HARRISON'S PRINCIPLES OF INTERNAL MEDICINE21st Edition

内科学テキストの最高峰 ハリソン内科学 原著21

2022 4 発売 購入する

About

「ハリソン内科学」は世界でもっとも信頼されている臨床内科学テキストであり、臨床推論の理論と実践を学ぶために必要不可欠な一冊です。病態生理学と臨床医学の権威あるリファレンスとして世界中の医療従事者に認められており、最高の患者ケアを行うために必要な基礎となる情報を提供します。
新版では、タイムリーなトピックを含む新章の追加や、内科学全般の重要な最新情報を掲載し、全面的にアップデートしています。

「ハリソン内科学」の特長

  • 適切な鑑別診断をサポートする明確かつ簡潔な構成により、複雑な臨床例を効率的に推論することが可能
  • 徴候や症状の生理学的および病因論的根拠を、専門家による豊富なガイドによって網羅し、その後の疾患別の章にリンクしている
  • レントゲン写真、臨床写真、模式図、高品質なイラストなど、充実したビジュアルサポート
  • 最新の臨床試験結果や推奨されるガイドライン
  • 治療アプローチと具体的なレジメンの両方をカバー
  • 実践的な臨床決定木(デシジョン・ツリー)とアルゴリズム
  • 臓器・器官系ごとのセクションでは、臨床に関連した病態生理と、患者へのアプローチ、鑑別診断に向けた戦略、優れた臨床アルゴリズムと診断スキーマ、豊富な臨床画像と図、最新の臨床ガイドライン、治療への一般的・特異的アプローチに関する実践的な臨床的アドバイスを掲載

「ハリソン内科学」21の特長

  • Covid-19の情報を収載する新章『Common Viral Respiratory Infections, Including COVID-19』が追加された
  • 承認された新しい治療薬、診療を変える新しいガイドラインやエビデンスサマリーを反映し更新された内容と、認知症、敗血症、多発性硬化症、肺がんなど、
    疾患の診断と治療に関する最新情報
  • 1000枚以上の臨床画像、病理画像、X線写真、診断と治療のデシジョンツリー、病態生理を説明するわかりやすい図式と図表
  • 診断と管理における重要な側面を示した
    視覚的コンテンツを多数収録
  • 確立されたエビデンスと最新の文献や研究成果を統合しアップデートされた
  • 疾患のメカニズムや病態生理、
    関連する治療メカニズムを臨床に即して解説

推薦のことば

東京女子医科大学 総合内科学・総合診療科 教授
三重大学 名誉教授

竹村 洋典先生

なぜ今、Harrisonなのか?最近では海外に行って医療を学ぶ日本人医師が減少しているという。かつては、海外の医療施設に長期間赴き、様々な国から集まった医師らを相手に医療で勝負を挑むツワモノ日本人医師が散見されていた。今でも発展途上国などの多くの医師は先進国の医療を学びに行っている。その結果、日本の医師が「井の中の蛙」状態になりかかっている可能性すらあるかもしれない。

海外の医師たちと臨床の場で議論をする際に、日本の教科書を引き合いに出しても勝ち目はない。況や、医師国家試験用の参考書では話にならない。世界の誰もが知っている教科書に書かれていれば相手も納得してくれる。その中でも「Harrisonに書いてあるから」の一言は非常に強い。Harrisonを知らない医師は世界でも少ない。しかも病態生理から説明するHarrisonだからこそ、その説得力は絶大である。

分厚いHarrisonを座右において、遠い世界の医療機関で活躍する自分を想像してほしい。たぶん夢がどんどんと膨らんでくるに違いない。そう、Harrison’s Principles of Internal Medicineはあなたの夢の入り口である。

杏林大学医学部 腎臓・リウマチ膠原病内科 准教授

岸本 暢将先生

毎日多忙をきわめた研修医生活。白衣のポケットにはWashington Manualを入れ、ナースステーションの脇の本棚にはHarrison’s Principles of Internal Medicineを置いていた。朝の回診後、決定した指示を出し、検査結果の確認と評価、そして翌日の指示の決定を何とか午後の早い時間までに終わらせる努力をした。その後、夕方の回診までの残った1時間が貴重で、研修医1年目のときは見学に来る学生と、2年目のときには1年目の研修医とHarrisonを広げた。とはいっても各論ではなく、疾患別に書かれている “Approach to the Patient with~” の記載を読む。なぜなら、ここには研修医時代にマスターしなければいけない“H&P(病歴聴取と身体診察)の肝”がすべて凝縮されているからである。青木眞先生の師匠であり感染症の“御大”喜舎場朝和先生の回診では、患者が生活する家の構造も含め、社会歴も詳しくプレゼンすることが必要であった。面倒と思わず、目が少し充血して黄疸症状のある不明熱の患者さんの病歴聴取に取り組んだ際のエピソード。家の風呂場はシャワーのみ、バスタブは屋外に移動し屋根の雨水受けとなっており、雨水は農作業後の手洗い場となっていた。“レプトスピラ症”の一発診断がここで出てきたのはびっくりした。原因となったのはネズミの尿で、言われてみればなるほど。Harrisonの“Approach to the Patient with an infectious disease”を読めば、詳しい社会歴を含めた環境曝露について細かく聴取するよう解説しているではないか。

インターネットで様々な情報を得ることが出来るようになっても、成書は基本中の基本。研修医のうちに読んで確認することをお勧めする。