看護学テキストNiCE
小児看護学I 小児看護学概論・小児看護技術改訂第4版
子どもと家族を理解し力を引き出す
編集 | : 二宮啓子/今野美紀 |
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ISBN | : 978-4-524-22756-3 |
発行年月 | : 2022年1月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 536 |
在庫
定価3,960円(本体3,600円 + 税)
サポート情報
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2023年05月19日
最新の情報に基づく補足
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
子どもと家族を中心とする看護を基本理念とし,子どもの権利を尊重した看護実践能力を身につけるための教科書.豊富な図表を用い,根拠に基づいた小児看護の基礎知識をわかりやすく解説.今改訂では,小児看護や小児医療の概要,成長・発達の基礎知識などの「小児看護学概論」と,「小児看護技術」を1冊にまとめ再構成.
第1部 小児看護学概論
第T章 小児看護とその対象を理解する
1 小児看護とは
A. 小児看護の対象
B. 小児看護の目的
C. 小児看護の役割と責務
2 子ども
A. 子どもとは
B. 子どもの権利
C. 子どもの遊び
D. 子どもの学び
3 家 族
A. 家族とは
B. 統計データからみる家族
C. 社会と家族の相互作用
D. システムとしての家族
第U章 子どもの健康な生活を支える法・制度
1 子どもに関する保健統計
A. 人口の動向
B. 出生,世帯に関する統計
C. 子どもの死亡に関する統計
2 子どもの保健・福祉に関する政策と法・制度
A. わが国の母子保健施策
B. 子どものヘルスプロモーションと法・制度
3 子どもの健康増進のための社会資源の活用
A. 子どもと家族の健康を支える社会資源
B. 予防接種
C. 子どもを守るためのセーフティプロモーション
4 子どもの教育と制度
A. 子どもの教育と教育制度の概要
B. 病気や障害をもった子どもの教育の制度
5 学校保健
A. 学校保健とは
B. 学校保健安全法
C. 学校保健の2本柱
D. 健康診断
E. 歯と口の健康
F. 学校において予防すべき感染症(学校感染症)
第V章 子どもの成長・発達の特徴と支援
1 子どもの成長・発達の基礎知識
A. 子どもの成長・発達とは
B. 形態・機能的発達
C. 心理・社会的発達
D. 身体・心理・社会的成長・発達の評価
E. 成長・発達とメディアとの付き合い方
2 新生児期の特徴と支援
A. 形態的発達
B. 機能的発達
C. 心理・社会的発達
D. 子どもと家族の日常生活への支援
E. 新生児期に起こりやすい健康問題と支援
3 乳児期の特徴と支援
A. 形態的発達
B. 機能的発達
C. 心理・社会的発達
D. 子どもと家族の日常生活への支援
E. 乳児期に起こりやすい健康問題と支援
4 幼児期の特徴と支援
A. 形態的発達
B. 機能的発達
C. 心理・社会的発達
D. 子どもと家族の日常生活への支援
E. 幼児期に起こりやすい健康問題と支援
5 学童期の特徴と支援
A. 形態的発達
B. 機能的発達
C. 心理・社会的発達
D. 子どもと家族の日常生活への援助
E. 学童期に起こりやすい健康問題と援助
6 思春期の特徴と支援
A. 形態的発達
B. 機能的発達
C. 心理・社会的発達
D. 子どもと家族の日常生活への援助
vE. 思春期に起こりやすい健康問題と援助
第W章 小児医療と小児看護の基本
1 小児医療の変遷と現状
A. 小児医療の変遷
B. 小児医療の現状
2 小児看護の変遷と現状
A. 小児看護の変遷
B. 小児看護の現状
3 小児医療における子どもへの倫理的配慮
A. 子どもの意思決定
B. 子どもの権利擁護
C. 子どもの意思決定・権利擁護を支える看護
4 小児医療における生命倫理
5 小児医療における子どもの遊び・学習
A. 入院している子どもと遊び
B. 入院している子どもの学習
6 小児医療における医療安全
A. 子どもの成長・発達と事故
B. 小児医療におけるインシデント
C. 小児医療における感染管理
第X章 健康問題を抱える子どもと家族への支援
1 身体障害のある子どもと家族への支援
A. 身体障害のある子どもとは
B. 身体障害のある子どもと家族の特徴
C. 身体障害のある子どもと家族への支援
D. 身体障害のある子どもと家族を支える社会資源
2 発達障害のある子どもと家族への支援
A. 発達障害の定義と分類
B. 発達障害の診断基準と子どもの特徴
C. 発達障害のある子どもへの治療
D. 発達障害のある子どもと家族への支援
3 心の問題を抱える子どもと家族への支援
A. 小児期の心の諸問題の現状
B. 心の問題を抱える子どもと家族への支援
4 児童虐待を受けた子どもと家族への支援
A. 児童虐待の現状
B. 児童虐待を受けた子どもと家族の特徴
C. 虐待を受けた子どもと親への支援
D. 虐待を受けた子どもと家族を支える社会資源
5 災害を受けた子どもと家族への支援
A. 災害と災害弱者
B. 災害を受けた子どもに起こりやすい症状や状況
C. 災害を受けた子どもと家族への支援
D. 平時からの災害への備えと支援
第Y章 子どもに特徴的な症状と看護
1 いつもと違う
A. 「いつもと違う」とは
B. アセスメント
2 痛 み
A. 痛みの基礎知識
B. 子どもの痛みの特徴
C. 子どもの痛みのアセスメント
D. 痛みを伴う子どもと家族への援助
3 発 熱
A. 発熱の基礎知識
B. 子どもの発熱の特徴
C. 発熱のアセスメント
D. 発熱を伴う子どもと家族への援助
4 脱 水
A. 脱水の基礎知識
B. 子どもの脱水の特徴
C. 脱水のアセスメント
D. 脱水を伴う子どもと家族への援助
5 嘔 吐
A. 嘔吐の基礎知識
B. 子どもの嘔吐の特徴
C. 嘔吐のアセスメント
D. 嘔吐を伴う子どもと家族への援助
6 下 痢
A. 下痢の基礎知識
B. 子どもの下痢の特徴
C. 下痢のアセスメント
D. 下痢を伴う子どもと家族への援助
7 発 疹
A. 発疹の基礎知識
B. 子どもの発疹の特徴
C. 小児期の皮膚の特徴
D. 発疹のアセスメント
E. 発疹のある子どもと家族への援助
8 呼吸困難
A. 呼吸困難の基礎知識
B. 子どもの呼吸困難の特徴
C. 呼吸困難のアセスメント
D. 呼吸困難のある子どもと家族への援助
9 けいれん
A. けいれんの基礎知識
B. 子どものけいれんの特徴
C. けいれんのアセスメント
D. けいれんのある子どもと家族への援助
第2部 小児看護技術
第Z章 コミュニケーション技術・アセスメント技術
1 コミュニケーション
A. コミュニケーションに関する基礎知識
B. 病院における子どもとのコミュニケーション
2 健康歴の聴取
3 全身状態の把握
4 バイタルサイン
A. バイタルサインの概要
B. 呼 吸
C. 脈拍(心拍数)
D. 体温測定
E. 血 圧
5 身体計測
A. 身体計測の概要
B. 身長測定
C. 体重測定
D. 頭囲測定
E. 泉門測定
F. 胸囲測定
G. 腹囲測定
6 プレパレーション
A. プレパレーションに関する基礎知識
B. 発達段階別のプレパレーションのポイント
C. 特別に配慮を要する子どものプレパレーション
第[章 検査・処置技術
1 採 血
2 採尿・導尿
3 咽頭・鼻腔培養
4 骨髄穿刺・腰椎穿刺
A. 骨髄穿刺
B. 腰椎穿刺
5 与 薬
A. 経口与薬
B. 坐 薬
C. 注 射
D. 輸液管理・輸血
E. 点 眼
F. 吸 入
6 吸 引
A. 鼻腔・口腔吸引
B. 気管内吸引
7 酸素療法
8 抑 制
第\章 日常生活援助技術
1 食事の援助技術@
2 食事の援助技術A―経管栄養
3 清潔・衣生活の援助技術
4 排泄の援助技術
5 呼吸の援助技術―先天的な障害や病気により特別なニーズのある子ども
6 移動の援助技術
第]章 救急救命処置技術
1 一次救命処置
A. 一次救命処置に関する基礎知識
B. 気道確保,胸骨圧迫,人工呼吸,AED
2 二次救命処置
練習問題 解答と解説
索 引
本書は2009 年に初版,2012 年に改訂第2 版,2017 年に改訂第3 版が刊行され,このたび5 年ぶりに改訂第4 版が刊行されることになりました.第3 版までは,『NiCE 小児看護学概論』『NiCE 小児看護技術』という分冊でしたが,第4 版では編成を見直し,『NiCE小児看護学T 小児看護学概論・小児看護技術』と『NiCE 小児看護学U 小児看護支援論』の2 冊に変更しました.本書『NiCE 小児看護学T 小児看護学概論・小児看護技術』は,「第1 部 小児看護学概論」「第2 部 小児看護技術」の2 部構成とし,小児看護学の基本的な知識と技術を1 冊にまとめ,技術演習の際に1 冊で役立つようにしました.
第3 版刊行からの5 年間で子どもと家族を取り巻く状況は大きく変化しています.少子化の進展,地球温暖化に伴う災害の多発,新興感染症のパンデミックが起こっています.一方で,医療の進歩は著しく,新しい治療法や医療機器の開発,蓄積された研究成果にもとづいたガイドラインの改訂が行われ,小児医療・看護に関連する法律の制定・改正や診療報酬の改定も行われています.
第4 版では,この間の小児を取り巻く社会制度や社会情勢の変化を反映するよう,統計データや関連法規,国の施策等を最新の情報に更新するとともに,より小児看護の全体像を理解しやすいように,下記の通り改訂を行いました.
第T章は,「小児看護とその対象を理解する」とし,「家族」の項を整理し,多様化,複雑化する家族の様相や家族と社会との関係についての記述を追加しました.「第U章 子どもの健康な生活を支える法・制度」を章立てし,「保健統計」「教育と制度」「学校保健」の項を新設しました.また,小児医療と看護の現状を系統的に概説する章として,「第W章 小児医療と小児看護の基本」を新たに設け既存の内容を整理したうえで,「医療安全」の節を立てました.さらに,障害,虐待,心の問題など発達段階別に切り分けにくい健康問題を扱う章として,「第X章 健康問題を抱える子どもと家族への支援」を新設しました.「第Y章 子どもに特徴的な症状と看護」では,「いつもと違う」という項を作りました.
小児看護学を初めて学ぶ学生の皆さんに講義や実習で活用していただくとともに,実践の場で活躍している看護師の方々にも広く活用していただければ幸いです.また,本書に対するご意見やご感想などもぜひお寄せください.
最後になりましたが,本書の企画に賛同してご参加いただいた執筆者の方々,本書の企画から刊行までご尽力くださいました南江堂の皆様に心から感謝いたします.
2021年11月
二宮啓子
今野美紀