Insall & Scott Surgery of the Knee, 6th ed., in 2 vols.
著者 | : W.N.Scott (ed.) |
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出版社 | : ELSEVIER |
ISBN | : 978-0-323-40046-6 |
ページ数 | : 2144pp.(3500illus.) |
出版年 | : 2018年 |
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- 商品説明
- 主要目次
- 書評
膝の外科学の領域では質・量ともに他の追随を許さない定本,インソール&スコットの改訂第6版. 解剖学的・生体力学的な基礎事項から膝全置換手術の実践にいたるまで,最新情報を網羅しながら先端的な外科手順を伝えている. 付属のExpert Consult eBookでは160以上のビデオ・クリップが見られるほか,冊子にはない40の章が閲覧できる.
Section I: Basic Science
Section II: Imaging of the Knee
Section III: Biomechanics
Section IV: Sports Medicine: Articular Cartilage and Meniscus
Section V: Sports Medicine: Ligament Injuries
Section VI: Sports Medicine: Patellar and Extensor Mechanism Disorders
Section VII: Knee Arthritis
Section VIII: Anesthesia for Knee Surgery
Section IX: Plastic Surgery
Section X: Fractures About the Knee
Section XI: Pediatric Knee
Section XII: Joint Replacement and Its Alternatives
Section XII: Revision and Complex Knee Arthroplasty
Section XIII: Total Knee Arthroplasty Perioperative Management Issues
Section XIV: Hospital Management of TKA Patients
Section XV Economics, Quality and Payment Paradigms for Total Knee Arthroplasty
Section XVI Tumors About the Knee
本書は第6版を重ねた膝の手術に関わる名著である。私は第3版を手元において講演の内容やネタの確認をするために長く役立てていた。
1984年に初版が発刊された本書は人工膝関節の大家としてHospital for Special Surgeryで活躍していたJohn Insall先生が、人工膝関節の成果に自信を持ってその考え方や術式を広く伝えるために自書し出版した教科書である。当時まだまだ議論の多かった靭帯手術の項目も含めて、その分野の最高峰と考えられる膝関節外科医に依頼してまとめた総合膝関節外科学書である。第2版は1993年に出版され、当時発展が著しかった関節鏡視下手術の項をNorman Scott先生に全面的に委託して完成させた。
2000年にInsall先生がなくなられたあと2001年に出版された3版は遺作と位置付けられる。第3版は記載内容も豊富で、解剖や基礎的な図表も非常に役に立った。2006年に出版された第4版は第3版に比較してボリュームも小さく内容が物足りない感を禁じえず、繰り返し読み返すことはなかった。
最新の第6版。2巻に分かれた大作は78の新しい章が加えられた。今回の版には力が入っていると感じる。新しい図、写真がかなり多い。確かに高価だが、購入していただき、まず全頁の図、写真をながめながら一冊全体に目を通すことを私はお勧めする。
膝の画像評価の項だけでも200ページを超え、見ごたえたっぷり。半月板の図やMRI写真はなかなかよくできている。一方バイオメカニクスは人工膝関節に限られ、やや物足りない。靭帯再建術についての記載は日本人の外科医には正直物足りない内容だが、後十字靭帯のNoyes先生の項はさすがに読みごたえがある。膝蓋大腿関節の項目は6名の分担であり内容的に多様で参考になる記載も多い。
Vol. IIのほとんどは人工膝関節の記載で埋め尽くされている。圧巻である。Insall先生の数多くの研究の流れを保ちつつ、同じ疾患でもいろいろな側面から数多くのエキスパートの意見を聞ける。さらにこんな側面もあるのだという発見もある。
本第6版は外科手技だけでなくその背景となる記載が豊富である。周術期の管理やブロック法、保存的なアプローチ、肥満や糖尿病の影響まで詳細に述べられている。
繰り返しになるが、整形外科医局に必ず置いて、全2巻を最後まで目を通していただきたい名著である。
評者●国立病院機構 災害医療センター院長 宗田 大
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