副運動
  国試でチェック!
 V.神経筋再教育
  国試でチェック!
 W.運動学習
  1 総論
  国試でチェック!
  2 練習方法
  国試でチェック!
  3 プロンプト(弱められた手がかり刺激)
  4 段階的難易度設定
  5 フィードバック
  国試でチェック!
  6 運動の学習過程
  7 転移と保持
  国試でチェック!
 X.その他
  1 骨盤底筋体操
  国試でチェック!
第3章 物理療法
 T.電気刺激療法
  1 電磁波と電気刺激療法の分類
  2 電気刺激療法
  国試でチェック!
  3 強さ-時間曲線とEMC
  国試でチェック!
 U.温熱療法と寒冷療法
  1 温熱療法の深達度
  2 電磁波の法則
  3 光線
  国試でチェック!
  4 温熱療法と寒冷療法の効果
  国試でチェック!
 V.超音波療法
  1 超音波療法の効果と適応・禁忌
  2 超音波療法の実施方法
  国試でチェック!
 W.水治療法
  1 水治療法における水力学の理解と生理作用
  国試でチェック!
 X.牽引療法
  国試でチェック!
 Y.バイオフィードバック療法
 Z.その他
  1 物理療法の禁忌と使用時期
  国試でチェック!
  2 CPM
  国試でチェック!
第4章 日常生活活動・生活環境
 T.FIM
  1 運動項目
  2 認知項目
  国試でチェック!
 U.Barthel Index
  国試でチェック!
 V.その他のADL 評価
  1 老研式活動能力指標
  国試でチェック!
  2 手段的日常生活活動(IADL)尺度
  国試でチェック!
  3 SF-36
  国試でチェック!
 W.車椅子,補装具,自助具
  1 車椅子
  国試でチェック!
  2 歩行補助具・自助具
  国試でチェック!
 X.その他
  国試でチェック!
第5章 義肢・装具
A.義肢
 T.義足
  1 大腿義足ソケット
  国試でチェック!
  2 下腿義足ソケット
  国試でチェック!
  3 股義足ソケット
  国試でチェック!
  4 膝義足ソケット
  国試でチェック!
  5 サイム義足ソケット
  国試でチェック!
 U.アライメント評価・調整(義足歩行)
  1 膝継手の安定性
  2 大腿義足歩行
  国試でチェック!
  3 下腿義足歩行
  国試でチェック!
  4 足部の機能分類
  国試でチェック!
  5 足部に関係する機能を高める付属部品
 V.下肢切断に対する理学療法
  1 断端管理
  国試でチェック!
  2 大腿切断者の起居動作およびADL指導
  国試でチェック!
  3 評価
  4 幻肢痛
  国試でチェック!
B.装具
 T.装具の目的
  1 装具の機能的目的
  国試でチェック!
 U.上肢装具
  1 上肢末梢神経障害に対する装具(スプリント)
  国試でチェック!
 V.下肢装具
  1 ankle foot orthosis(AFO)
  2 PTB免荷装具
  国試でチェック!
 W.足継手
  1 足継手の機能
  2 各種AFOの足継手の機能からみた分類
  3 代表的なAFOの足継手の構造と調整方法
  国試でチェック!
 X.装具の適応
  1 疾病・障害・変形に適応となる装具
  国試でチェック!
  2 脳血管障害の装具
  国試でチェック!
 Y.下肢装具のチェックアウト
  1 骨盤帯付き長下肢装具における半月のチェックアウト
  国試でチェック!
 Z.靴型装具
  1 靴の踵に対する補正
  2 靴底の補正
  3 靴の内部での補正
  4 靴の構造での補正
  国試でチェック!
 [.頸椎装具・体幹装具
  1 特発性側弯症に対する装具
  2 胸腰仙椎装具
  3 胸腰仙椎装具のチェックアウト
  4 腰仙椎装具
  5 頸椎装具
  国試でチェック!
第6章 骨関節系障害
 T.関節リウマチ(RA)
  1 RAの評価
  国試でチェック!
  2 RAの症状と理学療法
  国試でチェック!
 U.変形性関節症(OA)
  1 変形性股関節症
  国試でチェック!
  2 変形性膝関節症
  国試でチェック!
 V.骨折・脱臼
  1 骨折総論
  国試でチェック!
  2 下肢の骨折
  国試でチェック!
  3 上肢の骨折
  国試でチェック!
  4 頭頸部・体幹の骨折
  国試でチェック!
  5 下肢の脱臼
  6 上肢の脱臼
  国試でチェック!
 W.膝関節障害
  1 靱帯損傷
  国試でチェック!
  2 膝半月板損傷
  国試でチェック!
 X.足靱帯損傷
  国試でチェック!
 Y.末梢神経損傷
  1 末梢神経損傷総論
  国試でチェック!
  2 上肢の末梢神経損傷
  国試でチェック!
  3 下肢の末梢神経損傷
  国試でチェック!
  4 顔面神経麻痺
  国試でチェック!
 Z.上肢の疾患
  1 肩の疾患
  国試でチェック!
  2 手の疾患
  3 上肢の骨端症
  国試でチェック!
 [.下肢の疾患
  1 小児整形外科
  2 下肢の骨端症
  国試でチェック!
 \.体幹の疾患
  1 特発性側弯症
  国試でチェック!
  2 頸椎疾患
  3 胸椎疾患
  国試でチェック!
  4 腰椎疾患
  5 腰痛症
  国試でチェック!
 ].スポーツ損傷
  1 スポーツ外傷
  2 RICE処置
  3 スポーツ障害
  国試でチェック!
 ]T.熱傷
  1 熱傷深度
  2 熱傷の重症度
  3 熱傷の理学療法
  国試でチェック!
 ]U.その他
  国試でチェック!
第7章 バイオメカニクス
 T.力学
  1 てこの種類
  2 てこの計算
  3 モーメント
  4 仕事
  5 定滑車と動滑車
  国試でチェック!
 U.歩行
  1 正常歩行の基本的事項
  2 歩行周期
  3 歩行周期の運動学的分析
  4 歩行時の筋活動
  5 異常歩行
  国試でチェック!
 V.姿勢
  1 重心の基本的事項
  2 重心と支持基底面の関係
  3 立ち上がり時の筋活動
  4 立位姿勢における姿勢制御
  国試でチェック!

本書には国家試験専門分野の理学療法評価,運動療法,物理療法,日常生活活動・生活環境,義肢・装具,骨関節系障害,バイオメカニクスが掲載されています.これらの分野の教科書は合計で7冊くらいにはなるでしょう.
それぞれの教科書には,専門的な内容が網羅されているはずです.もちろん,国家試験に出題されないような難しい内容も含まれています.「国家試験は,1年生のときからコツコツと勉強を続けていけば大丈夫」などと正論を言われても,取り組める人はごくわずかでしょう.
がんばって勉強しても記憶できない,成績が上がらないという悪い結果を何度も経験します.「このような膨大な量を勉強しなければ理学療法士になれないのか」と思うたびに憂鬱な気持ちになります.がんばらなきゃいけないと思っていても勉強が手につきません.まさに,悪循環です.
これは個人のやる気の問題ではありません.人の行動の基本原理からくる問題です.そのように脳ができているのです.
I 勉強行動の基本原理
ある行動をした結果よいことが生じると,その行動の出現頻度は増加します.逆に,悪い結果が生じたり変化がなかったりすると,行動は減少します.これは神経生理学に基づく行動の基本原理です.
これを記憶行動に当てはめてみましょう.
徒手筋力検査を覚えようと,がんばって記憶するとします.その結果,さまざまな筋の検査方法を流暢に想起できる(すばやく思い出せる)ようになったり,試験でよい成績が得られたりすると(よいこと),勉強(記憶)をする頻度が増加します.逆に,がんばって記憶したのに検査方法を思い出せなかったり試験の成績が悪かったりすると(悪い結果),勉強する頻度は減少していきます.
また,人は見通しがある状況において,行動にとりかかりやすいという特徴をもっています.明確な見通しとは,やるべきことが明らかで,できそうで,やるとよいことが生じそうな状態です.次の2つの例を比べてみましょう.
いかがでしょうか.「プリント1 枚」という見通しのある状況なら勉強行動に取り組みやすいと感じられたのではないでしょうか.
国家試験対策も同じです.勉強すると成功や上達などのよいことが生じるように工夫するのです.そして,ここまで勉強すれば国家試験は大丈夫という明確な見通しをもたせることです.本書では,このような工夫を随所に取り入れました.1年生のときから楽しく勉強ができる.これが本書の最大の特徴です.
本書では,最初に解説の本文と図表があります.次いで,国家試験の過去問題が配置されています.
1 本文と図表
解説文章や図表は,過去に出題された国家試験問題に対応できるように作成しました.国家試験に出ていないけれどここは勉強すべき,という内容は含まれていません.赤字の部分は過去に国家試験で出題されたキーワードです.
赤字の前には1 文字程度の空白があります.最初から赤シートをかぶせて想起しようとすると,想起に失敗して憂鬱な気持ちになりかねません.そこで,空白部分に鉛筆でヒントを書き込んで,思い出しやすくしてください.できるだけ自分にやさしい十分なヒントを入れるようにします.
ヒントをみていてはいつまでたっても覚えられない,と思っている方.大丈夫です.ヒントをみながら想起していても,繰り返せば記憶は積み重なっていきます.
ヒントをふった状態ですばやく思い出せるようになったら,次の国家試験問題に進みましょう.
欄外には,本文の内容を補強する説明や図表が載せられています.とくに,キャラクターの黒子は教科書には記載することのできないマル秘のヒントを解説しています.記憶することが楽になる,素敵なヒントです.
2 国家試験の過去問でチェック
(1)構成
第46 〜 60回の15年分の国家試験専門分野の問題をすべて収録しています.反復練習ができるように,問題の内容が類似したものを集めて掲載しました.
専門問題の勉強では,単純な記憶だけではなく内容の理解がより重要となります.そこで,内容の理解を深めるための解説を充実させました.
本文マークが入っている問題が解けない場合,これは本文で解説されている内容なのでもう一度,そこを勉強してくださいというアドバイスです.
問題の文章には,解答する上でポイントとなる文,単語に赤の下線を引いています.そこに注目してくださいというメッセージです.
ヒントは,その問題の解答に近づくための文字どおりのヒントです.
これらは,初めて問題を解く際に成功体験を積めるように配慮されたものです.
赤字で記載されたキーマークをみると答えがわかります.多くは,解答以外の選択肢を解説したものになります.解答のものだけでなく,それ以外の選択肢についても理解・記憶することが大切です.
(2)勉強方法
最初は,解答の部分だけに赤シートをかぶせ,赤の下線やヒント,本文や図表なども活用して,問題を解きましょう.ほぼ解答になりますがキーマークを利用するのもOKです.失敗することなく問題を解いていきましょう.なぜそうなるのかを理解することが重要です.
2回目からは,徐々にそれらの活用を減らします.難易度を次第に上げていきます.まずは,キーマークを赤シートで隠して問題を解くようにしましょう.もしできない問題があれば,キーマークをみてもOKです.その次は赤線やヒントを隠して問題を解きましょう.
すぐに解答が見出せる簡単な問題と苦手問題がはっきりとしてきます.苦手問題の背景には,解答するために大量の記憶が必要であったり,苦手な計算が隠れていたりします.苦手を無理に克服しようとするのではなく,できるところを増やしましょう.それが解決策です.多くの問題が解けるようになれば,短期間で本書を復習できるようになります.そうなればさらに記憶が定着し,理解が進みます.
勉強を系統立てて効率よく進めるには,関連するパーツごとに学習することが必要です.そこで本書を16のパーツ(表)に分割しました.このパーツ単位で何問正解できたかを把握し,勉強の習熟度合を把握しましょう.目標は全問正解です.
専門問題の内容を理解するには,基礎医学・臨床医学の知識がベースになります.国家試験問題の配点は,専門問題180点,共通問題100点となっていますが,多くの専門問題には,基礎医学・臨床医学の内容が含まれています.これらを考慮すると,共通問題の重要性は100点の配点を大きく上回っています.
『PT・OT基礎固めヒント式トレーニング』の基礎医学編,臨床医学編の併用を強く勧めます.
3 Clinical Hint
国家試験合格のための勉強ばかりでは飽きてしまうかもしれません.ClinicalHintには,理学療法に関するトピックスが載せてあります.国家試験に合格するだけで,よい理学療法士になれるわけではありません.たとえば,多くの理学療法士は関節可動域の評価の際に角度計ではなく目測を利用しています(p.29 参照).それには臨床家としての妥当な理由があります.短編小説のように息抜きとして利用してください.

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