臨床光皮膚科学
監修 | : 日本フォトダーマトロジー学会 |
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編集 | : 錦織千佳子/川田暁/森田明理/森脇真一 |
ISBN | : 978-4-524-22608-5 |
発行年月 | : 2021年6月 |
判型 | : B5 |
ページ数 | : 238 |
在庫
定価11,000円(本体10,000円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
光皮膚科学の教育・研究を推進する日本フォトダーマトロジー学会の監修により,現在における光線皮膚科学の臨床実践をまとめた成書.皮膚は体表に露出した臓器であるため,太陽光の影響が大きく,光老化,光線による疾患,光発がん,光防御といった,光線にかかわる知識は皮膚科医が実臨床をおこなう上で必須である.光の皮膚への影響から,光を原因とする疾患のメカニズム・診療実践,光による治療(光線治療,レーザー治療)までを正しく理解できる,皮膚科臨床医必読の書.
総 論
A 太陽光線と皮膚
1 太陽光線
1)可視光線(400〜800 nm)
2)紫外線(1〜400 nm)
3)近赤外線(300〜760 nm)
4)赤外線(800〜1,000 nm)
2 太陽光線の意義
1)体内時計と日光
2)可視光線の作用
3)赤外線の作用
4)紫外線の作用
5)太陽光線と健康
6)紫外線とビタミンD
7)疾患と太陽光線
8)日光と近視
9)非可視光線の役割
3 光生物学
1)光物理学
2)光化学
3)分光法
4)光増感
5)分子および細胞に対する紫外線照射効果
6)環境光生物学
7)光医学
8)紫外線放射線光生物学
9)視覚
10)光形態形成
11)光運動
12)光合成
13)生物発光
4 太陽光線と皮膚:マクロの変化
1)紫外線と皮膚:光が皮膚の細胞に届くまで
2)紫外線紅斑と最少紅斑量(MED)
3)紫外線に対する生体の防御機構
4)紫外線によるビタミンD3の活性化
5)各波長域別光線による皮膚反応
B 紫外線による皮膚への生物作用:急性および慢性の変化
1 紫外線による急性炎症:細胞生物学的,分子生物学的観点から
1)紫外線紅斑の発生機序
2)紫外線紅斑を引き起こす化学伝達物質
2 紫外線免疫
3 分子レベルでの損傷と修復
1)損傷
2)DNA修復
4 紫外線照射による慢性の変化(光老化):臨床面から
5 紫外線と発がん
1)紫外線特異的変異:UV signature mutation
2)酸化的DNA 損傷
3)炎症と皮膚がん
4)免疫抑制と皮膚発がん
5)紫外線発がんにおける薬剤の関与
6)人工光源のヒトへの影響
7)紫外線皮膚発がんにおける予防・治療
6 光老化の基礎:しみ,しわの形成メカニズム
1)光老化皮膚の特徴
2)光老化皮膚におけるしみの形成
3)光老化皮膚の表皮および真皮の特徴
C 可視光線・近赤外線による皮膚への生物作用
1 可視光線の皮膚への作用
1)可視光線の医学的応用
2)可視光線による皮膚のアンチエイジング治療
3)可視光線による光老化促進
4)可視光線の眼への作用
2 赤外線の皮膚への作用
1)日常生活における赤外線
2)赤外線の医学的応用
3)赤外線による皮膚のアンチエイジング作用
4)近赤外線による光老化促進
5)近赤外線の眼への作用
D 紫外線・可視光線の眼に対する生物作用
1)眼の光透過性
2)紫外線,可視光線の照射に起因する眼疾患
3)近視
各 論
A 光線過敏症の臨床的特徴とアプローチ
1 分類:真の光線過敏症と日光によって増悪する疾患
B 疾患各論
1 薬剤による光線過敏症
2 日光蕁麻疹
3 多形日光疹
4 chronic actinic dermatitis
5 ポルフィリン症総論
6 ポルフィリン症各論
A.先天性赤芽球性ポルフィリン症(CEP)
B.赤芽球性プロトポルフィリン症1型(EPP1)
C.赤芽球性プロトポルフィリン症2型(EPP2)
D.X 連鎖赤芽球性プロトポルフィリン症(XLEPP)
E.晩発性皮膚ポルフィリン症(PCT)
F. 肝性赤芽球性ポルフィリン症(HEP)
G. 急性間欠性ポルフィリン症(AIP)
H. アミノレブリン酸脱水酵素欠損性ポルフィリン症(ALADP)
I. 多様性ポルフィリン症(VP)
J. 遺伝性コプロポルフィリン症(HCP)
7 色素性乾皮症(XP)
8 Cockayne 症候群
9 紫外線高感受性症候群(UVSS)
10 硫黄欠乏性毛髪発育異常症(TTD)
11 種痘様水疱症
12 光線によって悪化する疾患
A.ペラグラ
B.全身性エリテマトーデス(SLE)
C 遮光対策とサンスクリーン剤
1 遮光の種類と方法
2 日常生活における遮光の基本
3 外用による遮光,サンスクリーン剤
4 サンスクリーン剤の評価とその方法
5 サンスクリーン剤の副作用と使用上の注意
6 遮光とビタミンDのバランスの取り方
D 光線を用いた治療
1 皮膚疾患に対する光線療法の歴史と未来
2 PUVA
3 ナローバンドUVB
4 エキシマライト
5 UVA1
6 光線力学療法(PDT)