TKA/UKAの匠【Web動画付】
思考と技巧
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共著 | : 平中崇文/浜口英寿 |
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ISBN | : 978-4-524-21469-3 |
発行年月 | : 2025年3月 |
判型 | : A4判 |
ページ数 | : 330 |
在庫
定価16,500円(本体15,000円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
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孤軍奮闘するドクターへ,2人のトップサージャンがTKA,UKAの全テーマを忖度なしに徹底的に解説します.手術の難所を突破するための独自のテクニック・コツを,考え方や裏付けとともにご紹介.2人の匠の技がポイント動画付きで丸ごと味わえて,違いを比較しながら読み進めることもできます.ナビやロボットがなくても自信をもって手術に臨めます.
第1章 手術の前に
@TKAとUKAの適応の考え方
Aアライメントと機種選択
B膝の手術が決まるまで
第2章 TKA
Dr. Hiranaka
@機種の特徴と選択
A術前計画
B手術体位
Cアプローチ:皮切と展開
D骨切りのコツ
E軟部組織の処理のコツ
Fインプラント挿入のコツ
Gアライメント調整のコツ
H縫合・術後管理のコツ
I術中トラブル・ピットフォールへの対応
J難渋症例への対応
Kこだわりの道具
Dr. Hamaguchi
@機種の特徴と選択
A術前計画
B手術体位
Cアプローチ:皮切と展開
D骨切りのコツ
E軟部組織の処理のコツ
Fアライメント調整のコツ
G縫合・術後管理のコツ
H術中トラブル・ピットフォールへの対応
I難渋症例への対応
Jこだわりの道具
第3章 UKA
Dr. Hiranaka
@術前計画
A手術体位
Bアプローチ:皮切と展開
Cインプラント設置への手順とコツ
D縫合・術後管理のコツ
E術中トラブル・ピットフォールへの対応
F境界症例への対応
G外側UKAの手技とコツ
Dr. Hamaguchi
@機種の選択
A術前計画
B手術体位
Cアプローチ:皮切と展開
Dインプラント設置への手順とコツ
E縫合・術後管理のコツ
F術中トラブル・ピットフォールへの対応
G境界症例への対応
第4章 術後管理
@合併症対策
A.TKA・UKAに共通の合併症
B.TKA特有の合併症
C.UKA特有の合併症
ゆるみ,骨折,ベアリング脱転,外側型OA進展,感染
術後前方インピンジメント
fixed型UKAのedge loadingとポリエチレン摩耗
AUKAからTKAへの再置換のコツ
B後療法のコツ
A.疼痛対策
B.リハビリテーションのコツ
【動画】
第2章 TKA
Dr.Hiranaka
Cアプローチ:皮切と展開
動画1 under vastus approach for TKA
D骨切りのコツ
動画2 TKAのプレノッチ
H縫合・術後管理のコツ
動画3 under vastus approach の縫合
Dr.Hamaguchi
D骨切りのコツ
動画4 大腿骨前方の骨切りのコツ
動画5 膝窩筋腱を保護するコツ
E軟部組織の処理のコツ
動画6-a 4の字脛骨脱臼のコツ
動画6-b 脛骨骨棘を後方までとるコツ
動画7 空キックで完全伸展させるコツ
Fアライメント調整のコツ
動画8-a 膝の屈伸軸を探るコツ
動画8-b Akagi's lineと屈伸軸が一致
I難渋症例への対応
動画9 滑膜・関節包切除のコツ
Jこだわりの道具
動画10 Curved Gap Gaugeによるすきま測定
第3章 UKA
Dr. Hiranaka
Bアプローチ:皮切と展開
動画11 under vastus approach for UKA
動画12 patella auto lock
Cインプラント設置への手順とコツ
動画13 OUKA下垂ではストレスがかかっている
動画14 半月板切除
動画15 エンドポイント
動画16 骨セメンティング(吸引2)
動画17 カッコいいベアリングの入れ方
「早速ですが,TKAとUKAの本を一緒に執筆しませんか?」.平中先生からの突然のメールでした.「多少の偏りがあっても,一貫したphilosophyのもとで手術が行われていることを伝えたい」ので,多数の分担著書ではなく2人で書きましょうと.「孤軍奮闘しているドクターたちへ,語りかけるように,初心者の迷いが晴れるような」,2人の熱い気持ちを綴りましょうと.「次世代のために何かを残しませんか」というお誘いに,浜口が諸手を挙げて乗っからせていただいて出来上がったのがこの凜とした書名の本書です.
本書の最大の特徴は,同じテーマを2人が独立して執筆した点にあります.多分,世界にも類を見ない企画だと思います.ページ数の関係から分担執筆の項目もありますが,そこにはできるだけお互いのコメントを付記しています.テーマ以外の事前のすり合わせなどは行っていませんので,ガチで忖度なしで二人の意見が正反対! という所があるかもしれません.そのような場合も,お互いなぜそう考えるかという理由が説明されているはずですので,どちらが「正しいか」ではなく「どう違うか」を皆さんで消化吸収していただければと思います.
われわれが本書に託するイメージは,経験と自信が少しだけ足りないドクターの傍らに寄り添う仮想指導医です.全国の関節外科医が指導者や環境に恵まれているわけではありませんし,そうそう頻回にオペ見学に行けるわけでもありません.本書は,そんなドクターが抱えている不安や心配を受け止めたうえで,「大丈夫,こうしてみようか」というvirtualな平中先生や浜口を感じていただけるような作りになっています.距離感の近さを感じてみてください.平中先生と浜口の医師経験年数を合わせると70年間を超えます.1人の医師が一生かかっても経験できない内容と量を,ギュッと1冊にして皆さんにお届けいたします.
私にとって本書は「遺言」だと思っています.膝関節外科医を志してからのほとんどを1人きりでやってきましたから,私の手技や考え方を,そばで見て引き継いでくれるドクターがいないのです.日本のどこかの病院の本棚に本書があって,誰かが見てくれて,私の追体験をしてくれるとしたら…と想像すると何だか少し嬉しくなります.このような機会を与えてくださった平中先生と,南江堂編集部の方々ともうお1人,感謝をお伝えしたい方は阪和人工関節センター総長の格谷義徳先生です.私が勝手に「お師匠」として尊敬している格谷先生は,同門でもない私に今までたくさんの教えを授けてくださいました.また,本書を書くにあたり,先生の素晴らしいご著書のシリーズ(阪和人工関節センター TKAマニュアル,メジカルビュー社)を読み込んで随所で参考にさせていただきました.深く感謝申し上げます.
では,ラストの平中先生の熱い「あとがき」まで皆さんとご一緒できることを楽しみにしております.
2024年8月吉日
少し秋が感じられた札幌から 浜口英寿
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