教科書

看護学テキストNiCE

病態・治療論[1] 病態・治療総論改訂第2版

編集 : 石松伸一/林直子/鈴木久美
ISBN : 978-4-524-21139-5
発行年月 : 2025年3月
判型 : B5判
ページ数 : 328

在庫あり

定価3,080円(本体2,800円 + 税)


  • 商品説明
  • 主要目次
  • 序文

専門基礎分野において疾病の病態・診断・治療を学ぶためのテキストシリーズ(全14冊)の病態・治療総論編の改訂版.2〜14巻で学ぶ病態・診断・治療のベースとなる知識を,豊富な図と平易な文章でわかりやすく解説.看護基礎教育から卒後の臨床までを支える礎となる一冊. 今改訂では,最新情報に基づき情報更新を行ったほか,近年のトピックスを追加した.

序章 病態・治療論を学ぶにあたって
1 看護基礎教育課程で病態・治療論を学ぶ意義
 A.医師の立場から
 B.看護師の立場から
2 日本の医療の現状とこれからのあり方
第�T章 病態・疾病
1 疾病とは
 1疾病の概念
 2疾病の分類
 A.発症の仕方による分類
 B.国際統計上の分類
 C.病理・組織学的な分類
 D.発症原因による分類
2 基本的な病変・病態とその機序
 1細胞障害と代謝障害
 A.細胞障害
 B.代謝障害
 2遺伝子異常
  コラム “優性”遺伝と“劣性”遺伝
 3循環障害
 4免疫反応と免疫異常
 5炎症
 6感染症(寄生)
 7腫瘍
 8外傷
 9中毒
第�U章 診断
1 診断の基本
 1診断,臨床推論
 A.診断とは
 もう少しくわしく 指定難病と医療費助成
 B.診断の手順
 C.臨床推論
コラム 後医は名医⁉
コラム トリアージとは
 2問診
 3バイタルサイン
 A.バイタルサインとは
 B.意識
 C.体温
 D.血圧
 臨床で役立つ知識 マンシェットの大きさ・巻き方による測定値への影響
 E.心拍数,脈拍数
 臨床で役立つ知識 比較的徐脈
 F.呼吸数,SpO2
 4身体診察(フィジカルアセスメント)
 5検査
 6経過観察
2 主な症状・徴候の診断の実際
 1発熱
 2倦怠感
 3意識障害
 臨床で役立つ知識 「患者の様子が何かおかしくて……」
 4頭痛
 5めまい
 6胸痛
 7呼吸困難,息切れ
もう少しくわしく 「アシデミア/アルカレミア」と「アシドーシス/アルカローシス」の違い
 8咳嗽
 9動悸,頻脈
 10腹痛
 11悪心・嘔吐
 12下痢
 13吐血・下血
コラム 吐血と喀血は別もの
 14背部痛
 15関節痛,関節炎
 16しびれ
 17浮腫
 18不眠
第�V章 検査
1 検査概論
 1検査の目的と進め方
 2安全の確保と事故防止
 3検査結果の評価指標
 A.基準値
 B.臨床判断値
 C.感度と特異度
 4検査結果に影響を及ぼす因子
 A.生理的変動要因
 B.誤差
 5検査結果の判断の仕方
 6各種検査の概要
 A.検体検査
 B.微生物学的検査
 コラム 常在菌と日和見感染
 C.病理検査
 D.遺伝子検査
 E.生理学的検査
 F.画像検査
 G.内視鏡検査
 H.感覚機能の検査
 I.摂食・嚥下機能の検査
   7迅速・簡便な検査の活用
2 検査各論
 1検体検査各論
 A.尿検査
 B.便検査
 C.血液学的検査
 D.血液生化学検査
 もう少しくわしく 血清タンパク
 E.腫瘍マーカー
 F.ホルモン検査
 もう少しくわしく 経口ブドウ糖負荷試験
 G.免疫検査
 H.骨髄検査
 I.喀痰検査
 J.穿刺液検査
 K.胃液・十二指腸液検査
 2微生物学的検査各論
 A.細菌検査
 コラム 感染症の検査
 B.病原体遺伝子検査(病原体核酸検査)
 3病理検査各論
 A.組織診断
 もう少しくわしく 脱水置換
 B.細胞診断
 4遺伝子検査各論
 A.遺伝子の構造と機能
 B.遺伝子・染色体の異常とメンデル遺伝の形式
 C.遺伝子関連検査
 コラム 抗がん薬の選択に用いられる遺伝子解析
 臨床で役立つ知識 遺伝カウンセリングとは
 5生理学的検査各論
 5—1循環器系の検査
 A.心電図検査
 もう少しくわしく アーチファクトと対策
 もう少しくわしく 心肺運動負荷試験
 B.心臓超音波検査
 C.頸動脈超音波検査
 D.血圧脈波検査
 E.血流依存性血管拡張反応
   5—2呼吸器系の検査
 A.呼吸機能検査
 B.血液ガス分析
 C.睡眠時無呼吸検査
 もう少しくわしく 持続気道陽圧療法
 5—3脳・神経系の検査
 A.脳波検査
 B.筋電図検査
 C.神経伝導検査
 6画像検査各論
 A.カテーテル検査(血管造影検査)
 B.X 線検査
 もう少しくわしく X 線と被曝
 C.CT 検査
 D.MRI 検査
 コラム 強い磁力の落とし穴に要注意!
 E.核医学検査
 F.超音波検査
 7内視鏡検査各論
 A.上部消化管内視鏡検査
 B.下部消化管内視鏡検査
 臨床で役立つ知識 鎮静に伴う偶発症
 C.ポリペクトミー/内視鏡的粘膜切除術
 D.内視鏡的粘膜下層剝離術
 E.内視鏡的逆行性膵胆管造影
 F.超音波内視鏡検査,超音波内視鏡下生検
 コラム 超音波内視鏡を用いた胆道ドレナージ
 G.カプセル内視鏡検査
 H.ダブルバルーン内視鏡検査(小腸鏡検査)
 コラム 腹腔鏡・内視鏡合同手術
第�W章 治療
1 治療概論
 1治療の観点
もう少しくわしく リハビリテーション
コラム ヒポクラテスと医師の倫理
 2治療の分類
コラム 伝統的治療
コラム 代替医療
 A.内科的治療と外科的治療
 B.保存的治療と侵襲的治療
 3治療の選択
2 治療各論
 1手術療法
 A.外科手術,鏡視下手術
 コラム クロイツフェルト‒ヤコブ病
 臨床で役立つ知識 鏡視下手術のメリットとデメリット
 もう少しくわしく 拡大手術と縮小手術
 コラム 治療方針の検討
もう少しくわしく 周術期看護を担うための重要な知識
B.画像診断的手法を応用した治療
臨床で役立つ知識 IVR にかかわる看護師の役割
もう少しくわしく 菌血症
臨床で役立つ知識 IVR の禁忌
C.脳血管領域・心臓血管領域のカテーテル治療
もう少しくわしく 虚血性心疾患
もう少しくわしく 慢性血栓塞栓性肺高血圧症
D.ロボット支援手術
2放射線療法
臨床で役立つ知識 がんの放射線療法を受ける患者への看護
3薬物療法
コラム 副作用が主作用となることがある?
もう少しくわしく 治療薬物濃度モニタリング
コラム 舌下錠は飲み込んで服用してもよい?
コラム サリドマイド薬害事件
コラム ソリブジン薬害事件
4免疫療法
臨床で役立つ知識 BCG
5遺伝子治療
コラム ゲルシンガー事件
6輸血療法
7輸液療法
8栄養療法
臨床で役立つ知識 禁忌の食品
もう少しくわしく 経鼻胃管の挿入位置の確認方法
もう少しくわしく 経皮内視鏡的胃瘻造設術に用いるカテーテルの固定具
コラム 栄養サポートチーム
9生活指導
10蘇生法
コラム 善きサマリア人の法
3 麻酔
1麻酔の基本
A.麻酔とは
コラム 麻酔の歴史
コラム 鎮静について
もう少しくわしく 周術期の患者の安全を守る
コラム マルチモーダル麻酔法
コラム MAC 監視下鎮静管理
2麻酔の分類・投与方法
A.全身麻酔
B.区域麻酔
C.麻酔時の緊急対応
3麻酔の周術期管理
A.術前評価
コラム 周術期禁煙の勧め
B.術中管理
臨床で役立つ知識 タイムアウト
コラム 呼吸のモニタリング(ETCO2の測定)
C.術後管理
4各種麻酔薬,作用機序,注意点
4—1全身麻酔に使われる薬剤
A.オピオイド(鎮痛薬)
臨床で役立つ知識 患者の自己調節による疼痛コントロール
B.静脈麻酔薬
もう少しくわしく ベンゾジアゼピン系薬剤の拮抗薬
C.吸入麻酔薬
D.筋弛緩薬
4—2局所麻酔薬
4—3そのほかの麻酔薬
5 鎮静と麻酔のレベル
A.鎮静と麻酔
B.鎮静と麻酔の目的
C.鎮静と麻酔レベルの定義
D.鎮静の実際
E.鎮静にかかわるスタッフに求められる資質
第�X章 臨床看護学・医学の基盤となる知識
1 医療における倫理
コラム ハンセン病と患者の隔離政策
コラム 優生保護法と強制不妊手術
2 インフォームド・コンセント,意思決定
3 感染対策
4 放射線防護・抗がん薬曝露対策
5 医療安全
6 移植に関する事項

医療分野において,人体の生理学的な機序や基本的な仕組みは,時代が変わっても大きく変わることはありません.しかし,地球環境の変化,社会的な情勢や技術革新に伴い,医療が直面する課題や提供方法は日々変化しています.たとえば,超高齢社会のさらなる進展,新規感染症の脅威,新しい治療法の導入などが挙げられます.とくに近年では,新型コロナウイルス感染症(COVID—19)が世界中で猛威をふるい,エビデンスの蓄積,社会への情報提供やワクチン開発と普及など,医療行政・産業界・医療界が連携して臨機応変に医療提供体制を構築する重要性が浮き彫りとなりました.このような変化に対応し続けるために,医療従事者には常に学び続けることが求められています.  本書は,病態や治療の基礎知識を体系的に学ぶための入門書であり,皆さんが医療の世界にスムーズに入り込めるようサポートすることを目指しています.
 今回の改訂では,初版の刊行から今日までの間に医療に関する技術や制度などの社会的背景が変化したことを受け,最新の知識とデータに基づいて情報を更新しました.
 また,序章「2 日本の医療の現状とこれからのあり方」では,医療提供体制の変化や社会的情勢を反映し,医療現場が抱える課題について内容を追加し,さらに深く掘り下げて解説しています.具体的には,超高齢社会における課題とその取り組みや,新型コロナウイルス感染症の影響を受けた世界規模での視点など,未来の医療を考えるうえで重要なテーマを取り上げました.
 さらに,第�W章「第2節 治療各論」には「5 遺伝子治療」の項目を加えました.遺伝子治療は近年急速に発展している治療法であり,これまでの治療手段を大きく変える可能性を秘めています.本項目では,その基本的な概念から臨床での活用までを解説しました.
 この改訂作業にご協力いただいた執筆者の皆さまに深く感謝申し上げます.
 看護学生の皆さんにとって,病態・治療論を学び始めることは新しい医療の世界への第一歩です.これまで触れたことのない専門的な知識に戸惑うこともあるでしょう.しかし,それは皆さんがこれから成長し,多くの人々を支える力を身につけるための大切な過程です.本書を通じて,基礎をしっかりと学び,自信をもって次のステップに進んでいただければと思います.医療従事者は人を癒し,社会を支え,安心を与える使命があります.本書が医療従事者を目指すあなたの学びを支え,患者さんと社会により良い医療を提供するための一助となれば幸いです.

2024年12月
石松 伸一
林  直子
鈴木 久美

9784524211395