ネッター解剖学カラーリングテキスト原書第3版
監訳 | : 相磯貞和 |
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翻訳 | : 今西宣晶 |
ISBN | : 978-4-524-20464-9 |
発行年月 | : 2025年1月 |
判型 | : A4変判 |
ページ数 | : 400 |
定価3,960円(本体3,600円 + 税)
- 商品説明
- 主要目次
- 序文
あのネッターの図版に“色を塗って覚える”テキスト.骨・筋・神経から各臓器にわたって機能解剖と解剖生理および臨床関連の要点解説を読みながら色の指示のもと塗ってゆく構成. 改訂版では,新たに「臨床事項」や「章末問題・解答」が追加.解剖学学習において目からウロコが落ちること間違いなし!
第1章 はじめに
1.1 解剖学用語
1.2 人体の断面と位置に関する用語
1.3 運動
1.4 細胞
1.5 上皮組織
1.6 結合組織
1.7 骨格
1.8 関節
1.9 滑膜性の連結(狭義の関節)
1. 10 筋肉
1. 11 神経系
1. 12 皮膚
1. 13 体腔
復習問題・解答
第2章 骨格系
2.1 骨の構造と分類
2.2 頭蓋の外観の構造
2.3 頭蓋の内部の構造
2.4 下顎骨と顎関節
2.5 脊柱
2.6 頸椎と胸椎
2.7 腰椎,仙椎,尾椎
2.8 胸郭
2.9 脊椎の関節と靱帯
2. 10 上肢帯と上腕
2. 11 肩関節
2. 12 前腕と肘関節
2. 13 手根および手
2. 14 手根および指の関節と運動
2. 15 下肢帯
2. 16 股関節
2. 17 大腿骨と下腿骨
2. 18 膝関節
2. 19 足根骨と足の骨
2. 20 足根関節と足の関節
復習問題・解答
第3章 筋系
3.1 顔面表情筋
3.2 咀嚼筋
3.3 外眼筋
3.4 舌と口蓋の筋肉
3.5 咽頭および嚥下時の筋肉
3.6 喉頭と発生の内在筋
3.7 頸部の筋肉
3.8 椎前筋
3.9 背部の浅層と中間層の筋肉
3. 10 深背筋(固有背筋)
3. 11 胸壁の筋肉
3. 12 前腹壁の筋肉
3. 13 男性の鼡径部の筋肉
3. 14 後腹壁の筋肉
3. 15 骨盤の筋肉
3. 16 会陰の筋肉
3. 17 肩後面の筋肉
3. 18 肩前面の筋肉
3. 19 上腕の筋肉
3. 20 橈尺関節の回内,回外運動
3. 21 前腕前面の筋肉
3. 22 前腕後面の筋肉
3. 23 手の内在筋
3. 24 上肢の筋肉のまとめ
3. 25 殿部の筋肉
3. 26 大腿後面の筋肉
3. 27 大腿前面の筋肉
3. 28 大腿内側の筋肉
3. 29 下腿の前面および外側の筋肉
3. 30 下腿後面の筋肉
3. 31 足の内在筋
3. 32 下肢の筋肉のまとめ
復習問題・解答
第4章 神経系と感覚器
4.1 神経の構造
4.2 神経膠細胞
4.3 シナプスの種類
4.4 脳
4.5 皮質の連結
4.6 正中矢状面と脳底の解剖
4.7 大脳基底核
4.8 大脳辺縁系
4.9 海馬
4. 10 視床
4. 11 視床下部
4. 12 小脳
4. 13 脊髄 T
4. 14 脊髄 U
4. 15 脊髄神経と末梢神経
4. 16 皮膚分節知覚帯
4. 17 脳室
4. 18 クモ膜下腔
4. 19 自律神経系の交感神経系
4. 20 自律神経系の副交感神経系
4. 21 腸管神経系
4. 22 脳神経
4. 23 視神経系 T
4. 24 視神経系 U
4. 25 聴覚と平衡覚 T
4. 26 聴覚と平衡覚 U
4. 27 味覚と嗅覚
4. 28 頸神経叢
4. 29 腕神経叢
4. 30 腰神経叢
4. 31 仙骨神経叢
復習問題・解答
第5章 心臓血管系
5.1 血液の組成
5.2 概要
5.3 心臓 T
5.4 心臓 U
5.5 心臓 V
5.6 心臓 W
5.7 動脈,毛細血管,静脈の構造
5.8 頭頸部の動脈
5.9 頭部の動脈
5. 10 脳の動脈
5. 11 頭頸部の静脈
5. 12 上肢の動脈
5. 13 下肢の動脈
5. 14 胸(下行)大動脈および腹大動脈
5. 15 消化管の動脈
5. 16 骨盤と会陰部の動脈
5. 17 胸部の静脈
5. 18 腹骨盤腔の静脈
5. 19 門脈大静脈吻合
5. 20 上肢の静脈
5. 21 下肢の静脈
5. 22 出生前後の血液循環
復習問題・解答
第6章 リンパ系:リンパ管とリンパ器官
6.1 概要
6.2 自然免疫
6.3 獲得免疫
6.4 胸腺と骨髄
6.5 脾臓
6.6 扁桃,気管支関連リンパ系組織,虫垂・腸管関連リンパ系組織,および粘膜関連リンパ系組織
6.7 臨床的な観点からみたリンパ系
復習問題・解答
第7章 呼吸器系
7.1 概要
7.2 鼻腔と鼻咽頭
7.3 副鼻腔
7.4 咽頭口部,咽頭喉頭部および喉頭
7.5 気管と肺
7.6 呼吸のしくみ
復習問題・解答
第8章 消化器系
8.1 概要
8.2 口腔
8.3 歯
8.4 咽頭および食道
8.5 腹膜腔と腸間膜
8.6 胃
8.7 小腸
8.8 大腸
8.9 肝臓
8. 10 胆嚢と膵臓外分泌腺
復習問題・解答
第9章 泌尿器系
9.1 概要
9.2 腎臓
9.3 ネフロン
9.4 腎尿細管の機能
9.5 膀胱と尿道
復習問題・解答
第10章 生殖器系
10. 1 女性生殖器系の概要
10. 2 卵巣と卵管
10. 3 子宮と腟
10. 4 月経周期
10. 5 女性乳房
10. 6 男性生殖器系の概要
10. 7 精巣と精巣上体
10. 8 男性尿道と陰茎
復習問題・解答
第11章 内分泌系
11. 1 概要
11. 2 視床下部と下垂体
11. 3 下垂体
11. 4 甲状腺と副甲状腺
11. 5 副腎
11. 6 膵臓
11. 7 思春期
11. 8 消化器系のホルモン
復習問題・解答
索引
人体解剖は,魅力的かつ複雑なテーマであり,すべての人にとって興味深いものです.解剖学の学習は難しいものではなく,本来は楽しく勉強できるはずです.本書『ネッター解剖学カラーリングテキスト』により,シンプルかつ体系的に,そして楽しく人体解剖学を学ぶことができます.このカラーリングテキストは,あらゆる年齢層の学生を対象としたもので,必要なのは好奇心だけです!
本書に収められている図は,有名なFrank H. Netter 氏によって描かれた図をまとめた『ネッター解剖学アトラス』を土台としています.『ネッター解剖学アトラス』は,世界で最も広く使われている解剖学図譜で,18か国語に翻訳されており,時の試練に耐えて,世界中の何百万人もの学習者に人体解剖学を教える役割を果たしてきました.
なぜカラーリングテキストを用いて解剖学を学ぶのでしょうか? その最大の理由は,「能動的な学習」は常に「受身の学習」に勝るからだと私は考えています.この学習方法は,見て,知って,学ぶことを密接に結び付けて進める,いい換えれば,「眼から手へ,手から思考へ,思考から記憶へ」と進める勉強法であり,私たちはこの方法が一番覚えられるのです.教科書や,フラッシュカード,動画,解剖学アトラスなどは,どれも人体解剖学を学ぶための重要な手段ですが,われわれを最も引きつける要素は,自分が積極的に学習に取り組むことによって記憶が「強固」になるという点です.
『ネッター解剖学カラーリングテキスト』は,解剖学を体で覚えさせようとするアプローチなのです.
本書の各図では,最も重要な構造が強調されています.色を塗る課題,名称,説明文,要点提示,表によって,学習者は解剖学的にも機能的にも重要な人体構造がその図でなぜ選ばれたかを理解することができます.それぞれの図において,名称をあまり多数つけないようにしたのは,読者のみなさんに最も重要な人体構造に注目してほしいためです.そうはいっても,これは「塗り絵」の本です! 好きな色を塗り,好きなように名称を入れ,図を好きなようにカバーして,自分で試験問題をつくっても構いません.要するに,それぞれの図を自分で勉強しやすいように好きに使ってほしいのです.ほとんどの場合,色の選択は使う人の自由にしてもらえれば結構ですが,できれば,多くの解剖学アトラスと共通に,動脈は赤く,静脈は青く,筋肉は赤褐色に,神経は黄色に,リンパ節は緑色に塗ることをお勧めします.最後に,色鉛筆を使うのが一番よいだろうと思いますが,クレヨンやカラーペン,マーカーなど,お好みのものがあれば,それらを使ってください! 最も大切なことは,楽しく解剖学を学ぶことであり,結局のところ,それがあなたのためでもあるのです!
John T. Hansen 博士