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病態・治療論[5] 内分泌・代謝疾患改訂第2版
![病態・治療論[5] 内分泌・代謝疾患改訂第2版](https://d1gwi3e1mfwx7l.cloudfront.net/img/goods/L/9784524211951.jpg)
編集 | : 能登洋/林直子 |
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ISBN | : 978-4-524-21195-1 |
発行年月 | : 2025年2月 |
判型 | : B5判 |
ページ数 | : 264 |
在庫
定価2,860円(本体2,600円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
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専門基礎分野において疾病の病態・診断・治療を学ぶためのテキストシリーズ(全14冊)の内分泌・代謝疾患編.医師と看護師の共同編集により,看護学生に必要な知識を網羅.さまざまな症状を理解できる,診断の進め方・考え方がわかる,臨床看護に結びつく知識が得られる,の3点を重視して構成している.今改訂では各種情報を更新したほか,内分泌疾患の患者への看護,代謝疾患の患者への看護を概説する項目を追加した.
本書で用いた主な略語
序章 なぜ内分泌・代謝疾患について学ぶのか
1 医師の立場から
2 看護師の立場から
第T章 内分泌・代謝の機能と障害
1 内分泌とは,代謝とは
1 ホルモン
コラム▶自動車の運転にたとえると…(その1)
コラム▶自動車の運転にたとえると…(その2)
コラム▶自動車の運転にたとえると…(その3)
コラム▶自動車の運転にたとえると…(その4)
2 内分泌・代謝
コラム▶自動車の運転にたとえると…(その5)
2 内分泌・代謝器官の構造と機能
1 視床下部・下垂体
2 甲状腺
もう少しくわしく▶潜在性甲状腺機能亢進症,潜在性甲状腺機能低下症
3 副甲状腺
4 副腎
5 性腺
6 膵臓・消化管
コラム▶インスリンの作用を鍵にたとえると…
7 心臓・脂肪組織・胎盤
7—1 心臓
7—2 脂肪組織
7—3 胎盤
8 肝臓・腎臓(代謝)
第U章 内分泌・代謝疾患の診断・治療
1 症状・徴候からの診断過程
1 全身性の症状・徴候
2 体型上の症状・徴候
3 頭頸部の症状・徴候
4 循環器系の症状・徴候
5 腹部・消化器系の症状・徴候
6 四肢の症状・徴候
7 皮膚の症状・徴候
8 尿・性器の症状・徴候
もう少しくわしく▶カテコラミンとコルチコイド
9 神経・精神の症状・徴候
2 検査
1 どのように検査をしていくか
2 どのような検査があるか
3 内分泌・代謝検査の解釈
臨床で役立つ知識▶血糖自己測定(SMBG)
もう少しくわしく▶そのほかの糖代謝系の検査
臨床で役立つ知識▶耐糖能異常
3 治療
1 内分泌・代謝疾患の治療法
2 内分泌・代謝疾患の基本的治療
4 内分泌疾患の患者への看護
1 内分泌疾患の患者の特徴
2 内分泌疾患の治療を行う患者への支援
3 内分泌疾患の患者への心理・社会的援助
5 代謝疾患の患者への看護
1 代謝疾患の患者の特徴
2 代謝疾患の治療を行う患者への支援
コラム▶糖尿病患者を対象とする看護専門外来
3 代謝疾患の患者への心理・社会的援助
コラム▶多職種チームで行う肥満症の外科手術における看護
第V章 内分泌疾患 各論
1 視床下部・下垂体疾患
1 汎下垂体機能低下症
2 副腎皮質刺激ホルモン単独欠損症
3 成長ホルモン分泌不全性低身長症,成人成長ホルモン分泌不全症
4 巨人症,先端巨大症
5 プロラクチノーマ
6 クッシング病
7 尿崩症
8 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
9 下垂体腫瘍
10 リンパ球性下垂体炎,IgG4関連下垂体炎
11 中枢性摂食異常症
2 甲状腺疾患
1 バセドウ病
2 プランマー病
3 亜急性甲状腺炎
4 急性化膿性甲状腺炎
5 慢性甲状腺炎(橋本病)
6 無痛性甲状腺炎
7 甲状腺眼症
8 甲状腺腫瘍
9 薬剤性甲状腺機能異常
10 非甲状腺疾患における甲状腺機能異常
11 甲状腺クリーゼ
12 粘液水腫性昏睡
3 副甲状腺疾患とカルシウム代謝異常
1 副甲状腺機能亢進症
2 副甲状腺機能低下症
3 偽性副甲状腺機能低下症
4 副甲状腺がん
5 悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症
6 骨粗鬆症
7 骨軟化症・くる病
4 副腎疾患
1 副腎クリーゼ
2 原発性副腎皮質機能低下症
コラム▶合成ステロイド薬に注意
3 原発性アルドステロン症
もう少しくわしく▶過剰なアルドステロンはどこから?
4 クッシング症候群
5 褐色細胞腫
臨床で役立つ知識▶褐色細胞腫でなぜ高血糖?
もう少しくわしく▶薬物療法の注意
6 副腎偶発腫
7 先天性副腎過形成
5 性腺疾患 辻本哲郎
1 男性性腺機能低下症
2 女性性腺機能低下症
3 多囊胞性卵巣症候群(PCOS)
4 思春期早発症
6 その他の疾患
1 多発性内分泌腫瘍症(MEN)
2 神経内分泌腫瘍(NEN)
第W章 代謝疾患 各論
1 代謝にかかわる疾患
1 糖尿病
もう少しくわしく▶インスリノーマ
コラム▶糖尿病におけるスティグマとアドボカシー活動について
2 脂質異常症
3 肥満症・メタボリックシンドローム
4 高尿酸血症・痛風
2 栄養にかかわる疾患
1 ビタミン欠乏症と過剰症
2 アルコール性ケトアシドーシス
3 その他の疾患
1 ヘモクロマトーシス
2 先天性銅代謝異常症
3 アミロイドーシス
【はじめに】
本書の初版上梓からおよそ5年が経ちました.この間における内分泌・代謝領域での大きな変動は,新型コロナウイルス感染症(COVID‒19)パンデミック(コロナ禍)による生活習慣や診療への影響や,糖尿病・肥満症の新治療が続出していることです.同時に,チーム医療・地域包括ケアを担う一員としての看護師の役割も重要性を増しています.
COVID‒19パンデミックによって生活習慣が激変したことは言を俟たず,その変化は現在も残存しています.代謝疾患は生活習慣の影響を受けやすく,実際,COVID‒19パンデミックに伴って病状が悪化したり肥満者が増加したりしたことが報告されました.また,マスク着用(特に院内)の徹底によって顔貌がわかりにくくなり,内分泌疾患の皮膚所見を見落としてしまうリスクも増加しています.薬剤に関しては,糖尿病・肥満症の治療薬が次々と新出したことが特筆に値します.肥満症の治療オプションが増えたことは診療において大きな進歩でしょう.本書では,内分泌疾患の症状・所見の特徴がわかる図を多数掲載し(第V章「内分泌疾患 各論」),また新しい治療法や治療薬を解説しています(第W章1節「1.糖尿病」,「3.肥満症・メタボリックシンドローム」).
いかなる診断・治療も看護師の包括的支援があって実を結ぶものです.医療・看護の対象は検査値ではなく患者です.前版同様に,本書は看護学生を主な対象とし,内分泌・代謝疾患の病態と治療の基礎知識を基盤に患者の療養生活を支える看護を学ぶことを目標としていますが,看護学生だけでなく新卒看護師や看護教育者にも活用できるように工夫しています.上記社会情勢も勘案し,患者中心の個別化医療を実践するために診療目的・考え方・患者教育/支援という看護と臨床とのつながりを重視した実地的切り口から解説をしているのが特長です.さらに今版では,看護師による実践の場での具体的なケア内容に関する解説の項(第U章4節「内分泌疾患の患者への看護」,5節「代謝疾患の患者への看護」)を新設しました.この点でも一層実用性の高い教科書となっています.
いままで以上に,本書の活用によって医療・看護の質と安全の向上や内分泌・代謝疾患を有する患者のセルフマネジメント力の維持・向上が達成できることを改めて願っております.
2025年1月
能登 洋
林 直子
【初版の序】
生活習慣の変化や高齢者の急増に伴い内分泌・代謝疾患(特に糖尿病)の患者数は増えており,医療・看護そして社会におけるその重要度も以前より高まってきています.内分泌・代謝疾患は一般に全身性疾患であり生涯にわたる慢性的疾患であるため,看護師にはチーム医療・包括医療を担う一員として患者の身体的状態を適確に理解し,適切な治療・ケアを遂行できるように知識と経験を幅広く習得することが一層求められています.実際,生活習慣病の管理・予防には医師のみならず看護師をはじめとする多職種による介入が有効であることが実証されており,特に心理的ケアにおける看護師の役割が大きいことも報告されています.内分泌・代謝領域では検査を多用しますが,医療・看護の対象は検査値ではなく患者であることは論を待ちません.本書は看護学生を主な対象とし,内分泌・代謝疾患の病態と治療の基礎知識を基盤に患者の療養生活を支える看護を学ぶことを目標としています.
本書は単なる知識の伝授ではなく患者中心の個別化医療を実践するために診療目的・考え方・患者教育/支援という看護と臨床とのつながりを重視した実地的切り口から解説をしているのが特長です.そのために図表を多く取り入れることですっきりとわかるように工夫しています.また,新しい検査や治療薬が次々と開発されていますので,最新の診療ガイドラインの推奨内容を取り入れて実臨床にすぐに適応できるようになっています.この点では看護学生だけでなく新卒看護師や看護教育者にも活用できるように配慮して
います.
本書が看護学生だけでなく看護に携わる多くの方々の道標となり,医療・看護の質と安全の向上や内分泌・代謝領域の患者のセルフマネジメント力の維持・向上にもつながることを祈念しております.
2019 年3 月
能登 洋
林 直子
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