東京女子医科大学 総合内科学・総合診療科 教授
三重大学 名誉教授
竹村 洋典先生
なぜ今、Harrisonなのか?最近では海外に行って医療を学ぶ日本人医師が減少しているという。かつては、海外の医療施設に長期間赴き、様々な国から集まった医師らを相手に医療で勝負を挑むツワモノ日本人医師が散見されていた。今でも発展途上国などの多くの医師は先進国の医療を学びに行っている。その結果、日本の医師が「井の中の蛙」状態になりかかっている可能性すらあるかもしれない。
海外の医師たちと臨床の場で議論をする際に、日本の教科書を引き合いに出しても勝ち目はない。況や、医師国家試験用の参考書では話にならない。世界の誰もが知っている教科書に書かれていれば相手も納得してくれる。その中でも「Harrisonに書いてあるから」の一言は非常に強い。Harrisonを知らない医師は世界でも少ない。しかも病態生理から説明するHarrisonだからこそ、その説得力は絶大である。
分厚いHarrisonを座右において、遠い世界の医療機関で活躍する自分を想像してほしい。たぶん夢がどんどんと膨らんでくるに違いない。そう、Harrison’s Principles of Internal Medicineはあなたの夢の入り口である。